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異世界に妹と行ったらなぜかレジスタンスの一員に  作者: 佐々木ミナミ
秘密の住処
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第1章 秘密の住処 第7話 二人の男

「はっはっはっはっ」

 ロバートはいきなり大声で笑いだした。和哉はその姿をなんとも言えない表情で眺めている。


「...声でけえなこいつ」

「ん? なんかいったか?」

「あ、いえ何もいってないです」


 和哉の気持ちは先程の状況との一変から緊張感が抜け声が漏れてしまっていた。地獄耳のロバートという呼び名がある男である。おそらく聞こえていたあろうがロバートは特に気にすることなく会話を進めた。


「そうか。お前の言いたいことはわかったぞ。和哉。そんなに妹が大事か。そうだな、家族は大事だ。家族、友人、恋人を愛し守りたいと思うこと、それこそが人間としての本質だと俺は思っている」

「はい」

「お前を人族として認めてやる」


 ロバートは手を繋いでいた縄を解きながらこれで和哉が喜ぶと思っていた。喜んでる姿が見たかったのかもしれない。

 しかしここはゆとり教育が育んだ男、武藤和哉である。冷めている。ひたすらに冷めている。

 顔色ひとつ変えない。


 彼が熱くなれることといったらゆめのことだけなのである。忘れもしない。

 あれは和哉が中学二年生、夢が小学五年生の時だ。学校の図工の授業で家族の似顔絵というものがあった。夢が選んだのは父でも母でもない。兄であった。理由は単純。二人とも仕事で忙しいからである。帰宅部エースの和哉は学校が終わったら家にいることがほとんどだ。要するに暇なのだ。そのため夢は和哉に頼んだのである。

 そんなことはつゆ知らず、この時の和哉の喜び方は常軌を逸していた。スキップ、ニヤニヤ、急に笑い出す始末である。和哉は普段良く言うと冷静沈着、悪く言うと冷めている男である、それがその時の喜び方が異常であった和哉をみて夢は一言。

「きしょ」

 この一言、プラス小学五年生からのジト目ときた。本気でショックをうけたのは言うまでもない。武藤和哉のテンションを上げることができる人間は武藤夢だけだか下げることができるのも夢だけなのかもしれない。


 とは言っても、いくら冷めている男でもそれは関係なく人族だか闇族だかよくわからないもの散々言われいておいてそれについて説明される訳でもなく今度はお前は人族だ、さあ喜べという雰囲気を出されても喜びようはないのかもしれない。


「それはありがとうございます」


 あ? 喜ばないんだ...


 ロバートはすこしショックを受けていた。やはり喜んでくれると思っていたようである。ショックを受けるロバートをよそに和哉は話を続けた


「ロバートさん、とりあえず敵でないことはわかっていただいたと思うので妹を牢からだしていただけませんか? あと...食べ物と水をいただきたいです」


 この二日間口に入れたものはさっきのリンゴもどきのムチャという食べ物だけであった。さっき変に口に入れたせいで和哉の腹の虫はこれでもかと暴れている。


「お、おう。分かった。いま準備しよう」

「ありがとうございます」

「じゃあ、俺についてこい」

「はい」


 なんだこいつ顔色ひとつ変えずつまらんやつだな。


 ロバートは熱い男である。情に熱く涙もろい。例えるならば江戸っ子であろう。先ほどの和哉がゲームといった時は目に涙を浮かべていた。しかしそのあとは和哉の一言で笑うほどである。和哉と比べるなら性格が真逆に存在する。そんなロバートから見るとテンションの変化が大きいわけでない和哉を見るとリズムが崩されるような感覚を覚えていた。しかしこの男の妹を愛する気持ちだけは気に入ったようである。



 そして和哉もこの会議室にいるときの感情の変化は大きかった。熱くなり、苛立ちも覚えていた。珍しいことである。和哉とロバート。もしかしたら息は合うのかもしれない。本人同士は気づいていないかもしれないが。

すみません、時間がなく字数が少なめです。

明日はその分、多くなると思います。

明日の朝8時ぐらいを予定しています

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