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TSエルフになったので、弟子にその力を見せつけたい  作者: Yu
おれはこいつに見せつける
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丁重なおもてなし

感想くださいな



「それで?森の魔女を名乗るリーフィリアという者はどうだ?」


質素な執務室にいる筋骨隆々の男が尋ねる。


「確かに彼女は魔女と名乗るだけあります。高度な飛行魔法を行使していましたし、取調室で見せた魔力は底が知れません。」


ひげ面のおじさん─ギルムが男の質問に答える。


「そうか……。それで、あの国の間者である可能性はどうだ?」


「それもないと思います。」


黒よりの青い髪を伸ばした女─ナターシャが答える。


「こちらが出した飲み物を全く警戒せずに飲んでいましたし、この国の現状も全く知らない様子でした。それに何より彼女はエルフですから!!」


「………そうか。それで、彼女は今どうしている?」


「それが………。」


ナターシャがいいよどむ。


「どうした?」


「紅茶に睡眠薬を入れてしまったらしく、今は眠っています。」


「え?薬盛っちゃったの?」


「はい……。よく言い聞かせておきます。」


「何故いきなりそんな暴挙に出たんだ?」


「彼女、リーフィリアさんの連れが銀髪の少年でしたので、警戒してしまった様です。」


「……なるほど。森の魔女殿は巻き込まれてしまった、ということか。」


「それって不味いのでは?明日にもこの町を出ていくとか言い出しかねないんじゃ?」


ギルムが問い掛ける。


「相応の詫びをする他あるまい。ナターシャ。この一週間、森の魔女殿と銀髪の少年をくれぐれも丁重にもてなすのだ。」


ナターシャが頷く。


「わかりました。くれぐれも丁重におもてなし致します。フロン様」



───────────────────────



「うぅ。」


おれは目を覚ます。


ジャラ……


なんだこれは?手足が鎖で繋がれている。



「あら?お目覚めかしら?」


おれは声の主を見る。


「これはどういうことです。ナターシャさん。」


おれは神秘的なエルフモードで尋ねる。


「フフフ……。」


ナターシャは答えない。


こうなったら魔法で叩きのめしてやろう!!


「あれっ?」


魔法が発動しない。


「無駄よ。その首輪は『奴隷の首輪』と呼ばれる魔法道具で主人の許可なしに魔法を使用することは出来ないわ。」


ナターシャが種明かしをするように答える。


この首輪か!いつの間にこんなものを?というか、おれはいつ眠ってしまったんだ?


「フフフ……あなた達が飲んだ紅茶には睡眠薬が入っていたのよ。」


あの紅茶か!全く警戒してなかった。



「これからどうするつもり?」


「あなたが私に心から屈服するまで、丁重におもてなしさせてもらうわ。」


「おもてなし?」


「入ってきて。」


ナターシャがそう言うと……



「いやぁ、本当にいいんですか?ナターシャさん。こんなかわいい子を貰っちゃっても。」


見るだけで嫌悪感を抱く、キモデブおじさんが現れた。


「な、何する気?」


「いいわ。好きにヤりなさい。」


ナターシャはおれの質問には答えず、キモデブおじさんに指示を出す。



四肢を拘束されたおれに向かって、キモデブおじさんがのっしのっしと歩いてくる。


「デュフフフフ、かわいいエルフちゃん。おじさんが気持ちよくしてあげるからねぇ。」


おれはこれからの自分に降り懸かる事象を察してしまった。


「いやだ……やめろ…………こっちに来るな!」


神秘的なエルフモード崩壊


「デュフフフフ、おじさんに全て任せて大丈夫だよぉ。」


おじさんが目の前に迫ってくる。


「イヤダァァァァァァァァァァァァ!!!」



───────────────────────



「はっっっ!!」



夢か………。


しかし、なんつー夢だ。


おれがTSしてやられたくないことbest1じゃないか………。


まさか、あのナターシャがキモデブおじさんを使って、おれにあんなことを……。それにしても、あのキモデブおじさんマジでキモかったな。


昨日はいつの間にか寝てしまった様だし、夢のナターシャが言っていた、紅茶に睡眠薬ってのも本当のようだ。



ヤバい……身の危険を感じる。


早急にここを立ち去らねば。


おれは広くて高級そうな部屋に寝かされていたようだ。



そう言えば、アテリーもおれと同じ様に紅茶飲んでたよな……。


おれは銀髪の少年─アテリーも睡眠薬入りの紅茶を飲んでしまったことを思い出す。


あいつもこの屋敷のどこかで寝かされているのだろう。余裕があれば回収してやりたい。



コンコン


部屋の扉がノックされた。


「もう起きているかしら?」


この声、ナターシャだ。キモデブおじさんを連れてきたのか?


「昨日の事で少し話をさせてほしいの。」


おれの首に『奴隷の首輪』は、はめられていない。来るなら来い!!魔法で消し飛ばしてやろう。


「準備が出来たら、昨日の部屋に来てくれないかしら。」


昨日の部屋……。睡眠薬を盛った部屋か。バカにするなよ。誰が行くもんか。こんな屋敷、アテリー回収したら即座に撤退じゃ。


「待っているわね。」



ナターシャはそう言い残すとおれの部屋の前から去っていった。



おれは自分の身だしなみを整える。


取られた物は何もなさそうだ。


しかし、アテリーをどうやって回収しよう?どこにいるかも分からない。


屋敷を吹き飛ばしたら、アテリーまで巻き込んでしまうだろうし……。



アテリーもナターシャに呼ばれたのだろうか?


アテリーの居場所を聞き出すためにもナターシャと会うしかないのか………。



おれはアイテムボックスの指輪から万能木の実─黄緑神実を取り出して食べる。


「ふぅぅぅぅぅ。」


よし、出陣じゃ!!



感想で奴隷の首輪というアイディアがあったので使わせてもらうことにしました。


感想くれた方、ありがとうございます


これからも感想まってます

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