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詩「マインドフルネス」
詩「マインドフルネス」
大きすぎる運動に包まれた
小さすぎる頼りない自分
去り易く、遺し易い
自分の心は運動
生きている間だけではなく
死ぬまでのことで
遠くからさらに遠くへと
判断はなく
躍動があり
方向があり
剥き出しの境界がある
応答を聞くのは日頃で構わないが
聞こえぬ返答もあるだろう
各々孤独であるが故に
交わり続け、響かせて
異なる感情を湧き起こす
餌として重なり合う四肢
避けようとするのは人も
故に
人は自ら危険に迫り
自然に帰ろうとする
囲いの中だけでは
息が詰まる
空と光で雨に砂で
風の只中で
構えることがある
束の間の生きている享受を