絵本の中の僕達
日本がカタカナになってますが仕様なので
気にしないでください!ニホンは日本です!
地球――黒髪の少年はぱたんと絵本を
閉じると、満面の笑みで振り返った。
「……おしまいっ! ね、ね、どう?
この絵本すっごく可愛いよね〜!
これね、近所の子が“お兄ちゃんに読んでほしい!”
って貸してくれたんだよ。
まさか僕たちの昔話が描かれてるなんてさ、
ちょっと感動しちゃった!」
火星は思わず眉を上げた。
「Wow!
こんなに俺たちのことが知られてるなんてね…!」
土星は紅茶をすすりながら、
ため息をひとつ。
「まったく……
俺達はおとぎ話の中の住人というわけか。
まあ、悪い気分ではないけれど。」
天王星は絵本を覗き込みながら優しく笑う。
「でも、綺麗だよね。絵本になっても、
ちゃんと僕たちの名前が残ってるんだ。」
地球はうんうんと大きく頷き、表紙をそっと撫でた。
「でしょ? 僕、この話すごく好きなんだ。
だってね、子どもたちの間では“仲良し兄妹の物語”
として読まれてるんだって。その子、言ってたよ。
“読むとしあわせな気持ちになるの”って。」
リビングに一瞬、温かく静かな空気が流れる。
火星がぼそりと呟く。
「……おとぎ話、ね。まさかこの世界の誰も、
本当のことだなんて思わないだろうけどね!」
地球はふわっと笑い、兄妹たちを見渡した。
「でもさ、僕は嬉しいよ。
だって、ちゃんと“みんなでまた会えた”って
ところまで描いてくれてるんだもん。」
その笑顔は、まるで絵本の最後のページみたいに
明るくて優しかった。




