お正月といえばすごろく……かーらーのーエロゲプレイ! ③
「それじゃあ、次は私の番です!」
紗耶香の痴態を見て戸惑っている一同を代表して、聖がサイコロを手に取った。
「先輩とのエッチ……望むところです! 先輩にお嫁に行けなくなるようなとんでもないスケベなことをされて、責任を取らせてバージンロードを歩いてやります!」
「聖ちゃん、だっけ……すごいやる気ね」
無表情なロリ少女の宣言を受けて、早苗が顔を引きつらせた。
聖と早苗は初対面であったが……高校は同じなため、何度か校内で見かけたことがある。
人形のように可愛らしい後輩だと思っていたのだが、まさかこんなことになろうとは思わなかった。
「真砂君とこの子が関係あるなんてね……浮気者なんだから」
「月城君ですからね……はあ」
「ハア、ハア……」
早苗が呆れて肩をすくめ、春歌も溜息をつく。
紗耶香はいまだに畳にくずれ落ちており、それどころではない様子だ。
「それじゃあ、いきます!」
そんな3人を尻目にして……聖が大きく振りかぶってサイコロを投げる。
「えい!」
さいころが転がっていき……止まった数字は6。
見事に最大値を叩き出し、聖が両手を挙げて喜びを表現する。
「あ! やったのです! さすがは聖です!」
「見て、駒が動くよ!」
早苗も声を上げる。
聖を示している白の駒が進んでいき、6つ先のマスに止まった。
『本日の天気は晴れのちタコ? 空から軟体生物が降ってくるから傘を忘れないようにね☆』
「は……?」
これまたおかしな文面に固まる聖であったが……次の瞬間、その姿がかき消える。
『にゃあああああああああああああああっ!?』
「あ……」
悲鳴の方を向くと、画面の中で聖があられもない姿になっていた。
何故かセーラー服姿になっている聖であったが……その頭上から無数のタコが降ってきており、全身をまとわりつかれている。
大きなタコが聖のセーラー服の中に潜り込み、触手でスカートをまくり上げ……全身をベトベトの触手でまさぐっていた。
『わ、私は先輩にセクハラをされるはずでは……みぎゃああああああああああああっ!?』
「ああ……こういうパターンもあるのね……」
「ガクガク、ブルブル……」
どうやら、必ずしも真砂からセクハラされるとは限らないようだ。
早苗は顔を青ざめさせ、春歌もガクブルと震えている。
聖はタコからこれでもかとばかりにエロいことをされており、とんでもない有様になっていた。
お望みの通り、お嫁にいけない身体にされようとしているが……真砂に責任を取ってもらえるかは微妙なところである。
「く、屈辱なのです……先輩以外にこんな……」
きっちり30分後、聖が和室に戻ってきた。
先ほどの紗耶香のように振り袖の和服に戻っている。
軟体動物にまとわりつかれたというのに、身体にベトベトの体液が付着した様子もなかった。
「どうやら、部屋に戻ってくると元通りの状態に戻るようだな」
「あ、立ち直ったんですね」
真砂に胸を揉まれまくっていた紗耶香が復活した。
先ほどまで畳でガックリとしていたというのに、体力は回復したようだ。
「ああ……あんな場面を見たら、自分がマシに思えてきた。聖のおかげで乗り越えられたよ」
「くっ……嬉しくないです。私も先輩に胸を揉まれたかった……」
「いや、お前は揉むほど……いや、何でもない」
聖のなだらか過ぎる胸元に突っ込もうとした紗耶香であったが、さすがに自重して首を振った。
「とにかく、このゲームでは何らかのセクハラ行為をされてしまうのは間違いないな。真砂君が登場するかどうかはわからないが……」
「……どうせやられるのなら、私は真砂君にして欲しいかな」
「た、タコにされるくらいなら……私も……」
早苗と春歌がそろって頷き合う。
次にサイコロを振るのは2人のうちどちらかということになる。
同い年で友人でもある2人は目配せをしあって、同時に右手を出した。
「じゃんけん」
「ぽん!」
運命を決するじゃんけん。
はたして、勝負を制したのは……?
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