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ep.10 Zクラス

 2年Zクラスには40人の2年生が在籍していた。


 サキが少し深刻な顔で、僕にきれいな顔を向けて、語り掛けて来た。


「1年のときにはCクラスで、庶民や、貧困で優秀なものが集められてきたけど、1年を通してじょじょに成績が振るわなくなったものが、Zクラスとして、2年生で別クラスとして扱われるようになるのよね?」


 僕は余裕しゃくしゃくで答える。


「だから、生徒会長のシャラナータさんは、その成績を上げて、Cクラスに戻したくて、色々なアイディアを駆使して、色々やっていたんだ。それで、本来のゲームでは、主人公であるゆきちゃんにその無理難題を振って、それで、ゆきちゃんはその答えがわからなくて、解決できないで、泣いていたんだ」


「それを悪業くんなら、どうにかできるの?」


「ふふふ。まかせなさーーーーい。僕はその道のプロです」


 僕は自信満々になって答えた。


 それから、Zクラスの生徒40人を呼び出して、瞬く間にグラウンドに集めた。


 僕は目をキラキラさせながら、黄昏ヴォイスと言われる魔王声で、生徒たちに言った。


「さて!!!!! これから、戦闘訓練をして、君たちの戦闘力を飛躍的に上げて、君たちをZクラスからCクラスに引き上げを1日で行う!!!!! 僕はその道のプロだ!!!! 安心して僕にまかえたまえっ!!!!」


 Zクラスの生徒たちは、ざわざわして僕を観ている。


「おいおい。1年の話題の辺境伯子爵が俺らに戦闘訓練してくれるってよ?」


「ええええ。この人強いの?」


「わからない。ただ、俺ら落ちこぼれが、立ち直って、Cクラスになることなんてできるのかよっ?」


 半信半疑の生徒たちに向かって、僕はびしーーーっと声を張り上げたっ。


「はいはいはい。ざわざわしない!!!! おーーーい。今から、僕が本気でお前らを鍛えてやるっ。まずは、戦闘準備かまえっーーーーーーーーーーーーー!!!! おらっ。行けっっ!!!!」


 僕の声に従って、生徒たちが一斉に戦闘準備に掛かる。


 そう。ここはファンタジーの学園。成績といっても、学歴の成績で、落ちこぼれが決まるわけではない。


 実に決まるのは、ただ、戦闘能力において、学業成績が決まる世界なのだ!!!!


 だとしたら、プレイヤーキルで、戦闘能力を極限まで上げた僕には、その生徒たちの戦闘能力の弱点は一目瞭然なのだ。


 生徒たちが、戦いの構えをして、攻撃するごとに、僕は次々にバシバシ指導をかます。


 さあ、僕の転生前に無駄に培った戦闘スキルの技術が今こそ役に立つときだ。


 僕は、一瞬で、戦闘において、相手の弱点を見抜く能力を、前世で無駄に培ってしまった。


 だが!!!! それが今こそ、役に立つときが来たんだ。


 見よ!!!!!


 バシッ


「はいっ!!!!! 君は戦闘のときに、集中が分散して魔法が抜ける傾向がある。まずは、相手の的に集中して、敵を観たら、10ぅーーーーーー数えながら、敵に攻撃するごと」


 バシッ


「はいっ!!!!! 君は戦闘のときのリズム感が悪い。戦うときに、音楽をやるような感じで、耳に音楽を掛けながら、戦闘を行うこと。テンポを掴みながら、いーーーーーいリズムで戦闘を継続すること」


 バシッ


「はい!!!!!! 君は戦闘のときに怯えて、敵の腹に突っ込むことができない!!!! まずはどうあってもその腹を作らなきゃならない!!!! 敵は自分よりも1000倍弱ぁーーーーーいと思って、力いっぱおもいっきり突っ込んで!!!!」


 バシッ。バシッ。バシッ。バシッ。


 次々に戦闘訓練に指導を入れていくと、1時間もするうちに、生徒たちの戦闘が見る間によくなって行くのが分かって来た。


 サキが笑顔で僕に言った。


「すごいじゃない! さすが悪業くんね。戦闘に関してはまったく頼りになる人だと思ってだけど、戦闘指導もすごいのねっ」


 それから、3時間ほど訓練して、翌日、朝から、生徒会長のシャラナータさんが、テストを行って、見事、全員がCクラス水準と認められ、Cクラスに復帰することになった。


「合格ですわ」


 やったね。これで、僕が、世界に戦争を仕掛けるときの強力な兵ができることになる。僕の野望がまた、一歩近づくことになった。ふふふっ。僕はやったのだ!!!!! これで、生徒会長の信望も得られることになったぞ。

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