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ミラのお目覚め


「……………。」


……………どこだ?一体ここは?


木製の見知らぬ天井を寝台の上から眺め、己の存在に凄まじい違和感を感じた私は掛け布団を剥がしかけの状態でしばらく停止した。

表情を変えずに数回まばたきした自分の顔に、何か感情を表現させてやろうとは思うのだが、どんな顔をすればいいかいよいよわからなかったので、恐らくむすっとして見えるだろう顔のまま上体だけ起き上がった。

別段自分のものに良いものを使っていたつもりはないのだが、木製の枠組みに薄い毛布だけを敷いたベッドが思いっきり固いので少しだけこの体勢は疲れる。

とはいえ、起きて視界に入るそれだけの情報だけでも目眩がしそうな部屋の様子を、ぐるりと首を回して確認するまでベッドから足を下ろす気にはなれなかった。


「汚い。」


なんていうか……みすぼらしい。全体的に。

自分の家も人の家のことを言えた義理ではないと思うが、そのかわりもう少し荘厳さとか清潔感とかそういう要素があった。

もう一度部屋を見渡し、考える。


「……随分面白そうなことしてるのね。」


とりあえず口にしてみた感想は、これだった。

なるほど、あいつら確かに自分が試そうともしていない事をしているな、と、ちょっとした感心を抱き、同時にそれ以上の呆れを感じる。

こんな小細工がどれだけの意味を持つというのか。

あいつら、自分達が動かそうとしている壁が、どれだけの大きさをしているかにも気付いていないのか?

………でもまあ、いいか。

呆れではあっても落胆ではなかった。そこまであいつら馬鹿なのなら、まあそれでもいいだろう。

もし結果として私をその気にさせたのなら、少しは意味があったということだ。

そもそも私もあの人も、あの二人が嫌いではないのだから。


最近退屈が過ぎて本格的に寝ていたが、少しはやる気を出してもいいかもしれない。

そう思っていたら、ノックの音と共に部屋の入口のドアが開いた。

同時にやる気のなさそうな呟きが聞こえてくる。


「どうせお嬢様起きてないだろうからノックなんかしても無駄ですけどねー。あ~やだな~もお。寝返りで裏拳でもくらったら致命傷なんだけどなー。『プチっ!!?』ていっちゃうんだけどな~。」

完全に油断しているメイドに不意打ちをかけてみる。


「おはよう。スズメ。」

「あ、あら!?起きてたっ!!おはy…って……え?」


あわててこちらを見たスズメが空中で羽ごと停止する。

「み…ら様?ミラお嬢様!?い、いつ起きていらっしゃったんですか!?」


まさに泡を食ったという感じの彼女の姿は、自分達以外ではなかなか見られないだろう。


「ついさっきよ。随分面白そうなことをしているのね。」

「え。あ!いや、これは!?そのですね!!?」


独り言と同じ感想を彼女に告げてみると、面白いぐらい慌てふためく。


「別に怒っているわけじゃないわ。呆れただけ。」


「…あー…それは…なんと…言えばよいか?」


羽をパタパタさせ始めながら露骨に目をそらすスズメの姿にクスリと笑ってしまい、気付かれぬように言葉を続ける。


「怒っていない証拠にしばらくじっとしててあげる。ということでまた寝直すわ。あとよろしく。」

「ええ!?あ、ちょっと!!??」



――――寝台の上に可愛らしい音を立てて倒れた彼女の体は、すでにすうすうと安らかに寝息を立てていた。


「どーすんだよこれ……。」


後にはやりづらいったらねーわと、羽と共にしょんぼりとうなだれるスズメの暗い背中だけが残っていた。

遅筆で申し訳ありません。いやもうただただそれしか言うことないです。

散漫に書いてはおりますが纏まらないのなんのって。

投稿するまでいけない新規小説の数が半端ない。

でもとにかくまた近いうちに読者の方になんらかの形で小説をお目見えできるように頑張ります。すいません!!

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