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第1話 同じ時間
「五味、おはよ〜!!」
「おはよ!」
いつもと変わらず同じ朝。
薫と俊之はいつもと同じように『おはよ』と言葉を交して一緒に駅に向かう。
― 三谷 薫 ―
去年私立中学に入学した中学2年生。
中2になってからもう一ヶ月がたつ。
新しい友達もたくさん出来て楽しい毎日を送っている。
俊之とは家が近く朝はなぜかいつも同じ時間に家を出て一緒に駅に向かう。俊之は大学生で塾の先生をしている。俊之の授業は解りやすくテスト前には塾で教えてもらっている。
塾のある日は火曜日と木曜日。
塾へいくのは面倒だがいかないと日曜日に振り替え授業を受けさせられる。私はそんな日々をずっと送っていた。