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凱旋

 列車が田舎の駅に止まった。辺りには紅色の葉が舞っている。兵たちが談笑しながら中から出て行く。

 雪子はある青年を待っていた。彼女は乗車口を見つめている。

 その男は松葉杖をつきながら現れた。少女は感激のあまり涙し、彼に駆け寄った。

 青年の左の頬は抉られており、右足最早動かないようであるが、彼は確かに雪子の愛する松田邦夫であった。

 少女は青年の胸に顔を埋めている。松田の両眼からも数滴の滴が溢れ落ちた。

 「再び会うことができ嬉しゅうございます」雪子は嗚咽混じりに言った。

 しかしこの感動的な場面に注目する者はいなかった。何故ならば日露戦役勝利の年には津々浦々に於いて我等が涙すべき男女の再会があったからである。

 朝日が二人を優しく照らしていた。

 

 


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