第16話感想
本編の感想に入る前に、まず、触れておきたいことがある。
今か今かと待ち望んでいた単行本1巻の発売だ。
無事に購入し、手元に置くことができた。
Amazonで注文したためか、特典は付属していなかったが、
俺は「コレクター」としての”こだわり”が薄く、あまり気にしてはいない。
カバーと中身があれば、それで十分だ。
帯に関しては、後々になって「当時の空気」を感じるために
保存しておきたいと考えるタイプではある。
ただ、俺の場合、徐々に熱が薄れて最新刊に手が伸びなくなり、
帯付きが出回らなくなった頃に、思い出したように購入するので、重要度は低い。
ここで”白状”させてもらうが、
大抵の漫画は上の流れを経て、あるいはそれすら無く、途中で買うのをやめてしまう。
俺には”金がねえ”からな・・・
10巻以上刊行されていて、なおかつ全巻揃えている漫画は、
現状では『夜桜さんちの大作戦』だけだ。
こんな有様で、『さむわんへるつ』のコミックス購読を続けていけるのだろうか・・・
”不穏な流れ”に入ってしまったが、とりあえず単行本1巻に関しては”大満足”だ。
”珠玉のエピソード”が一斉に収められていることで、
両手にずしりとした”重厚感”を感じる。
クソ店員・水尾海月さんが登場する第4話以外は、何度でも読み返したい内容だ。
中でもお気に入りなのは、俺がくらげの”食い意地”に気づき始めた第7話。
ラストの夜景シーンが”最終ページ”に配置されているのが素晴らしい。
これによって、何にも邪魔されることなくそのまま”余韻”に浸ることができる。
オマケとして収録されていたのは、
ジャンプフェスタ 2026の色紙イラスト掲載、くらげとミメイのパーソナルデータ、
そして4コマ漫画が4本。
4コマは本編とは一切関係のない”ショートコント”形式で、
ここでもくらげが”食欲”を爆発させており、思わず笑ってしまった。
2巻以降も、ぜひこれくらいの充実度を期待したい。
これから売上をさらに上積みしていくにあたって、
単行本への描き下ろしは「一つの鍵」になる。
第1巻はオリコンの7日集計で約25000部を記録し、重版出来。
予想を上回る売れ行きで、「大成功」と言っていいだろう。
この勢いを殺さず、一冊でも多く売り上げていくためにも、
できることには手を抜かず、丁寧に取り組んでほしい。
他にも、年明けからこの漫画に関連するアクションが立て続けに起こっているよな。
専用YouTubeチャンネル開設にボイスコミックの公開──
チャンネルで配信されているライブは作業用BGMにしたりしているが、
実はボイコミに関しては、未だに確認できていない。
合併号で期間が空いた間に”堪能”するつもりでいたが、気づけばもう次回が迫っていた。
時間感覚の壊れた”放縦”な”ニート”は、これだからダメだな・・・
それでは、本編の内容を見ていこう。
1ページ目、2号連続カラーの第1弾は、
ラジオ番組『オールナイトニッポン』とのコラボだと謳われており、
マイクの前に座るくらげとミメイが描かれていた。
まさか、ラジオ局側から「公認」を得られるとは思わなかったぜ。
ここまで”順調”に”スターダム”を駆け上がっているな。
2ページ目からはいよいよ、2週間の間、”お預け”を食らっていたストーリーが動き出す。
くらげからの「外行こう」という誘い──
前回の引きからして、てっきり俺は、
第1話と同様に、二人で「公園デート」に勤しむものだと思っていた。
だが、そこは”真面目さ”に定評のあるミメイ。
「普通に危ないし、補導されるかも」という
”真っ当な理由”を挙げて、きっぱりと断りを入れた。
彼の行動は”正しい”が、ここで俺は、「まずい」のではないかと思った。
その懸念を裏付けるかのように、描写されたのは決勝を前にして”不安げ”なくらげの表情。
やはり、”流れ”は悪い方向に傾いてしまっている。
そして、火蓋が切って落とされた。
案の定、「うなぎポテト」のネタメールは、一通たりとも読み上げられない。
俺は、このリスナー甲子園との”類似点”から『M-1グランプリ』を連想する。
最終決戦で自分が気に入った漫才コンビが滑ってしまった光景だ。
こういう時は、テレビのチャンネルを変えるか、いっそ消してしまうもの。
直視できねえ──そう思った、その瞬間。
ミメイは、くらげの元へ向かうべく、外へと飛び出した。
彼は、ヘッドホンで引き続き放送を聴取するため、
自転車に乗るのを断念し、一目散にその足で駆け出しいく。
そんな彼の人柄を表すかのように、偶然にも放送で流れた楽曲は『ばかまじめ』。
第1話で珍しく描かれたくらげの内心描写でも、彼女はミメイをそう評していた。
そういえば、今回は2巻収録の最終話にあたるタイミングか。
ミメイの感情の”爆発”という”ピーク”を持ってくるヤマノエイの構成にはおみそれした。
ふと窓を眺めたその先にミメイの姿があり、くらげはさぞかし驚いたことだろう。
だが、その”衝撃”こそが、停滞していた今の状況を壊してくれたように思える。
気合いを入れ直した、うなぎポテトの”本領発揮”。
連続してメールが読み上げられ、ここから二人の対戦相手へ”逆襲”のスタートだ。
制限時間の20分間の内、既に半分以上が経過しているが、最後まで諦めない。
うなぎポテトの投稿に、笑うバトルえんとつと、焦るヘイトフルエイト。
バトルえんとつは、”汗牛充棟”に身を置いている描写も相まって、
「真ボス」の座に恥じぬ”大物感”を漂わせている。
一方、ヘイトフルエイトは読切版と比較して角が取れているような雰囲気だ。
この二人の実力者を前に、どこまで巻き返せているのか──
泣いても笑っても、間もなく「結果発表」。
どんな結果であっても、ミメイにはくらげのことを受け止めてほしいものだ。




