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僕と妖怪少女と常日頃 Re:salvation  作者: 工藤将太
第2章【陰陽道所属の世界】
75/93

第2章25話 「準備」

すごく遅くなりました、申し訳ありません。

原稿は書いていたんですがまたしてもデータがぶっ飛んでしまったので

書き直していました。では妖怪少女投稿再開です!

特に前回のあらすじなどはつけていませんが代わりに絶賛加筆修正中です!

それも含めてどうぞご覧ください!

三者会合。

別称では総大将会議と呼ばれているこれは

百鬼夜行、陰陽道、反百鬼夜行のそれぞれの代表格とされる

総大将らが一同に会し会議をすることだった。

だがこれは厳密な会合に限った話ではない。

一同に会す、その条件が揃えばこれは成り立つということだ。

そう、それがどんな場合であっても…

慶と由理、二人の暮らす武家屋敷では大きな騒ぎとして

かなり前に由理は友人らに結婚したことを報告する、と言っていた。

それに慶は訊かれるであろう話だったため軽くすぐにその許可…

といえばいささか傲慢だがそうした。

するとその友人らが挨拶に来たいと返事が返ってきたのだった。

当然断る理由もなく慶はそれも許可した。

だがこの許可が後の失態を招くこととなる。

相手側もこの日付にそちらの反鬼とも陰陽道ともつかない

別宅となる武家屋敷にお伺いするとなったのだが

慶はそのとき小姓らを通じてその相手が坂崎銀次郎だということを

知ったのであった。

知るだけならまだ良い、だがその名前と共に小姓らの口から

とんでもない言葉が出るとは思わなかった。


『しかし…坂崎様が由り…いいえ、香山様のご友人だったなんて…

 恐れながら反鬼につきながら知りませんでした。』


『…?何か問題があるのか??』


香山の小姓役である吉崎通はそう何か深く長考しているので

慶は不思議に聞く。丁度書物を手に知らない妖術について

学んでいるときだった。


『問題というよりはなんというか…

 だって今や坂崎様は総大将でおられますし』


『…は?』


そこで慶は書物ではなく通の方に目を点にさせながら向け

通に詰め寄り尋問気味に問い詰める。


『え?総大将?百鬼夜行の?』


『ええ。なんでも先代のぬらりひょん様が一時的に

 総大将としての権威を譲ったと。』


『は?一時的に…いやそんなことは今は良い。

 え?いつ来るんだっけ?』


それに通はなんでそんなことを~と言いながら

明日と答えそして慶がまったく知らない顔でいるのを確認して

ずっと動かしていた口と身体が段々と固まっていく。

通は冗談でこの質問をしているんだなとそう思っていた。

だが実際には慶は知る由もなかった。

相手が誰であろうと手厚く迎えればそれで良いと考えていたからだ。

だがその誰であろうとの誰の中に慶と由理のある一部の共通点が

重なっては手厚く迎えるもないのだ。

その一部の共通点、"総大将"であることを入れた場合

手厚くも何もまずその集まりはただのお茶会では済まされなくなる。

それは…三者会合となってしまうからだ。

先代の三者会合でも三つの組織ともに緊張が走ったしそして

もう一つ迎い入れる準備や警護といった些細なところまで

到底一日ではできないのだ。

なのに明日?え、今は朝でももう昼に近い。

明日の昼時前には銀次郎らはここに来てしまう。

慶はそれらすべてを一瞬にして頭の中で積み上げて考え作ると

通含め小姓らに三者会合になることを告げる。

そして大急ぎで手配含め準備に取り掛かるのだった。


と回想は終わり。

…とはいえ、自分はあくまでも総大将であるため

指令しかできない。だが自分は元々動かなければ気が済まない性質だ。

考えを振り切り書物に目を通しても集中など出来るはずが無かった。


―――どうしよう。


あれこれ考えていても仕方ないと行動を起こそうとして

そういえば由理はどこにいる?ときっかけを発見した

慶は由理を探そうとする。

だがそれはすぐにもう一人の小姓役の須原雪南すばらゆきな

すぐさま答えられる。


「香山様ならまだ眠られているかと思います。

 寝室に行けばまだ眠っているでしょう。」


「ああ…そうか…やっぱり昨日の試合のせいかなぁ…」


「それもあるかと存じますが

 妖怪の本質が出ているのではないかと思います。」


妖怪の本質、それはある種の妖怪それぞれが持つ習性のようなものだ。

例を挙げるとすれば峰崎美世…彼女は吸血鬼の妖怪で半妖でも

日光はあまり良いモノではなくまた朝昼含め中々起きられない

不眠症のようなものが目立っていた。

純血の妖怪となったあとは完全に日光を視ることが出来ず

また夜にしか活動できなくなっていた。

これらのことを"妖怪の本質"と呼んでいる。

なお由理はぐーらの半妖で力を大きく使ったあとは

その回復に多大な時間がかかるため

今もそのために休息を取っているのだという。

ちなみに…


「しかし山城様はさすが鬼との半妖なのですね。

 …いえ人間…鬼…?」


「良いよ別に考え込まなくても」


鬼の本質は力を使ったあとの代償となる怪我のようなものの治りが早い

ことだという。怪我…とは外傷というよりは内傷だろう。

筋肉痛というのも力を使えば使うほど治りが早くなるため

自然的に次に使う力のすごさが倍増するのだとか。

まぁ要約して簡単に言えば戦えば戦うほど強くなる、といったところだ。


(戦えば戦うほど強くなる…か。)


自分で考えておいてかなり横暴な本質だなと慶は感じた。

戦えば戦うほど強くなると言うが

正直その強さは血に塗れているようにしか

慶には見えない。それが誰がなんと言おうともだ。

まぁそれが狂戦士と謳われる鬼の運命さだめというやつだろう。


(それにしても…由理も寝ているし

 俺は何をすれば良いんだろうか…)


「……あの山城様どうかなされたので?」


「あ、いいやいいや。

 俺にもできることないかな?ってさ」


「総大将は指揮と何をすればよいのかご指南頂けるだけで

 それだけで良いですよ。

 ……では私も仕事に戻りますね」


と言って雪南はそのままペコリと挨拶をして

そのまま廊下を渡っていった。

慶は仕方ない…と言ってツキネの方にでも…と考え扉のドアノブを

取ろうとしてそのまま手を放す。


「…なんか子供みてぇだな…俺。

 いいや、妖術でも勉強してるか…」


そう言って自室に戻ろうとする慶に北園詩緒がすっと近づき

電話が来たと告げた。相手はと訊くと山城源代、まさかの親父だった。

電話のある場所に向かい電話を取ると相手は楽しそうに

話し始める。


『よう、元気か?慶』


「…なんだよ親父。

こっちはこっちで忙しいんだが?」


『ああ、そっちに百鬼夜行の総大将様が来るって話だろ?

 詩緒から話は聞いた。そっちに警備を向かわせてる。

 他の手配もお前ら多分パニくってると思ってな、やっておいたからな』


どうやら昼間から酒を嗜んでいるようだった。

どうして昼間から…という突っ込みは置いておき

今回の件では初心者である俺に対して

親父はそのほとんどを手配したという。

慶はありがとうと礼を言うと源代は笑いながら


『なあに、初めてなら手順とかまずは教えなきゃなんねぇしな。

 まぁあとこれを言うためだけに電話したわけじゃ無いんだけどな。』


と慶は途中まんざらでもないような柔らかい笑みを零していたが

そのこれを告げるためだけに電話したわけじゃない、という

言葉を皮切りにその話し方がいきなり真面目になったかと思うと

源代は話し始める。


『頼まれてたことだが、

 どうやら相手は百鬼夜行に潜んでいるらしいぞ』


頼み事…それはアナスタシオスの、標的のことについてだった。


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