02
この男....あの野郎と同じ服装をしている
こいつも仲間か? 確かめる必要があるな
「なぜテロをおこした?」
「いきなり何です」
こいつ悪魔でも白を切り通すつもりか。
「とぼけるな!さっきお前と同じ白衣を来た者がいきなり銃を発泡してきたんだぞ!」
「一ついいかな?」
「なんだ」
この男、この状況で何を考えてる......
普通の人なら、驚いて質問された事に満足に答える事も出来ないというのに
まさか何か動揺をさせるような事を考えてるのか...
「私は水落一成、核論文理論の提唱者であり、研究者だ。決して私はテロリストなどではない、君が私を知ってるなら誤解を解けるはずなんだが ....」
「水落....水落.....水落⁉︎え?でもどう見ても高校生くらいにしか見えな...
え?まさか本当にこの人が水落博士?」
何を言われたのか一瞬理解出来なかった、
いや理解はしていたのだけれども、あり得ないと脳が拒否したのだ
マジかよ.....最初の第一印象最悪になったなこれは... 鬱だ...はるばるアメリカから渡航してきたのに...本当私の運命は呪われているのかも知れない
「博士はやめてくれないか、それにこう見えても、二十歳だ」
「すいません!そうとは知らず無礼を働いてしまって。」
「いや、君の判断は正しい。戦場では迷ったら死ぬ、それに君は正直だ」
え? てっきり怒られると思ってたんだけど
「それで?君は一体何者なんだい。さっきも爆発音が聞こえたけど」
「「ああ、すまない自己紹介がまだでしたね、私はアルベルト、ウェンリーだそれと先ほど所属不明の武装集団に襲撃されたんだ、爆発音はそのせいだろう」
「なるほど、そんな事になっているとは....」
彼は暫く考えるように沈黙すると、質問してきた。
「君のその訓練された動き、もしかして軍人なのかい?」
「違います、俺は普通の大学生ですよ ここの研究所の見学に来てたら 巻き込まれて」
「俺?何故に男口調なんだ」
「あ...いや ちょっと癖でしておかしかったですか?」
「いやちょっと疑問に思っただけだ、おかしくはないよ」
そういうと彼は笑った へえ こんな顔も出来るんだ 思わずそれに見惚れてしまい。
「なら、ここから出て救援を求めないとな 出口を知ってるこっちだ ん おい消えているのか?」
「え ああ! はい聞いてます」
タッタッタッタ
足音が聞こえる、それを聞いて咄嗟に隠れる よく見ると先ほど襲ってきた奴らが追ってきていた
「Чёpт!3aмноп」
聞きなれない言葉が聞こえたてきた、何を言っているか分からないが....英語じゃないのは確かだ
「あれはロシア語だ、多分私の論文を狙いに来たんだろう」
「ロシア語!?と言うことはあれはロシアの特殊部隊なのか?」
驚いた....てっきりあれはテロか何かとばかり思っていた
しかしこの状況だと迂闊に動けば敵にばれてしまう、かといって待っていたとしても外部連絡通信装備も破壊されて、連絡は取れない
から救援は来ない
「どうしようか....」
そう迷っていると水落は提案をしてきた
「一つのいい事思いついたんだけど....」
「何だ?言って見ろ」
「備品室に今では使われてないALVがあるんだけどさ、それを使えば連絡も可能なんじゃないかな?」
そう、今では1ヶ月前の製品は昔とばかりに新しい技術が生まれては廃れ、どんどん新しい物が作られている
ALVはそうした物の一つで、今では珍しい手動式しかも他のより重く、民間では全く人気が出なかった
しかし、高性能で距離が離れていてもほとんどラグや天候の影響を受けず、ジャミングが全く聞かないという事から軍や研究機関では重宝されている
「その手があったかそれが分かれば早速行くぞ」
「おい、待てって ここから備品室に着くまでに必ずあの大通りを通る必要がある あそこにはあいつらもいるはずだ、そこを見つからずに通るなんて無理だ」
「しかし、それしか方法のないなら....」
「方法ならあるさ」
そう言って彼は本棚に指を指す
そして本を押すと
ゴゴゴゴゴゴ
横に壁が動きだした、こんな所があったなんて....
「ここからなら備品室に直接行ける」
彼はニヤっと笑い先ほどの秘密の場所に入っていった、それに付いて行き 備品室に入る事に成功した
その後、途中敵と遭遇したけど 味方に知られる前に倒した。 そして 研究所の無線装置で救援要請を出した後、無事に脱出した。