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図書委員の集まりが解散になった後、俺は文芸部の物質に来ていた。
「美和先輩。さっきのはどう言うことですか?」
「侑大くんが、私と一緒の日が良さそうな顔をしてたからつい・・」
「誰もそんな顔してません」
「私にはそう見えたわ」
美和先輩は、楽しそうな笑顔でそう言った。
「はぁ〜」
「どうしたの?溜息何て。幸せが逃げるわよ」
「誰のせいだと思ってるんですか?」
「図書室の先生のせい?」
「違います」
「じゃあ誰なの?」
美和先輩がからかうように聞いてきた。絶対分かってて聞いてきてるだろう。
「美和先輩のせいですよ」
今回ばかりは正直に言った。
「私?」
美和先輩はキョトンっと首を傾げた。あざとい。あざとすぎる!
まて!騙されるな!あぶないあぶない。
「そうです。美和先輩のせいです!」
「どうして?」
「美和先輩が、俺を指名したからです!」
「でも、実際侑大くん、木曜日の昼休みに手を挙げおうとしてたわよね?」
「そんなことは・・・」
「嘘よね?」
そう言って美和先輩は俺の目を見てきた。
「・・・はい」
くそ!何故か美和先輩と目を合わしたら嘘をつけない。
「だから、私は侑大くんのために先生に言ってあげたの」
わかった?っと笑顔で言っている。
「わかりました」
「そう。よろしい」
絶対美和先輩俺を子供扱いしてるだろう。何故か胸の方でムカムカしている気持ちなった。
「でも、金曜の放課後まで任されたのは予想外だったわ」
「たしかに」
もしかして先生俺と美和先輩がそう言う関係だとか思ってないよね?
もしそうだったら最悪だな。
「まぁ私はいいけどね。侑大くんも一緒だから」
「俺はいやですけどね」
「フフ、そう言うと思ったわ」
どうやら俺が言うことはわかっていたらしい。あと俺は思い出したことを言うことにした。
「あと、何ですかあれ?」
「あれって?」
「手を振ってきたじゃないですか」
「あれは侑大くんがいたから手を振っただけよ」
俺がいただけで手を振ってきたようだ。正直迷惑な話しだ。
「次からは手を振るのも辞めてくださいね」
「どうして?」
「どうしてって、俺は目立ちたくないんです。美和先輩に手を振ってもらったりしたら困るんです」
「でも、誰も侑大くんに手を振ってるなんて気づいてなかったわよ」
「もしものことがあるかもしれないじゃないですか!」
「その時はその時よ」
どうやら美和先輩にとってどうでもいいことらしい。でも俺にとっては困るのだ。どうやったら美和先輩を納得させられる?
俺は自分の頭をフル回転させて考えた。そうしたら1つの案を思いついた。これならいけるぞ!でもこれはら俺にもリスクがある。だが、賭けるしかない。
「美和先輩勝負をしませんか?」
「勝負?」
「そうです。美和先輩が好きなゲームで」
「いいわよ」
美和先輩は、獲物を見つけたような顔で了承したのだった。
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