決戦の旅立ち!神の塔を目指して
【封印都市・夜明け前】
「出発の準備はいいか?」
ケントがリリアンとレイを見渡す。背には荷物、腰には新たな剣。
3人の表情に迷いはなかった。
「道中、敵が出る可能性は高い。でも、48時間……それだけあれば神の塔には辿り着ける」
リリアンが地図を広げる。
「だけど問題はその“途中”よ。シエルは必ず、私たちの前に“試練”を置いてくるわ」
「望むところだ」
ケントはぐっと拳を握りしめる。
「この拳が砕けても、魂が擦り切れても、アイツを止める……! それがロアの意志でもある!」
【街の門前】
三人が旅立とうとしたその時、門の前に一人の男が立ちふさがる。
「……待ちな」
「! お前は……」
「久しぶりだな、ケント。いや、“高橋健人”」
現れたのは――ケントと同じ、元日本人の転生者だった。
「お前……まさか……“赤城遼”……!」
かつてケントと同じく交通事故で命を落とし、この異世界に転生していた男。
だが、ケントが見た彼の姿は、かつての友ではなかった。
「俺も……神の塔へ行く。だが、お前たちの敵として、な」
「なん……だと……?」
「シエルの理念は間違っていない。“世界を定義し直す”というのは、俺たちにしかできない。
この世界は、すでに歪んでる。放っておけばいつか“魔に飲み込まれる”。
だから俺は、アイツの側についた。それだけだ」
「くっ……!」
レイが前に出る。
「だったら……ここで引かせてもらう!」
「甘いな。俺の力……もう“前世の理”すら超えてる」
赤城が手を上げると、空間がねじれ――次の瞬間、三人は別々の空間へと飛ばされていた。
「なっ!? くっそ!!」
【転送フィールド:リリアン側】
リリアンが目を覚ますと、そこは廃墟のような都市だった。空は紫、地面は崩れ、無数の影が蠢いていた。
「ここは……“失われた未来”……!? 時空の外……赤城、やりすぎよ……」
【転送フィールド:レイ側】
「うぅ……どこだここ……?」
レイの目の前には――なんと、彼女がかつて倒したはずの“兄”が立っていた。
「よう、妹よ。会いたかったぜ……」
「ありえない……あなたは……死んだはずじゃ……!」
【転送フィールド:ケント側】
ケントが目を開けると、目の前には巨大な鏡があった。
そこには、もう一人の“ケント”が立っていた――
「お前は……俺……?」
「違う。俺は、お前が“なりたかったけど、なれなかった”もう一つの姿だ」
「…………!」
「俺を超えなきゃ、先には進めねぇぞ。ケント=高橋健人」
……
三人に試練が始まる。
それは肉体の戦いではなく、“魂と信念”を問う戦いだった。
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