第1章 秘密の住処 第2話 怪しい二人
怖い 怖い 怖い
何で? 追いかけてくるの?
どうすればいいの? あれに食べられるの?
...もうだめだ、もう走れない。私、死ぬんだ。
こんなよく分からないところで私の人生終わっちゃうんだ...
「ゆめ! 俺の背中に隠れろ!」
「え? うん!」
何? お兄ちゃんどうしたの?
火? あ、ライター。でも無理だよ。こんなんでどうにかなるわけない。あの動物あんなに大きいのに、熊ぐらいあるのに。
止まった...すごいお兄ちゃん。これで死ななくてすむんだ...
グワォーン!
あ...だめだ、襲って来た。死ぬ...
「ゆめ、逃げろ!」
「え?」
「来いよー!俺を食えー!!」
「え!? 待ってお兄ちゃん!」
私を逃がすために死のうっていうの、だめだよ! 戻って来て!!
--え? なにあれ? なんか飛んで来た...
弓? 弓ってどうゆうこと?
あの動物が引き返して行った。
なに?また何が起きたの?
私の背後から弓が飛んできたってこと?
え!? 後ろ!?
-ーだれ? あの人たち?
「お兄ちゃん、後ろみて」
「どうした!? --なんだあの二人? 弓矢?
え? じゃあ、あの人たちが木の上からさっきの動物から助けてくれるために弓射ってくれたのか? というか格好も軍隊の人たちみたいだし救助隊の人たちが来てくれたのかもしんないぞ!」
「待って。わからないよ、すごい木から見下ろして睨んでるし」
弓矢を持ってる男の人すごい睨んでる。どうして? 私たち何かしたの?
あ、でも女一人は綺麗...いや、違う。あの人たちは助けてくれたんだもん。いい人だよ。
「おーい!! いや、違うな! センキュー!!」
お、お、お兄ちゃん! いや、そうだよ!お兄ちゃんが正しいよ! 助けてくれたんだもん。命の恩人だもん。
「センキュー...」
だめ、私! 声が小さい! ビビっちゃだめ!
「**********」
え?男の人が何かいってる。
「*******」
どこの言葉だろう?英語ではないし、イタリア語でもない...
「おい、ゆめどこの言葉だと思う?」
「わからない、聞いたことない」
「**************!!」
怒ってる! 怒ってるよね! 男の人。
え!?飛び降りた!
ードサー
降りてきたし!それに近づいて来た。どうしよう、お兄ちゃん身長180ぐらいあるのにこのおじさんそれより全然大きい。190ぐらいあるのかな。髭もじゃもじゃだしそれに筋肉モリモリって服の上からでもわかるしめっちゃくちゃ強そう。
「******!!」
こ、こ、怖い...
「待て! なんかわからないがすまなかった!
ソリーだ、ソリー!!」
お兄ちゃん!! さすが!!
いや、さすがではないか。
女の人も降りて来た。ん?
「*******」
「お兄ちゃん、女の人も何が言ってるみたい。
わかる?」
「わかるわけないだろう、妹よ。それにしても...綺麗な人だな」
「こんな時に何言ってんの!?」
「まあまあ、落ち着け、妹よ。相手の言葉わからないのに焦ってどうする? 今は敵対意識がないことを醸し出そう」
「そういうこと言ってるんじゃないでしょ!」
ほんと考えられない。意味不でもないか...
いや、このウザ兄の言ったことじゃなくて。
確かにすごい。こんな綺麗な人いるんだってくらい綺麗。モデルさんみたい。
髪の毛もロングの金髪でスラってしててスタイルも凄くいい。憧れる...
はっ! 別に胸みて言ってるわけじゃないんだならね!
「*******」
なんだろう?まただ。
なんて言ってるんだろう?
「***」
「*****」
ーパサッー
お姉さんが男の人に何か言ったら男の人がどっか行ってしまった。
「--お兄ちゃん、どうする? おじさんどっか行ったしこのお姉さんずっと微笑んでくれてるんだけどどうしたのかな」
「あれだろ? 俺らが敵対意志がないことが伝わって助けてくれる救助隊呼んできてくれるんじゃないか?」
「そうなのかな...」
なんだろう、この人、顔は笑ってるのに目が笑ってない気がする...
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辺りが真っ暗になってきた...夜には月明かりでも出てくれたらいいんだけど月明かりは無かった。あるのは森の隙間から空を覗くと星が輝いてるぐらいだ。でも、それは空の話であって森の中は真っ暗だ。
かろうじてお姉さんがいるのがわかるぐらいだ。だから私とお兄ちゃんはお姉さんとおじさんが戻ってくるのを待った。待ちたかったわけではなかったけどこの暗さだし待つことしかできなかった。待っている間に動物に襲われて逃げるのに必死で冷静に考えられなかったのが落ち着いてきた。それは兄さんも同じみたいだった。でもいくら落ち着いたといってもこの異界の土地の夜をどうすることもできない。
「妙だな」
お兄ちゃんが小声で話しかけてきた。
「何が?」
「いや、この綺麗なお姉さん、ほとんど動かないでずっと俺たちのこと見てるみたいだから」
そうだ、まるで...
「ロボットみたいだな」
お兄ちゃんは私が思ってたことを言ってくれた。
「ロボット...」
「--だめだ、疲れたわ、ゆめ。
ちょっと一服させてくれ」
今日は色々なことがあった。全く知らない土地で目を覚ましたと思ったら何時間も歩き続け水を見つけたと思ったら動物に食べられそうになったり助けてもらえたと思ったら言葉は全く通じない。私も疲れたな...
ードンー
ん? なんの音?
「お兄ちゃん、なんの...」
お兄ちゃんが倒れてる...
「え? どうしたの? お兄ちゃん」
お兄ちゃんの身体を揺すっても反応な...
ードンー
殴られた? 意識が朦朧とする中見えたのは怯える表情で剣を持っているお姉さんだった。
ブックマークつけてくれた方ありがとうございます! 文章変なところあるかも知れないですが楽しんでいただけたら幸いです。変だなってどこらアドバイスあればよろしくお願いします。