処理者フィアラと魂の選択
【天の監獄・崩壊寸前】
フィアラ――黒き翼を背負い、紅の瞳に宿るのは“無慈悲な使命”。
「ケント・タカハシ、貴様の存在は“魂の枠組み”を歪める。よってここで処理する」
その声に感情はない。まるで命令をなぞるだけの人形。
しかし、ケントは一歩も退かない。
「処理ねぇ……そう簡単にいくかよ」
「選択肢は二つ。従い、消えるか。逆らい、戦って消えるか」
「だったら……三つ目を選んでやるよ。逆らって、生き残る!!」
その瞬間、フィアラの翼が刃と化して襲いかかる!
ズガァァン!!!
監獄が斬り裂かれ、ケントは反射的に身を翻す。
「速ぇ…ッ!」
「無駄だ。お前は“未完成”。選ばれし力をまだ目覚めさせていない」
だが――その言葉の瞬間、
ケントの胸に刻まれた転生印が、灼熱のように光を放ち始めた。
「なんだ……これは……?」
ゼロが叫ぶ!
「それが“真の転生者”の証!!選ばれし魂が、自ら力を呼び覚ます時!!」
身体から立ち昇る“蒼い炎”。
過去の記憶、怒り、悔しさ、優しさ、全部が混ざり合い、形を変えていく。
「俺の中に……誰かの声が……!?」
その声は、かつて救えなかった老婆の声だった。
「あんたみたいな優しい人が、無駄に死ぬはずないよ」
ケントの目に火が灯る。
「よぉし、いっちょやってやるかあああああ!!!」
【覚醒:転生術式「焔式・空破掌」発動】
手のひらに収束する蒼炎。
それは“魂そのもの”を打ち砕く必殺の力!
「いくぜ、フィアラァァァ!!!」
放たれた一撃が空気を裂き、フィアラを直撃――!
だが、
「くっ……これしきで……」
フィアラはまだ立っている。
その目が、初めて揺れた。
「なぜ……感情をここまで解放できる……?」
「知らねぇよ。でもな、俺は“生きてえ”だけだ。誰かに決められた運命なんざクソくらえだ!」
次の瞬間、フィアラは攻撃をやめ――
静かに目を閉じた。
「了解。処理対象、保留」
「……え?」
「貴様を監視対象へと格上げする。“転生管理上層”への報告を行う……生き延びたこと、喜ぶな。ここからが本当の地獄だ」
そう言い残し、フィアラは空間に消えていった。
【天の監獄・崩壊直前】
「おいゼロ、早く逃げるぞ!」
「ふ……若いな、お前は。だが……面白い。貴様に、これを託そう」
ゼロが差し出したのは、“転生核”と呼ばれる蒼く光る結晶。
「これが……俺のすべてだ。受け取れ。お前になら、託せる」
「ありがとよ……ゼロ!」
そして、ケントは崩壊寸前の天の監獄から脱出した。
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