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僕と妖怪少女と常日頃 Re:salvation  作者: 工藤将太
第1章【百鬼夜行所属の世界】
13/93

第1章13話 「変態の正体」

前後編に分けていましたが前編が加筆してもそんな膨らまなかったので

こうしてまとめました。

ガタンッ………ギギギギッッッッ!!

それはこっちに来るようにして

車のドアをこじ開けていた。

赤い目はこちらから見えるが

あっちからは見えていないようだ。

息遣いが荒くなる。

こんなことになるとは思っては

いなかったのに………!




数時間前。

無事朝暮町に着き、慶達は

ある人物の元に訪れようとしていた。

実際その人物は慶と銀次郎しか知らない。

そこで美世が聞いてきた。


「その会いにいく人ってさ、どういった

 経緯で知り合ったの?」


「一度、偵察てことでこの町に訪れてたんだよ。

 美世とかがちゃんと暮らせるかってな。

 したっけ問題が起きて……」



数年前のことだ。

偵察目的に来た際に慶の不注意で

ある小型の妖怪が持ち主から逃げてしまい

それを捕まえなくてはいけなくなってしまったのだ。

ペットとして正体を隠し人間に飼われるのを良しとしする妖怪は

基本銀次郎や慶から言わせればかなり弱い。

だが人間の場合だとそうでもなく捕まえ元の持ち主の元に

帰らせるのが一番懸命な判断だったのだ。

小さい豚のような妖怪は路地裏に逃げていた。

すると、すぐ近くのガラス窓が開いた。

豚はそこに逃げ込もうとする。

中の住人は悲鳴を上げた。


『慶!そっちに、いった!』


『くそっ…!分かった!』


俺は仕方ないと思いながら

その窓ガラスから中に入った。

悲鳴を餌とする豚は誇大化しつつあった。

そしてそこには不思議な少女がいた。

こんな状況なのにたじろきもせず

誇大化し悲鳴が聞こえなくなった途端にしぼむ

豚を撫でただ一言妖怪だ、と笑った。

銀次郎が中に合流した中結果的に慶はその豚を掴み

銀次郎の方に飛ばし、半人九尾姿の銀次郎に見とれる彼女に言った。


『何て言った?』


『んっ…妖怪。』


ボサボサの髪で前が髪で覆われてたためあまり顔が

確認できなかった当時だが彼女こそ草木南海くさのぎみなみ

何故一目見て妖怪と分かったのが謎だがそれ以来

彼女を利用することがあったのだ。

利用…彼女はこの平和な街に普通はあるべきではない職業、

数少ない情報屋を営んでいた。

自分自身の経歴は隠しながらも彼女は主に妖怪やオカルト系が

趣味で情報屋としては些かマッチしないその類の情報を多く

持ち合わせていると聞いた。

銀次郎と慶はそんな異質な彼女を利用し隣町の情報を多く掴み

そして遂には美世らが暮らしても一部を除いては問題ないということが

判明したのだった。

余談だがその後キッチリと謝礼金が払われた彼女は

ちゃんと身だしなみ等を整え普段の堕ちた生活から復帰し

今も情報屋を営んでいるという。


「確かに不思議だねぇ……えと…」


「草木南海。草木に東西南北の南に海、だな。」


「何でその娘分かるの?妖怪って。」


その問いに昔言った質問の返答を思い出す。


―――ものは単純思考だよ山城君。

簡単に言ったら妖怪とかその類いのものを

中心に調べてたことがあったから。

オカルトでもなんでも仕えるなら私はその情報を捌く。

捌いて朝暮町で起こる摩訶不思議な事件も

そういった目線で捉えて理解する。


そんな…思い出したことをそんな風に美世に伝えると

ふーん……と答えつつも怪訝そうな目をしていた。

だが実際彼女に会わせたい気もあるが、

会わせたくないのもある。

なにせ俺の知る数少ない変態なのだから。





ぐるぐる巻きの飴を彼女は何気ない表情で

頬張りネットに向かう。


「んっ……グラビアアイドルは良い子がいないなぁ…

 主に私好みってやつが。

 ……ロリ巨乳、身長は150より下じゃないと顔以外では

 判断しかねない…あ…ヒットした?…

 んっ…アダルトの方ではないんだけどなぁ…」


コンコン………コン…コン

と扉のノック音。

これは私が仕事に戻るときに流れる

チャイムのようなものでもあった。

彼女は黒い長髪を綺麗にたなびかせ

蝶をあしらうゴシック調のキャミソールを小さい小ぶりな胸の上に着て

薄い青色のハーフパンツでパタパタと走る。

扉を開けて俺と銀次郎を見た段階で彼女は言った。


「んっ……あれ?早いね…」


だが、そのあとにいた女子3人を見て、

表情が変わった。

驚きながらハァハァと息を漏らしている。


「驚きかたが変質者だな。」


「んっ。上がって良いよ。空き部屋は3つある。

 自由に使って良いから。山城、よくやった。」



「ー…んっ……いきなり来るから驚いたわ。

 山城くんと坂崎くん以外はお初だね。

 どうも。ご紹介に預かりまして…草木南海です。

 えーと、お茶出したほうが良いよね……坂崎くん出して」


「これでも客で来ているんだけれど…」


と渋々手伝おうとしたときその銀次郎の妹、坂崎孕子が立ち上がり

あたふたと銀次郎を手伝う。

それを後ろからただただじっと見る



「えと……んっ…この子は?」


「あ……えと坂崎孕子で…す」


すると驚いた表情で飴を咥える口から少しよだれが垂れそうになり

草木は銀次郎の方を見る。


「坂崎くぅん!!!このかわいい少女はきっ君の妹なのっ?!!」


「そーですが?ロリノキさん?」


「なに、ちゃっかりロリと草木を混ぜてんのさ。

 え、なになにこれ!!私得だよこれ!

 んっ…んっ…いやぁ……見てて飽きないわぁ…あとで触っていい?

 特に耳と尻尾とおっぱいとおしりと……」


「それぐらいにしろロリノキ、話が逸れるし怖がってる。」


慶が止めるとビクビクと体を震わし怖がる孕子に対して

分かったよ、と少し諦めながらも孕子の髪を撫でる。

怖がっていた孕子だが撫でられて嬉しいのか

身体をもじもじさせながら狐のような声でくぅんと零す。


「南海、お前に頼みがある。」


「やばい……この子私のタイプだわ……んっ?」


「お前が最初に話した通り、ここにいる俺、

 香山を除いた3人は妖怪だ。

 お前が調べてるあれだ。」


「いやいや孕子たんを見てからすでに

分かってるから大丈夫だよそこんとこは。

んっ、で?頼み事って?」


「朝暮町にいる、妖怪もとい黒鳥て名前の奴を

 探してほしい。名前か名字かもしれないんだが、

 見当はついてー…」


「知ってるよ、そいつの居場所を言えば

 孕子たんを舐めて良いの?」


「話が早いやつで助かる。いや、駄目だが…

 あとは…寝床があるともっと助かる。」


「なら条件付けるよ…んっ…孕子たんをここにいるまでの間、

 一緒に私のところでいさせてほしい。

 主にしたいこととしては…服のコーディネートとお風呂と…寝ること?」


「……え」


「あ、あと言い忘れてたけど、2枚ね」


と、草木は俺に情報代として2万を要求してきた。

いやそれは良いんだけど…と悩んでいると

孕子が立ち上がり草木の手をつかむ。


「お姉ちゃん……私初めてだから…優しくしてね……?」


「んっ…んっ…!やばいこれだけでイケそう…

 ああ、優しくするよ…孕子ちゃん」


「それってさアダルト展開にならないよね?」


と草木の了解も得たところで

慶は銀次郎と共に二人で朝暮町の私立の高校に、

黒鳥がいるという学校に行くために準備をする。

念のため孕子と由理は草木南海と一緒に留守番という形で

また美世はボディガードとして周囲の妖気を探知してもらい

草木の事務所兼家に居てもらうことにした。


「でっでも………」


と由理は残ることに異議を立てようとする。

元々は私はここに残るんじゃなくて怪村にずっといるんじゃなかったけ…

と思っていたからだ。だがそれは頑なに慶は止める。


「お前が一個人の人間であるように俺も

 只妖気を扱えるだけのちっぽけな人間だ。

 実際、それがなきゃ俺はここにいない。」


「ねぇ。」


と、香山が俺の袖を掴む。

俺は着替えながら香山に向き直った。


「ちゃんと帰ってきてね…?

 じゃないとさ、美世ちゃんに怒られちゃうよ。

 それに………心配だし。」


俺は苦笑しその後、笑顔でああと頷いた。

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