01
「それで?もう用事は済んだのか」
「ああ、もう終わった。すまないな待たせて」
「良いって、好きでやってるんだし」
「しっかし、その男口調は変えたらどうだ?せっかくの美人が台無しだぞ、ウェンリー」
そう私の名前はアルベルト、ウェンリーと呼ばれている。
とあるキッカケから、この男と出会い今こうして警護する事になった。
「うううううるさい!からかうなら置いてくぞ!」
「ごめんって、そう怒るなよ〜冗談の一つも言わないとやってられなくてさ。」
冗談?つまり嘘だと言う事か!
握り拳を作り怒りつつも笑顔で
「ん?何か言った?」
「いえ!何も言ってません!」
そういうと、彼は急に人が変わったように黙り込む。
彼は他人に話せない事情や、ごまかす時はいつも黙り混む。
実に分かりやすい、だからいつもこいつが本当は馬鹿じゃない?と考えてしまう。
「どうした何を抱え込んでる」
「いやなこの前の襲撃についてちょっとな」
「ああ、あの時は本当に驚きの出来事の連続だったな」
あれは私と彼が出会った時の出来事を思い出しているんだろう
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