4 宝箱
GM:道を進んで行きますと、そこには扉があります。中に入ると比較的清潔な空間で、閉め切っている様子なのにジメジメした様子もなく、少し空気が乾いているような印象を受けます。
ノマド:よく火が燃えそうだね。
GM:皆さん部屋を見回したりしますか?
ロエル:そりゃそうだよね。
GM:それでは皆さんは部屋の奥に扉があることと、四隅に宝箱があることに気づきます。判定の必要は特にありませんよ。
ノマド:「いけません、ボリスさま」
GM:「いきなりどうしたんだね?」
ノマド:「扉を急に開けたら、その瞬間に槍が飛びだしてきてあなたの喉元に突き刺さるかもしれませんよ」
GM:「そんな危険なダンジョンを探索したことがあるのか君は!」
ノマド:「これに対応できなかった冒険者は皆……」
アベラルド:「少なくとも僕はそんな所に行った覚えはないけどね!」(一同笑)。で、宝箱が四つでいいの?
GM:四つありますね。
アベラルド:不用意に開けてみる?(笑)
ノマド:あることないこと言ってみようか。「まあ、これだけカラッとした部屋です。いずれかの宝箱から火が吹かれる可能性もありますよ」
GM:「ここは危険な場所らしいからねぇ」
ノマド:「ですからこそ、私の仲間である歴戦の冒険者三人があの宝箱をあなたの代わりに開けてくれることでしょう。是非とも期待してください」
アベラルド:さらっと自分を数に含めないの止めろよ!?(一同大爆笑)
GM:では、ボリスは「ん?君も歴戦の冒険者ではないのかね?」とノマドさんに聞いてきます。
ノマド:(チッと舌打ちする)
GM:「なんで舌打ちするのだ!」(一同大爆笑)
ノマド:「いえいえ、舌打ちなんかしていませんよ。もちろん私も開けますよ。なにせ物事には順序というものがありますから」
GM:「……まぁいいだろう、開けてくれるならそれに越したことはない。中に有用な物が入っていたのなら使ってくれても構わんぞ」
ノマド:「もしかしたら宝箱の中に例の首飾りが入っているかもしれませんしね」
アベラルド:「そうだね、ここで見つかったら命の危険もおかさずに済むし万々歳だ。さっさと開けてしまおうか」と右奥の宝箱に向かいます。
ロエル:「開けないわけにもいかないですしね」と左奥の宝箱に向かいます。
ガベリオール:「ならば吾輩も開けようか」と言って右手前の宝箱に向かいましょうか。
ノマド:「なら余った左手前だね」とスタンバイします。
GM:なら、とりあえずサイコロ振ってください。
アベラルド:せっかくだし一斉にやろう。
ロエル&アベラルド:せーのっ!
ノマド:ロープあるんでそれを使って……。
ロエル:早くして。
ノマド:さっさとしろよ。
ガベリオール:見苦しいですよ。
ノマド:わかったよ!わかりましたよ!俺は死にたくないんだよ!
̶̶結果 ロエル5 アベラルド7
ガベリオール4 ノマド8
GM:運のいい……。
ノマド:やっぱりなにかあるじゃん!
GM:とりあえずノマドさんが宝箱を開けると中に〈マジックポーション〉(※1)が三本入っていました。
ノマド:じゃあ、「ウワヒャ!」とビビりながら箱を開けましょう。
GM:では残りの方は危機感知判定(※2)を行いましょうか。セージかレンジャーの技能を持っている人は知力ボーナスを乗せることができます。目標値は13です。
̶̶結果 成功 アベラルド
失敗 ガベリオール ロエル
GM:それでは、失敗したお二人はどのようにして宝箱を開けますか?
ロエル:斧を持っているので、小突くようにしながら開けましょうか。
ガベリオール:自分は素手なので、気合で開けます。
GM:アベラルドさんの方ですが、開ける直前にこれは何かが怪しいと直感で感じることができますね。
アベラルド:じゃあ開けそうになりますが、「おっと」と言いながら数歩後ろに下がり、「危ない危ない、これは罠だよ!」と他の人の方を見ますが。
GM:そう言った瞬間に宝箱が開き、無数の腕が飛び出してきます。腕はグジュルグジュルと蠢きながらあなたたちを箱の中に引きずり込もうとしている。
ロエル:「やはりそうでしたか!」と斧を構えます。
ガベリオール:「えぇい!」と言って籠手で払いのけます。
ノマド:「だから言ったでしょうに、宝箱は罠があるかもしれないって。でしょう?」とボリスの方を見ます。
GM:「そ、そうだねぇ」
アベラルド:「ノマドさん!そんなこと言っている場合じゃないでしょう!」
GM:この時点で判定に失敗したロエルさんとガベリオールさんは先手を取られてしまいます。というところで戦闘に入っていきましょう。
ノマド:これって先制は敵に取られたことになるの?
GM:そうですね、先ほど危機感知に失敗した二体には先制されました。残りの一体の行動順はこれから判定していきたいと思います。
ノマド:了解です。
GM:じゃあまずは魔物知識判定からいきましょうか。セージ技能を持っている方は技能レベル+知力ボーナスで判定してください。それ以外の方は素の出目でお願いします。
̶̶結果 大成功 アベラルド
失敗 ノマド ガベリオール ロエル
GM:では、情報が開示されます。アベラルドさんが大成功したので弱点も分かりますよ。
名称:チェストトラップビースト(※3)
先制値:10 弱点:敵の命中力+1
GM:それでは、続いて先制判定(※4)を行いましょう。この判定は危機感知判定に失敗していないノマドさんとアベラルドさんにのみ行なって貰います。スカウト技能をお持ちの方は技能レベル+敏捷ボーナスで判定してください。
̶̶結果 成功 ノマド
失敗 アベラルド
GM:では、先ほど奇襲に成功した個体から攻撃していきます。ガベリオールさんに向かってチェストトラップビーストが攻撃します(ダイスを振る)……命中値は12です。
ガベリオール:まぁ、回避力は6あるからなぁ。ダイス振りますねー(ダイスを振る)……合計で12です。
GM:同数値ですね。このゲームは受動側優先なので回避成功ですね。それでは続いてロエルさんに対して攻撃しますねー(ダイスを振る)……命中は10です。
ロエル:(ダイスを振る)……回避10で避けました。
GM:避けられました。それでは皆さんの手番に移っていきます。
ノマド:俺は最後に討ち漏らしを倒すよ。
アベラルド:まぁそれを言うと俺もそうなんだけど。
ロエル:じゃあ私から、補助動作で《全力攻撃》(※5)を使用して攻撃します。
GM:ゴリラアタック!
ロエル:命中は(ダイスを振る)……12です。
GM:こちら回避11で命中しましたー。ダメージ算出どうぞ。
ロエル:(ダイスを振る)……22点ダメージです!
ノマド:死にましたーって。
GM:そんなわけないでしょ(笑)。防護点を差し引いて18点のダメージです。まだ立ってますね。
ガベリオール:次は僕がいきまーす。スタンパーで攻撃。この時に《魔力撃》を宣言します。(ダイスを振る)……命中15です。
GM:クリティカル(※6)チェック入りまーす(一同笑)。(ダイスを振る)……クソッ、12だ!命中したので、ダメージの方をお願いします。
ガベリオール:《魔力撃》を乗せて~♪(ダイスを振る)……15点です。
GM:はぁ、15点ですか。痛いですねぇ。
ガベリオール:ではグラップラー技能で《追加攻撃》(※7)をします。命中は(ダイスを振る)……ちょっと低いかな、12です。
GM:(無言でダイスを振る)……回避11ですね、ダメージをどうぞ。
ノマド:もう全部あいつ一人でいいんじゃないか?
ガベリオール:ほんと出目がクソだな!14点!
GM:(小声で)倒れました。
ガベリオール:よおぉぉぉぉし!
ノマド:さて、どうします?先に後衛組で一体倒しておきましょうか?
アベラルド:私は二体同時に攻撃できる(※8)よ。
ノマド:それなら先にアベラルドさんお願いできますか?討ち漏らしを僕が攻撃するので。
アベラルド:じゃあそうしようか。目の前の敵に対して【エネルギー・ボルト】(※9)を撃ちます。
GM:はい、では行使判定をどうぞ。
アベラルド:(ダイスを振る)……17です。
GM:再びクリティカルチェックのターン!(ダイスを振る)……15です、半減失敗。ダメージどうぞー。
アベラルド:(ダイスを振る)……出目が10だからクリティカルしてるねぇ。振り足して(ダイスを振る)……17ですね。
GM:まだ立ってますね。でもノマドさんが残ってるからな。
ノマド:任せてくださいよ!補助動作で矢をつがえて攻撃します。(ダイスを振る)……命中は15です。
GM:これはダメかもしれんね。(ダイスを振る)……無理、10です。
ノマド:ダメージいきまーす。(ダイスを振る)……13点です。
GM:じゃあ弾け飛びました。皆さんの行動が終わったので、演出に移っていきますね。まずは、チェストトラップビースト2体が同時にロエルさんとガベリオールさんに不意打ちを仕掛けてきます。飛び上がりながら無数の腕があなたたちを箱の中に引きずり込もうとしている状態ですかね。
ロエル:なら、一歩後ろに飛び退きながら、タイミングを合わせて斧を振り下ろします。
GM:不意打ちを仕掛けはしたけど、逆に強烈なカウンター攻撃を食らってしまいました。思いっきり振り抜かれた一撃で外装はひしゃげてしまいましたが、まだギリギリ生きてます。次にガベリオールさんの行動ですが……。
ガベリオール:それじゃあ、リルドラケンなので翼を広げます。そして襲い掛かってくる腕を見ながらフッと笑って、「吾輩の翼を前にしてその程度の攻撃で地に引きずり落そうとは片腹痛い!」と言って勢いを付けながら一撃叩き込みます。
GM:その拳は吸い込まれるようにチェストトラップビーストに叩き込まれます。ロエルさんの攻撃ははひしゃげるような攻撃でしたが、今回は箱に拳がめり込み完全に叩き壊されてしまいます。
ガベリオール:なら二撃目はそのまま中身の腕に対して、魔力を腕に纏わせながら「ハァッ!」と掛け声をかけながら攻撃します。
GM:そうすると完全に爆発四散しますね。
ガベリオール:「まぁ宝箱にしてはよくやった。だが脆い」と言います(一同笑)。
GM:かっこいいなぁ、じゃあ次はアベラルドさんの番です。
アベラルド:だったら、「皆大丈夫そうだね。なら、僕も目の前のやつに集中しようかな」と言ってチェストトラップビーストの方を向きます。
GM:なら、周囲の仲間がボコボコにされているのを見たことで危機感を覚えたのか、意を決してアベラルドさんに突撃してきます。
アベラルド:動き出そうとしたところに、魔法の発動体を仕込んだ黒い指輪をした手をかざして「【エネルギー・ボルト】!」と詠唱をして、魔力で生み出した光る矢がチェストトラップビーストの空いている隙間に飛んでいきます。
GM:でしたらこちらは、そうはいかない!というように箱が閉じますが、そのまま鍵の部分に直撃して小さな穴が開きますね。
ノマド:だったらその間もボリスに話しかけておきましょうか。「だから言ったでしょうボリスさん。私が言った通り、これらの宝箱はあらかたが罠でした。私が開けた宝箱の中身はほら、ポーションでした。もっと私を信用してくれてもいいのですよ?」
アベラルド:信用できるわけがないんだよなぁ(一同笑)。
GM:「そんなことはいいから早く戦ってくれ!」(一同笑)
アベラルド:「ノマドさん早く!」
ノマド:「まぁ焦らないで、ちゃんと聞こえていますから」と言いながら弓にゆっくりと矢をつがえます。先ほどの攻撃で空いた穴が真正面に来たタイミングでバシュっという音を響かせながら矢を放ちます。
GM:正確な射撃をしたノマドさんの矢は、黒く穿たれた穴に寸分違わず撃ち出され、そのまま直撃します。「ギャア!」という小さい声がしたと同時にチェストトラップビーストは消滅しました。というところで再び敵の手番に入っていきます。ロエルさんに攻撃しましょう。当てるぞ!命中値は(ダイスを振る)……11です。
ロエル:出目いいですね。めちゃくちゃマイナス補正かかってるからなぁ。(ダイスを振る)……回避値8です。
GM:命中したのでダメージ出します。(ダイスを振る)……9点のダメージです。
ロエル:防護点8点なので1点ダメージです。
GM:ではトラップビーストの能力で二回目の攻撃をします。(ダイスを振る)……命中は11です。
ロエル:(ダイスを振る)……回避11なので避けました。
GM:こちらの手番終了でーす、煮るなり焼くなり好きにしてくれ(笑)。
ロエル:じゃあぶった切ります。《全力攻撃》を宣言して、(ダイスを振る)……命中15です。
GM:回避!(ダイスを振る)……8です。
ロエル:ダメージ20点です。
GM:高いなぁ。撃破されましたので演出いきましょうか。チェストトラップビーストはロエルさんを引き裂こうと最期の一撃を加えに行きます。
ロエル:斧で受け流そうとしますが、頬が少し切れてしまいます。
GM:その勢いで、もう一撃加えます。
ロエル:ならその勢いを利用して斧を叩きつけます。
GM:自身の勢いを利用された強烈な一撃を叩き込まれてしまい、チェストトラップビーストは消滅します。これで戦闘終了です。戦利品の方を決めましょうか。ノマドさんは宝箱からポーションを手に入れてたので、他の三人に判定してもらいます。ボーナスはなしで素の出目でお願いしますね。
̶̶結果 ロエル6 ガベリオール12 アベラルド11
GM:ロエルさんは何もなし、ガベリオールさんは500G相当の良質な魔材(※10)、アベラルドさんは200G相当の魔材を入手します。
アベラルド:十分十分。全員のぶんを持ってきたナイフで剥ぎ取ります。
ロエル:じゃあこちらは依頼人への対応をしましょうか。切れた頬の血を拭いながら、「思ったよりも堅かったですね。ボリス様、お怪我はありませんか?」
GM:「あぁ、君たちのおかげで大丈夫だったよ。しかし君たちは本当に強いな」
ノマド:「強いだけではありません。私たちは冷静な判断力も持っているのです。そうでしょう?」
アベラルド:「そうだね、こういうこともありますからボリスさんも不用意な行動は控えてくださいね」
ガベリオール:「その通りだ。それに吾輩ならそれらを全て叩き潰せるからな、しっかり頼ってくれ」
GM:「そうだなぁ、なんせ二撃で仕留めていたからなぁ、流石はリルドラケンといったところか。ロエルもよくやってくれたな。凄まじい斧捌きだったぞ」
アベラルド:この人凄い褒め上手だな?(笑)
GM:「お前たちに頼んで正解だったよ」
注釈
※1 〈マジックポーション〉
魔法や練技を使用するのに必要なMPを回復するアイテム。ルールブックに載っていないGMオリジナル。
※2 危機感知判定
自身や仲間に襲い掛かる危険を感じ取るための判定。
※3 チェストトラップビースト
宝箱に擬態した魔法生物。近づいた対象を大量の腕で引き寄せて攻撃する。
※4 先制判定
敵から先手を取れるかを決める判定。
※5 《全力攻撃》
攻撃に力を注ぎ、全力で攻撃する特技。代わりに回避がおろそかになってしまう。
※6 クリティカル
非常に素晴らしい成功を表す言葉。ダイスを振った結果、高い出目を出すと発生する。
※7 《追加攻撃》
グラップラーの技能を持つもののみが取得する素早く拳を叩きこむ特技。自身の行動中に二回攻撃ができる。
※8 二体同時に攻撃できる
こんなことを言いつつ先に攻撃しているが、この時は一体しか攻撃していない。なんだこいつ。
※9 【エネルギー・ボルト】
魔力で生み出した矢を相手にぶつける攻撃魔法。
※10 魔材
魔力が込められた木材。




