表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界盆栽無双  作者: 盆ちゃん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/24

第18章:魔王城の家庭教師 —— 王女の反抗期を「最適化」で解決

第18章:魔王城の家庭教師 —— 王女の反抗期を「最適化」で解決

 漆黒の雲に覆われ、絶え間なく雷鳴が轟く魔王城。その謁見の間を、盆ちゃんは軽やかな足取りで歩いていた。片手にはいつもの事務用カバン、もう片手にはアカデミー特製の菓子折り。

「おやおや、素晴らしい建築ですね。少々、日当たりと換気に難がありますが……。あ、ミナさん。そこ、段差があるので気を付けてください。バリアフリー化の提案が必要ですね」

「盆栽さん、それどころじゃないですって! 周りの衛兵さんたちが、さっきから私たちの首を『どの角度で撥ねるか』相談してますよ!」

 ミナが震える中、城の奥から凄まじい爆発音と、甲高い少女の叫び声が響いた。

「嫌よ! 勉強なんて絶対しない! この世界ごと、全部バラバラにしてやるんだからぁぁ!!」

 直後、部屋の扉を突き破って、魔王軍の幹部たちが次々と吹っ飛んできた。

【ターゲット:魔界の暴走王女・リリス】

 現れたのは、ツインテールの髪を逆立て、漆黒の魔力を全身から放つ少女。魔王の愛娘、リリスである。

「貴様が新しい家庭教師か!? 殺してやる! 『終焉の虚無ジ・エンド・ヴォイド』!!」

 彼女が振るった杖から、すべてを原子レベルで分解する暗黒の波動が放たれた。それは数キロ先の山を消滅させるほどの威力。

 しかし、盆ちゃんは動かない。懐から一本の「赤ペン(神の添削者)」を取り出し、空間にシュシュッとチェックを入れた。

『システム・オプティマイザー:感情の言語化を開始』

『攻撃魔法を「不満を綴ったメール」に変換。受信トレイ(ゴミ箱)へ直行』

「……えっ!? 私の最強魔法が……消えた!? というか、なんか今、**『既読・削除』**って声が聞こえたわよ!?」

「リリス様。お言葉ですが、相手に何かを伝える際に『暴力』というフォーマットを使うのは、通信効率が非常に悪いです。まずは椅子に座って、**『アジェンダ(今日の目標)』**を確認しましょうか」

【指導:魔王城の「お片付け」研修】

 盆ちゃんは、リリスの凄まじい殺気を「若さゆえの熱意」として100%ポジティブに解釈し、即座にホワイトボードを展開した。

「リリス様。貴方のイライラの原因は、勉強ではありません。この『散らかりすぎた部屋』、そして『不明確な将来のキャリア』です。まずは、この爆発で壊れた瓦礫を整理することから始めましょう。名付けて**【OJT:ガレキから学ぶ整理整頓】**です」

「ふざけないで! 私がそんな雑用——」

「はい、15分で終わらせたら、ご褒美に『神界のホワイトチョコ』を差し上げますよ。これは、一口食べると脳のCPUが10倍に跳ね上がる優れものです」

「……チョコ? ……ふん、まあ、15分だけなら付き合ってあげてもいいわよ。ただし、終わらなかったら貴方を処刑するからね!」

【結果:王女、労働の喜びに目覚める】

 それからの15分間、魔王城の歴史が変わった。

 盆ちゃんの「神速の指揮ディレクション」のもと、リリスは無意識に魔力を「瓦礫の自動分別」に使用させられ、部屋は瞬く間に高級ホテルのスイートルームのように磨き上げられた。

「リリス様、見てください。この『視覚的なスッキリ感』。これが、心の最適化に直結するのです」

「……何これ。……気持ちいい。魔法で壊すより、綺麗に並べる方が……なんか、脳が洗われるみたい……」

 リリスの目から禍々しい光が消え、代わりに「達成感」という名の聖なる輝きが宿った。

【中間報告:魔王の「嫉妬」】

 玉座の影でその様子を見ていた魔王は、あまりに完璧すぎる盆ちゃんの教育(調教)に、言葉を失っていた。

(……我が娘が、あんなに素直に『雑巾がけ』をしているだと? 我が魔法教育では100年かかってもできなかったことを、あの男は15分で……。……正直、私もあのおじさんの下で、一から『帝王学マネジメント』を学びたい……)

【本日の家庭教師・進捗報告書】

王女リリス 課題:反抗期・破壊衝動 改善結果:5S(整理整頓等)の快感に覚醒 評価:A+(即戦力候補)


報告:第18章の「規格外な変貌」

1. 魔王城の「クリーン化」:

リリスが「お掃除魔法」に目覚めた結果、魔王城の埃一つが、病を治す聖なる粉末へと浄化した。

2. リリスの入社志望:

「盆山アカデミーの生徒会長になりたい!」とリリスが宣言。魔界の王位継承権を「盆山商事の役員ポスト」と交換したがっている。

【次回予告:第19章】

いよいよ最終決戦!? 魔王との「直接面談(最終面接)」。

しかし、魔王は盆ちゃんを倒すどころか、**「我が魔王軍を丸ごと、盆山商事の子会社にしてくれないか」**と驚天動地のM&A提案を持ちかける!?

さらに、天界から「神のコンプライアンス」を盾にした本物の天使たちが、盆ちゃんの「異世界最適化」を止めるために降臨してきて……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ