遥
あれからどれほど経ったのだろう
私はすっかり大人になって
みんな過去の登場人物に成り果てた
あんなになりたかった自由を手にして
何にも縛られず時を過ごしてる
ねぇ、過去の私が見たら羨むかな
でもごめんね、幸せじゃないんだ
貴方があんなに知りたかった階段のその上も
温もりで溶けるような愛も知ったよ
でも
私はちっとも幸せじゃない
結局私は私で
何かにつけて人のせいにするしか出来ない
残念な人間になってしまったよ
自分の不幸は何かの所為だと
決めつけないと不安になるんだ
愛して欲しい
そんなこといつも感じてる
でも無理なんだよね
今も昔も、私はずっと求めてる
無条件に愛してくれる帽子屋さんを
そんな甘い話、あるわけないでしょ
甘さは全部帽子屋さんの紅茶の中よ
ねぇ好きなものも言葉選びもちっとも変わってないの
これから私ずっとこのまま年老いて
いつか過去の私を恨んで死ぬのよ
こんな滑稽なことってある?
笑っちゃうよね