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僕と妖怪少女と常日頃 Re:salvation  作者: 工藤将太
第1章【百鬼夜行所属の世界】
31/93

第1章31話 「再び会う者」

今回の更新は特に前回の話で引っかかっているだろう謎についての話がメインになります。

平衡世界や狭間の世界についてが多く語れることになるので難しくなるかもしれませんが

分かりやすく書く予定です。

ではご覧ください!


「で、なんだ銀次郎」


なんとか少し立てるようになったものの

ふらつきながら布団の上に座る慶は銀次郎に話しかける。


「俺の勘が正しければもうすぐだ。

 慶、俺と朝暮町に来てくれ。」


「勘?なんのだ?」


―お前がいない間に反百鬼夜行との争いは一先ず終結した。

銀次郎の話は続く。

特に触れていない話題、反百鬼夜行との争いとその終結。

そして何故そうなってしまったのか…

もともと反百鬼夜行は百鬼夜行や陰陽師に

肩入れしない妖怪たちのことを指していた。

ゲームで例えるなら…ソロプレイヤーというところだろう。

何のルールにも縛られないでただ自分を信じて行動をする。

それは先の陰陽師との戦いとの一部始終から引用は出来るだろう。


「あるその反百鬼についた妖怪がいた。

 百鬼夜行のやり方を自分に合わせるのは苦痛だとして

 自ら組織を抜けて一人になった。

 そんな中陰陽師との戦いでその妖怪の故郷が襲われた。

 ……だがその妖怪は加勢することなくお世話になった人や幼馴染

 といった妖怪ものたちが死ぬのをただただ見つめる。

 そして焼け野原になり誰もいなくなった故郷を何の慈悲も感想もなく

 その妖怪は立ち去った。」


反百鬼になる、それは百鬼夜行の行動に手を出さないということ。

たとえ自分の故郷が燃やされようとも対処しているのが百鬼であれば

見て見ぬふりをする……といった感じ。

だから妖怪から見れば敵味方という価値観が,

百鬼夜行と反百鬼夜行の間には今もその考えがとらわれている。

……しかしそんな見栄張りもすぐ終わることとなる。

それこそ銀次郎の勘、嗅覚で分かった

陰陽師が大々的に動き始めたということだった。

百鬼夜行ともに反百鬼夜行は考え同盟を結んだ。

いちいち反百鬼と呼ぶのは不便ということで

"反鬼"と呼称がついた。


まとめよう。

今現在妖怪の宿敵となる"陰陽師"が

"百鬼夜行"と"反鬼"との同盟を前に戦いを始めようとしている。

それが大まかな要約だ。


「銀次郎の嗅覚、勘はその朝暮町にあるってことか?」


頷く銀次郎。

銀次郎は鬼の蹄、つまり一度死んで生き返ったことで

身体の一部がさらに向上した、と。。

鬼の蹄の能力、言い伝えでは


【100体の魂を依代に刀の中にある1つの魂を蘇らせる】


というものだったらしいが

どうもこの2年でちゃんとした詳細が分かってきた。


【仮死状態の妖怪に最後の生を与える】


ということらしい。

昔の史書から出てきたものなので詳しいことは

分かってはいないがあまり深くは考えないでおこう。

しかし…たった1か月で状況は一変するものだ。

鬼の蹄の能力の再発見はし、

反鬼と百鬼との間は結束が強くなったりと。

自分が眠っている間に優位に物事が進められている…

そう慶は頭の隅で深くは考えないにしろ浅くは考える。


「ああ、何故かあの街を思い浮かべると頭が痛くなっちまう。

 何回も何回も…そんなうかうかしてる場合じゃないってのに…!!」


そう拳を立てる銀次郎の目は赤く何かをとらえるように燃えていた。

慶はその目に既視感を覚えていた。

アナスタシオス…あの狂人と対峙した時と同じ。


(…あれは"誰かを殺したい"という気持ち)


何かに復讐する、したいという目は必死に何もない空間に向けられていた。







銀次郎との会議のようなものが終わりを迎え

そろそろ立ち上がるというところに自分たちのいる部屋の襖、廊下側に

山城柚子が着物姿で座りながら開け礼をして顔を上げた。


「兄上、坂崎様。

 お目通り願いたいのですが。」


「お目通り?」


銀次郎と顔を合わせる。

こんな時間(とはいっても昼時なのだが)に誰が…と思うが

銀次郎は分かったよ、来てくれとしてその襖付近の柚子を呼ぶ。

柚子は立ち上がると


「では呼んで参ります。」


お前じゃないのかよ、と慶は呟く。

そして自分が兄上と呼ばれることに少し恥じらいを浮かべながらも

内心やっと兄妹として行動できると嬉々としていた。

少し待っていると柚子とある男が襖の奥に正座をしながら襖を開ける。

その座り礼をする姿に銀次郎と慶は目を見開く。

何故ならば……


「お初目にかかります……―黒鳥優破と申します。」


黒く膝まであるコートは首をも隠している。

そして彼は呟いた。


「本日は山城慶様並びに坂崎銀次郎殿にお目通り願おうと…―あれ?

 あんたは確かあのときの…陰陽師に襲われた狐……?」


「…ああ、久々だな黒鳥優破」







「では坂崎様があのときの狐…いや九尾で

 そちらの山城様が鬼ということですか?」


「ああ、そうだ。あと敬語は不要だぞ?柚子も黒鳥も。」


慶が寝間着として使っている袴の姿のまま黒鳥と柚子にそう催促する。

すると黒鳥は笑いながら応える。


「あ、良いんですか?それならお言葉に甘えて。

 では改めてご挨拶。俺の名前は黒鳥優破、

 優破…ユウハで良いです。

 えと…すみませんでした!!!!」


とあぐらをかいた姿勢から頭をこすりつけるように

土下座をする優破に慶、銀次郎、柚子は目を見開いて驚く。

そしてそれをやめるように銀次郎が諭すと


「お二人には悪いことをしたと思っているんです…

 あのときアナスタシオスを滅していればこんなことには…

 くそっ!ツキネ様にもお二方にも悪いことを……」


「おい!優破、今何て言った?」


と慶が叫び、続けて


「その"ツキネ様"って…

 アナスタシオスも言ってた気がするんだが…」


そうだ、と慶は思い出す。

銀次郎が庇い俺が意識を失いかけた際に奴が叫んでいたのだ。



"この塊女………!やっぱり……ツキネエェェェェェ‼"(※0-16参照)



アナスタシオスといい黒鳥優破といい…

ずっと引っかかってたことがある。

一つは何故あの偽黒鳥アナスタシオスと対峙したとき

須原雪南(すばらゆきな)剛堂大輔(ごうどうだいすけ)が死んだはずなのに

死体や血痕が一瞬にして消え去ったこと。

二つは偽黒鳥がその二人を引き連れていたこと。

三つはその後銀次郎が黒鳥優破本人に会ったこと。

関連性がないとは思っていたが何かある。

だからこそ今それを知っている可能性のある者に

言及しなければいけないと思ったからである。


「あ」


だがその反応は意外なものだった。



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