神によって異世界へ
俺は神宮 麗二。
今、俺は一面モノクロの花畑の中に立っている。
何でこんな場所に居るかは不明だが、気にしないでいこう。それよりも目の前にいる顎ひげをした謎のジジイの方が気になる。
Q、何故気になる?
A、唯一、色があるから。
Q、話しかけるべきか?
A、話しかけましょう。
「此処はどこなんだ、じいさん?」
「...ん?なんじゃお主は?」
「俺は麗二。あんたこそ誰なんだ?」
「わしはアスラだ。神でもあるぞ」
「え?髪?」
「違う、神だ」
「紙?」
「お主、分かってて言ってるだろう!」
「失礼、噛みました」
「いや、お主別に噛んでないだろ?」
「そこはノッてこいよ!...まあいいけど。で、此処はどこなんだ?」
「わしが創った世界だ」
「そうか、ならなぜ俺はこの世界にいるんだ?」
「覚えておらんのか?」
「確か...テレビをつけたら光ったまでは覚えているが、そこから記憶が無いな。もしかして、じいさんが何かしたのか?」
「その通りだ。お主はあのままあの星におったら二日後には死んでおった。そこで儂が助けたのだ」
そうなのか、何で俺が死ぬ様な事になったかは...まあ、後でいいか。それよりも何で神が俺を助けたんだ?聞いてみるか。
「なぜ俺を助けたんだ?」
「暇だったからだ!!」
「フンっ!」
「ゴヴァ!」
イラっとしたから殴った。フュ~、結構すっきりした。
「お主!神をいきなり殴るとは何様か!」
「麗二様だぜ。あと、殴ったことに関しては後悔も反省もしていない!」
「はあ、もうよいわ。話を戻すぞ。暇で人間界を眺めてたらお主を見つけたのだよ。そして、テレビからこの世界に連れてきたのだ」
「何でテレビからだよ」
「気分じゃ。おっと!もう殴られんぞ」
「チッ!」
「舌打ちすんな!話を戻すが、お主が元いた世界ではお主は死んだ扱いになっておる。なのでお主には転生してもらう」
「転生って、あの転生か?」
「そうだ、あの転生だ。しかし転生とはいっても赤ん坊から始めるわけではないからの。お主が転生する世界、つまり異世界だな。その世界に儂が創った新たな身体の入って行ってもらうんだよ」
「なるほどな。しかし、その異世界とはどういった世界なんだ?」
「お主が考えている通りの剣と魔法の世界だ」
「そうか、なら定番の特典的なのは無いのか?」
「一応あるぞ」
「あるのか!どんな感じの特典なんだ?」
「特典は二つある。一つ目はお主の中の隠れた才能の開花だな。もう一つは向こうに着いてからのお楽しみだ」
「そうか。向こうでわかるなら今はいいな。じゃあ、とっとと送ってくれよ」
「わかった。ならゆくぞ!」
「ああ。じゃあな」
「頑張れよー。そりゃ!」
爺さんの変な掛け声と共に視界が真っ暗になった。