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第二話 私は自分を裏切った婚約者の頭部を、燃え盛る車から持ち戻る。

 私は、主宮しゅみや真宵まよい(29)、そんな名前である私は、周りが言うほど、立派な人間じゃない、と自覚をしている。

 断じて、自己評価や自己肯定感の低さ、もしくは、謙遜から、そう言っている訳ではない。

 雪乃を除く暮林家の皆さんが、私を高く評価してくれ、友好的に、まるで、家族の一員であるかのように、私に接してくれるのは、本当に嬉しいし、ありがたい。

 けれど、やはり、私は、彼らが思うほど、器がデカい人間じゃないのだ。

 さすがに、矮小だ、と卑下こそしないが、器の大きさは、良くて人並みだろう。

 確かに、身長は180cmほどあるが、周りにも、高身長の男性はいるから、そこが強味とも言えない。

 顔の作りにしたって、相手を不快にさせる酷い崩れ方をしている訳ではないにしろ、周りが息を呑むほど、端正に整っている訳ではない。

 学生時代に、街を歩いていた際、何度か、モデルをスカウトしているカメラマンに数枚ほど写真を撮られたが、それも結局、雑誌に掲載はされなかった。

 そんな人並みの顔にも、とある変化が生じ、今や、雪乃に別れを突き付けられる理由になってしまった。

 勉強の方も不振な方ではないにしろ、三十位の壁を一度も超えられた事は無い。

 運動神経にしたって、人よりは少し出来る、と言える程度だ。

 野球をすれば、同級生にホームランを打たれたし、三振を取られてしまった事もあった。

 サッカーをやっても、ディフェンスで粘れず、ゴールにボールを簡単に蹴り込まれてしまった。

 バスケも同じで、ディフェンスをやっていた私は華麗に躱され、シュートを決められてしまった。

 走る系の競技でも、一位になれた事が、一度だって無い。

 体育の授業で、柔道をやっても、クラスメイトに負けてばかりだった。

 先にも言った通り、生まれた家の格も普通だし、学歴もギリギリで落ちこぼれではないってだけ。

 人に誇れる長所が、自分では、とんと思いつかないからこそ、せめて、迷惑はかけないようにしよう、と仕事だけは真面目に熟してきたつもりだが、それにしたって、身の丈に合わない会社に就職が叶った社会人であれば、至極当然の話になってくるだろう。

 だから、中途半端な私は、せめて、こんな自分に優しくしてくれる人たちの期待を裏切りたくない一心で、つい、こんな無茶をしてしまった。

 バカな事をするな、と自分にブレーキをかけられないんだから、やっぱり、私は大した男ではあるまい。

 暴走車を避けた大型トラックの荷台へ、あの速度で減速も回避行為も取らないで突っ込んで、しかも、今、見た事が無いほど強烈な炎に舐り倒されているのを見れば、誰だって、手遅れだ、と確信するに違いない。

 もちろん、私だって、頭の片隅どころか真ん中で、雪乃たちが即死しているのは確信している。

 万が一よりも遥かに低い可能性に賭けもせず、雪乃たちは既に死んでいる、と決めつける、そんな薄情すぎる私が今、オープンカーの側まで、高熱を帯びた空気が肌や粘膜、気道を焼く痛みを堪えながら近づいたのは、暮林家の皆さんの為だった。

 (元)婚約者を救出たすけようともしない冷血な私が、今この時、良綱さんを筆頭にした暮林家の皆さんの為に出来る事は、一つくらいしか思いつかなかった。

 私なんぞを「家族」と言ってくださるほど、気の好いあの方達なら、間違いなく、「そんな危ない事をしないで!」、そう、声を荒げ、無謀な行為をした私を叱るだろうな、この時点でも予想はしていた。

 実際、私は全員から「お説教」されてしまい、泣いてしまった。

 それでも、暮林家の皆さんが許してくれるラインを踏み越える、と理解していても、自分の「やりたい」を止められなかったのだ。

 暮林家の皆さんの為でなきゃ、私だって、燃え盛り、大きな爆発を起こしそう、と直感できるオープンカーに接近などしない。

 この時、バカにも程がある、と一喝されてしまった私がやろうとしていたのは、雪乃の体を爆炎に包まれている高級車から引きずり出す、だった。

 雪乃が、とっくに死んでいるのは、私も承知している。

 雪乃は、自分と真反対である、高潔な精神を持っている良綱さん達を毛嫌いしており、彼らの名声を貶し落とすためであれば、努力を惜しまないほどだった。

 良綱さん達の方は、そんな雪乃から向けられる、なんて表現じゃ足りない、それこそ、ぶつけてくる悪意に辟易し、悩んではいた。

 しかし、品性が醜い雪乃を一族から追い出そうとはせず、人間性を改善できる、と信じ、様々な手段を用いていた。

 雪乃からすれば、そんな愛が実に鬱陶しく、吐き気すら催したのだろう。

 さすがに、私も、良綱さん達の「お人好しっぷり」もしくは「善人性」には呆れてしまう。

 だけど、私は、そんな良綱さん達が嫌いじゃなく、感謝していて、自分の命を張った行動をしたかった。

 それが、良綱さん達にとって、辛い事、と頭で理解しても、だ。

 生憎、私は頭が悪いから、自分の心を上手く騙せないのである。

 問題児が過ぎる雪乃に手を焼き、お手上げ寸前であったとしても、良綱さん達は、彼女を愛していた。

 だから、雪乃が事故死し、しかも、遺体が黒焦げとなり、誰か判然としない状態で対面したら、間違いなく、心に大きな傷を負うに違いない、それを、この時の私は確信していた。

 まだ、今なら、雪乃の炎に焼かれていない部分を力づくで引っ張り出せるかもしれない、私は一縷の望みに賭け、オープンカーに走っていたのだった。

 衝突音しか聞こえていなかったが、相当なスピードを布袋が出していた事は容易に察しが付いていた。

 予想通り、布袋の車は、無惨、と表現するしかない状態になっていた。

 これは、もう、さすがに、ダメなんじゃないか、と不安が私の胸中に過ってしまい、もう一歩、車に近付くのを躊躇ってしまった。

 しかし、踵を返そうとした間際、私は「あの人たちを悲しませるな」と言われてしまう、私自身に。

 誰でもない、私に言われてしまったら、しかも、暮林家の姿をチラつかせられたら、逃げる、など選択は出来なかった。

 ある意味、オープンカーで良かった、と変な事を考えながら、私は、雪乃が座っていたであろう助手席の方に大急ぎで回る。

 ほんのわずかではあったが、助手席の方が破損の度合いがマシだった。

 もっとも、あくまで、運転席と比較したらマシってだけで、救助が不可能だ、とズブの素人でも即判断が出来てしまう、判断をすべき惨状だった。

 やはり、雪乃は息絶えていた。

 下半身が潰れているだけじゃなく、右胸にはトラックの荷台の破片が突き刺さっていた。

 これだけでも、致命傷と言うべきダメージだが、雪乃はもう死んでいる、と私が瞬時に判断できたのは、足と胸の傷よりも酷い部位が目に入ったからだ。

 衝突の瞬間に破損したトラックの荷台、その破片は、雪乃の胸だけでなく、首をも貫通していた。

 いや、これは、もはや、切断、と言い切ってしまった方が適切か、と私は冷静に考えを巡らせており、吐き気すら催していなかった。

 元からの耐性が高いのもあるにしろ、ここまで酷いと、精神が気絶する事を拒むのだな、それを、私は初めて知る事になった。

 知りたくはないし、これから、役に立つ事のない経験から来る知識だ、と考えながら、私は雪乃の首を凝視する。

 鋭く尖った灰銀色の破片は、座席の後ろ側まで通ってしまっていた。

 ただ、雪乃の首は、その破片によって、完全に首から離れている訳じゃなさそうだった。

 致命傷を通り越して、命を完全に奪っている傷なのは確かだが、皮一枚、いや、三枚ほどは繋がっているようだった、雪乃の首は。

 いっそのこと、完全にぶった切ってくれてりゃ、そのまま、首を持って行けたのに、と悪態を胸の中で吐きつつ、私はズボンに入れていたハンカチを両手に巻き付ける。

 普段から、ハンカチを複数枚、持っていて良かった、と思いながら、私は破片を掴んだ。

 幸い、まだ、破片はそこまで熱くはなく、しっかりと握る事は出来た。

 しかし、熱くはあったから、長くは握っていられない、と判断し、私は手に力を入れた。

 良綱さんのおかげで、毎日、トレーニングジムで鍛えられているから、それなりにはパワーは付いた、と自負しているにしたって、車の座席にぶっ刺さった金属片を素の力だけで引き抜く事は出来なかった。

 だから、私は人生で初めて、火事場の馬鹿力を発揮しながら、咆哮した。

 皮膚が火炎に舐められ、焼け爛れていく痛みで、心を昂らせ、臆さぬようにしながら、私は破片を握っている両手へ、更に力を籠めた。

 引き抜く事が不可能、ならば、向こう側に押すしかない。

 いわば、逆転の発想だ。

 けれど、炎に囲まれ、毒気を帯びた黒煙が辺りに満ち、何の対策もしていない全身が火傷を負っていく中では、座席に突き刺さっている破片を押し、抜く事も叶わなかった。

 私も、最初は、破片を引っ張る、のではなく、あちら側に押そう、とした。

 だが、破片を握ったのと同時に、前にも後ろにも、一切、動かない、と確信できた。

 時間が無い以上、どれだけ頑張っても無駄な事はやっていられなかった。

 だから、私は、胸の中で良綱さんたちに謝りながら、破片を半ば強引にギコギコと動かした。

 前にも後ろにも、破片はまるで動かせないが、揺らす、それくらいは出来た、私の力でも。

 雪乃の首に刺さっている金属片をガタガタと揺らし、少しずつでも動かせば、結果は出る。

 破片そのものは抜けないが、破片によって損傷している首の傷は広がっていく。

 つまり、辛うじて、頭部と胴部を繋げていた皮が千切れていったのだ。

 狭量な私は、遺体を傷付けている、その現状に対して、当の雪乃に罪悪感を抱かなかったが、ただでさえ酷い状態の娘の体の一部を私から受け取るであろう家族に対しては、胸が引き裂かれそうだった。

 それでも、私は罪の意識に耐えながら、破片を懸命に動かし続けた。

 自分の肉が焼けていく匂いに、鼻腔の奥を叩かれていたからか、私は、この時、無類の集中力を発揮していたが、俗に言う、時間がギュッと圧縮される感覚は知覚しておらず、3秒ピッタリで雪乃の首を断ち切った、と時間を正確に把握できていた。

 バヂンッ、そんな音が耳朶を打って来た時、私は、二度と聞きたくない音だ、とすら思っていた。

 切り離した雪乃の頭部を脇に抱え、燃え盛り、大爆発の瞬間が近づいていた車から、私は、すぐにでも離れようとしていた。

 自分の命は惜しくないが、雪乃の首を暮林家の皆さんに渡せなかったら、何の意味も無いからだ。

 首から上を失った雪乃の、炎に包まれ始めている遺体を視界から外し、踵を返そうとした時だった、何者かが、私の手首を力強く掴んだのは。

 炎を纏っている手に掴まれたのだから、火傷を負う痛みを感じて、当然のはずなのだが、この時の私は驚きの方が勝っていたようで、痛みなど、まるで感じていなかった。

 もし構わないのであれば、想像して欲しい、頭部の右側が完全に潰れており、専門の知識が無くとも、命を救うのは不可能だ、と判断するしかない状態の、ほぼ死体、と表現したって、何ら言い過ぎじゃない人間が、いきなり動いて、自分の手首を握ったら、私でなくなって、驚くはずだ。

 私だって、周りの空気が、一吸いでもしたら、肺が焼け爛れるほどの熱を帯びており、しかも、毒性の強い黒煙に覆われていなかったら、「ぎゃぁっ」と叫んでいただろう。

 ギリギリで声を発するのを堪えた私は、誰が自分の手首を、こんな切羽詰まった状況で掴んだのか、と視線を向けてしまった。

 普通に考えれば、虫の息である布袋が、最期の力を振り絞っただけ、と解るはずで、視線を向けるのも時間の無駄なのだが、やはり、この時の私は意識が高熱と、火事場の馬鹿力を発揮した事による消耗で朦朧としていたようで、そこに思い至れなかった。

 視線を向けてから、頭部が半壊している布袋が自分の手首を掴んでいるのだ、と頭で理解した私。

 ダメージで声が本当に出ていなかったのか、それとも、私の耳が熱気でダメージを負っていたからなのか、そこは定かじゃないが、それでも、私は、布袋が「タスケテ」と言ったのが察せた。

 そんな懇願に対する応答は、もちろん、一つしかない。

 無理、その一言で済んでしまうし、済ませるしかない。

 自分から、婚約者を寝取ったのだから、助ける義理などない、と仰る方もいるだろう。

 後から、助けなかった理由は何だったのか、と思い返せば、それも一つの候補として、私は挙げたに違いない。

 実際、布袋を、この時、どうして、助けなかったのか、と自問する機会など、その後の私には訪れなかったが、一度たりとも。

 何にせよ、私が死にそうな布袋を救わない、その判断を下したのは、布袋の状態が完全に手遅れであり、なおかつ、私自身も、既に限界を迎えそうだったからだ。

 とっくに、私は体力を使い切り、精神力だけで、焼け始めている体躯を強引に動かしていたが、それも無理が効かなくなってきていた。

 このままだ、と冗談抜きでヤバい、と判断した瞬間に、私の直感が、これまで以上に、濃厚な死の気配を察知した。

 死神が、すぐ、そこにいる、と本能で理解した私が咄嗟に、車のドアを、体に残っていた力を込めて蹴り付けた瞬間だった。

 とてつもない大爆発が起きた。

 もしも、一瞬前、ドアを蹴っていなかったら、布袋に手首を掴まれていた私は、そのまま、車の側で爆炎に全身を丸呑みにされていたに違いなかった。

 けれど、私は、一瞬前、ドアを蹴る、その行動を選択できていた。

 だから、私は、獰猛な爆炎に肉体を嬲られこそしたが、烈しい爆風に上手く乗って、人の肉体など簡単に木っ端微塵に出来てしまえる爆発のダメージから逃げる事が叶った。

 とは言え、既に、私の体は、あの火の中にいたせいで、ボロボロだったから、華麗な着地など叶わなかった。

 まぁ、通常時でも、私には、そんな高等テクニックを使えないが。

 どうにか、空中でジタバタとしながらも体勢を整えて、地面に肩から突っ込む間際に受け身らしきものに成功こそしたが、勢いと痛みは完全に削ぎきれず、私は、そのまま、道路の上を数回ほどバウンドし、十数回転してしまった。

 幸い、最初の事故が起きた時点で、周りの者らが他の車を止めてくれていたらしく、私は続けて走ってきた車に撥ねられる、そんな目に遭わずに済んだ。

 雪乃の頭部を、暮林家の皆さんに、ちゃんと送り届ける、その点を優先し、自分の体は二の次で、胸の中に抱えていたそれを庇っていたから、衝突とバウンド、回転で、更に肉体をボロボロにしてしまう。

 よくもまぁ、この時点でくたばらなかったものだ、後に、私は、しみじみと感心したくらいだ。

 親が頑丈に生んでくれたおかげか、悪運が味方してくれたのか、理由は解らないし、真実に関心も湧かないが、少なくとも、この時の私は車の爆発から、無事に生還したのだ。

 近所の人が、地面を激しく回転ころがったおかげで、体に纏わりついていた火が消えていた私に気付き、水を大量にぶっかけてくれたのも幸運だった。

 水を全身に浴び、火傷の痛みが薄らぐのに対し、混濁しかけていた意識も、わずかではあるが、明瞭さを取り戻せた私は、何とか、自力で立ち上がろうとした。

 しかし、やはり、辛うじて生きているだけでも幸運だった私の体は、もう、根性論で動かせる状態でなかったらしく、碌に力が入らず、体を起こす事も儘ならない。

 こりゃ、無理だな、と潔く、自分が限界を凌駕してしまっている事を自認したのがトリガーになったのか、私は再び、意識が朦朧として来てしまう。

 周囲で、悲鳴や怒号が響いており、それに喧しさを感じた事もあって、すぐには、私は気絶せずに済んでいた。

 ただ、辛うじて聞こえてきている悲鳴が、事故じゃなく、私に向けられているモノ、と気付く余裕まではなかった。

 後々で考えてみれば、悲鳴を上げられるのは当然の話なのである。

 私が大怪我を負っているのもあるが、何せ、私は、苦痛と恐怖で歪んだまま、顔面が固まり切っている女性の生首を胸に抱えていた。

 しかも、私も、これは後で聞かされ、ビックリしたのだが、爆発の中から吹っ飛んできた私の手首には、布袋の肘から先がくっついたままだった。

 どうやら、爆発の衝撃で、布袋の腕は千切れていたらしい。

 そんな私を見て、近所の人が恐怖から絶叫するのは、当然のリアクションな訳だが、何も気付いていない私は、いよいよ、意識を失う事を促してくる暗闇の誘いに抗い切れなくなり、自らの瞼をゆっくりと閉じた。

 そして、粘度の高い真っ黒な液体に体が徐々に沈んでいく私の姿を、瞼の裏に見たのを最後に、私は意識を完全に失ってしまった。


 真っ黒な、水ではなく、どちらかと言えば、水飴のように粘つく液体の表面に体を半ばまで沈めた状態にあった私。

 見えている色は黒のみで、聞こえてくる音は無く、匂いも味もせず、体表にも何ら刺激を感じていなかった。

 そんな中で揺蕩っていた私は、体の奥底で何かが膨らむのを感じた。

 ゆっくりと膨張していく何かに、私の意識は覚醒を促されていたらしい。

 このまま、目を覚ますべきか、それとも、この心地良い静寂に、今しばらく浸っていようか、思わず、迷ってしまった私の頭で、誰かの声が響く。

 その声は小さく、何を言っているのか、まるで解らなかったが、その小さな声の主は、私に向かって、何かを言っている、それだけが直感できた。

 誰が、私に、何を伝えようとしているのか、それが、ほんの少し気になったのが、キッカケになったらしく、私の肉体は、水面に向かって、急速に浮上していく。

 先程まで、あんなにも粘つきを強く感じていたのに、これほどの速度で動いているにも関わらず、体には何の負担も感じない。

 自分が上に引っ張られているのか、それとも、下から押し上げられているのか、妙な事が気になってしまっている間に、私の意識は、より覚醒していった。

 適度な明るさ、それを脳で知覚した刹那に、私は完全に目を覚ましたらしい。

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