第2章8話 「会議の行方(前編)」
いささか走りすぎなのか、と思うのは自分だけでしょうか。
もうちょっと書けたらなぁと思いつつ修正作業したりしてます。
ではご覧ください。
前編後編に分かれます。
会議にはそれぞれ支部ごとの机と椅子が設けられており
またそれぞれに支部ごとの長が座っていた。
そしてそれを取り仕切るように真ん中一番前に山城家は
連なって座っていた。とはいえ二人だけなのだが。
「それでは会議を始める、今日の議題として
反百鬼夜行派との協定を結ぶということを議論しよう。」
そして本題となる会議が開かれる。
俺はこのときどう向かえばいいか分からなかった。
そりゃあ転生する前の記憶はある。
だが態度はクールに何に対しても興味が無いようだった。
それもそのはず自分に対しての議題自体これが初めてだからだ。
「私の提案のほとんどは通ってしまうからな。
慶、お前に聞く。妖怪か人間かの正体は分からない。
だがその娘と婚姻を果たしそして、
協定を結べるような状況にしてほしい」
「―発言の許可を」
そう親父の話を聞く最中そう切り出したのは
関東支部所属だっけか、その支部長だった。
場違いな長髪の男だった…がいかにも弱そうだった。
やせ細った体を見るなり攻撃面より防御面ともならない。
頭領や支部長の入れ替えが最近よくあるらしいが
これはその悪い例だろう。それぐらいは俺自身昔に頼らなくても
見た目だけで判断はできた。
「関東支部の麻黒です、そんな人間とも思われない娘と
本気で婚姻を果たすおつもりですか?
偏見ながら慶さ・ま、は正義の前には屈しないのですよね???
ならばここは反百鬼夜行派と正々堂々戦わねば。」
「発言を許す、とは言っていないが?」
ギロっと目で威嚇する慶の前にふふんと鼻を鳴らし
親指のにおいをすすーっと嗅ぐ麻黒に軽蔑するが
源代によってまぁまぁと宥められる。
強いものがいると言うことは弱い者がいるということ。
だがその弱い者の中にも上下はある。
自分を弱者だと理解して前に進むものと後ろに進むもの。
後ろに進めば進むほど団結するだろう、弱者なりの団結の仕方を。
それこそ野次を飛ばして自分の考えが一番に合っていると、
もうその議論は外れてるんだよと言いたいくらいの
空気の読めなさの人物はその弱者に当たる。
俺はそういった人物に嫌われている。
多分、生まれた時から。
だが。それを乗り越え今の力を持っているということは
正直に自分を誉めたい。だから底までは決して甘く見られない。
「その議論ならもう親父とはしてある。
本気で殺しにかかれば良いかもしれないとな」
「や・は・り!であればそれで良いのでは―」
「だからといって、やればこちらがやられる。
反百鬼夜行派は百鬼夜行と同盟を結んでるんだ。
協定であれば問題は無いだろうがそこに戦いの火を灯してみろ。
意味分るよな?お前の首だけじゃ足らねぇってことだ」
鬼の目を使わないでも声だけで俺はその支部長を座らせた。
凄みの前にその支部長は自分の意見が通らなかったことを
瞳の奥に憎しみの色を見たが今は関係ないだろう。
「では、慶どうする?」
「様子見、一か月間そいつと二人で暮らす。
そこで決める。良いか?それとも短いか」
その言葉に困惑する一同。
だってそれは一か月でこの陰陽道の運命を
決めるということなのだから。
源代は慌てて止め一か月という期間を半月という日数にしてくれた。
先ほどの支部長も含め全員が困っていたのを見て
それが一番良いんだろうとして賛成すると
安堵した表情が一堂に広がった。
「では次の議論を始めようか。
半月という結果は得られたしな。
婚姻の件はあとで慶に話すとして次の議論は
外国支部からの要請の件だ」
と先ほど聞いていた話とは違うもう一つの議題が展開する。
それは外国支部からの派遣という名目で。
てか外国支部?と頭を悩ませていたが
いわばエクソシストらしい。
そういう呼び名での登場だった。
「ご紹介ありがとうございます。
わたくし、イギリス支部所属エクリクシィ・プセマ
以降よろしくと共に、エクとお呼びください」
そう金髪碧眼の青年は呟いた。
衣装もそれなりで白を基調とした布地でそのエクの後ろには
二人の従者と思われる者がいたがエクはその二人の挨拶を省いた。
「私めは日本へと入ってしまったある者、
こちらでは妖怪、悪魔とでも言うのでしょうか。
それが入り込んでしまって。それの退治と共に
ここへその報告を仰せつかったまでです。」
「ちなみにその情報はどうするのかね?」
親父が呟くとエクはにっこり笑顔で語りだす。
「情報の共有はしっかりとさせて戴きます。
ですが広まればここも危うくなってしまう、
そんな実力を持っています。
そのために情報共有は一人にしたいのですがよろしいでしょうか?」
すると親父は一瞬悩んだのちすぐに
じゃあこれも慶に、と託すとなった。
俺はいささか反対だったが親父の頼みだから
しょうがないと本音をきっぱりと斬り捨てた。
「山城…慶……というのですね。
分かりました、では彼だけに今後は情報を共有します。
以降彼から教えてもらってください。」
とエクは立ち去りそれに従うように俺もその場を後にした。




