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詩「ドライブ」
詩「ドライブ」
日暮れが早くなってしばらく経つ
抑圧するものと寄り添い
暗い海岸に佇み
やってくる夜を黙って無視する
自分を責めてもなにも出ないのに
どうして人は自分を責めないのか
わからない 呆然としていた
20時の方向から光を見た
あの点滅のように
同様の正体としてわたしは
人間の分身であるのだろう
ざらざらした音には気づかない方が
ただ、音は突然にやってくる
台無しにするのだ これまでの礎までも
虚ろな視界では手元もはっきりしない
覗いた両手はそこにあった
もう帰ろう この場所から
どこまで彷徨えばよいのやら
始めから始まっていなかったと
車を置いてくわけにはいかないな
だから、車で帰らなくては