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■3章 害獣設定

■名称未定:虹色の帯

体長:3m~5m


虹色の光を纏った、半透明な帯のような姿の害獣。

手足は愚か、目、口と言った生物的な特徴さえ持っておらず、その帯状の身体をくねらせながら空を泳ぐ以外の行為を行う事はない。

生物に対して特に害をなすことは無いが、特筆すべきなのはその体から撒き散らされている虹色の鱗粉――のような物だろう。

それはは生物には無害だが、あらゆる衣類を分解してしまう粉状の生物(害獣)であり、それこそがこの害獣の本体なのだ。

現在確認された地域は北部のみではあるが、こと北部においてはこの無意味と思える能力は恐るべき脅威と化す。

寒冷地で衣服を分解されてしまえば、待っているのは凍死だけなのだから。


粉状の害獣は半透明な帯が完全も死亡、或いは帯から1m程度離れると死滅するため、くれぐれもその範囲内に近づかないこと。

槍などの長物、弓による遠隔攻撃、魔法による攻撃が有効であり、範囲内にさえ近づかなければ被害を受ける事は先ず無いだろう。




■名称未定:白色の巨人

体長:5m前後


全身を白い毛で覆われた、人型の害獣。

頭部らしき物はなく、左右の肩口まで裂けた巨大な口が特徴的。

その巨体に似つかわしい剛力を持つ、ただ存在するだけで危険な部類の害獣である。

特に特殊な生態を持たないものの、支給品である武器では白い毛皮を破る事は困難であり、パラディオン単独での駆除は困難である。

ある程度経験を積んだパラディオン達ですら多数の死傷者が出た事から、この害獣の危険度は非常に高いと考えて良いだろう。


この害獣と相対する際は、一体につき最低でも10人のグループであたる事。

巨体故に耐久力も非常に高い為、足止めなどで動きを止めた後は全力をもって攻撃する事が推奨される。

支給品クラスの装備では歯が立たない事も予想される為、この害獣を駆除するにあたっては一品物を用意させる必要性が高い。

炎は有効だという報告はあるものの、現状は北部でしか確認されていない為、魔法等による炎は気候を鑑みて使用する事。




■悪神の使徒:黒犬

体長:5m前後(四足歩行時2~3m程)


全身を黒い甲殻で覆われた、犬のような形をした悪神の使徒。

人語を口にする事はないものの、知性は非常に高く、戦闘力も当然他の害獣とは一線を画す。

黒い甲殻にはいかなる物理的衝撃も通用せず、黒犬の放つ咆哮はあらゆる魔法を消去してしまう。

また、生半可な魔法の場合はあたった所で身動ぎさえさせる事が出来ない。最低でもオラクルクラスの魔法が必要となる。

防御面だけではなく、その爪や牙も生半可な防具であれば紙のように引き裂き破る為、あらゆる面においてパラディオンでは対処不能である。


北限遠征時、オラクルであるエミリア=オルブライトによって討伐された。

この脅威が人類に届くことは、永久にないだろう。


※黒い甲殻:悪神による加護。あらゆる物理的な干渉を無効化し、4以下の才能による一切の魔法をも無効化する。

※咆哮:黒犬の放つ咆哮は、世界に存在するありとあらゆる魔法を威力を問わず強制的に消去する。射程は100m前後。

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