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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

辛口

燃えてしまえばいいのです

本作に犯罪を予告したり教唆する意図はありません。

いかなる組織団体、ウェブサイト、個人への誹謗中傷も意図していません。

炎は 弱い者の力だ


燃えさし たったひと枝あれば


大きな樹でも 焼き尽くす



ここは 孤独な者が身を寄せ合う 止まり樹


孤独を治療するための 修理工場


ああ 罪もない鳥たちが 


一羽 また一羽 草むらを焦がしてゆく



燃えてしまえばいいのです


「みんなといっしょ」が あたりまえの世界


しあわせのかたちを押し付ける 偽善者



ひとりでいるのが つらいんじゃない


おまえらといるのが つらいんだ


孤独な身の上が何人 いようとも


他人のことなど 関係ない



燃えてしまえばいいのです


「きみとぼく」「あなたとわたし」で済ませてばかりのラブソング


家族や恋人や友達さえいれば しあわせと決め付ける世界



孤独を否定するんじゃない


絆を強要するんじゃない


ひとりで過ごす自由のほうが


おまえのツラより よっぽどマシ



煙を噴き 真っ赤な炎に包まれる 止まり樹


一生関わらずにいることだってできたけれど


孤独の草原へ手を伸ばす 「みんなといっしょ」のトロフィーを


黙って見過ごすわけにはいかなかった



最初は甘い顔をして こっちへおいでと手招きするが


しまいには怖い顔をして 腕を掴んででも連れて行く


そうさ 「みんなといっしょ」は義務なんだ


みんなが同じ地獄に落ちてなきゃ 気にくわないんだろ?



燃えてしまえばいいのです


「みんなといっしょ」が あたりまえの世界


しあわせのかたちを押し付ける 偽善者



燃えてしまえばいいのです


「みんなといっしょ」の 枷で繋がれた世界


いいことをしたつもりになっている 独裁者



燃えてしまえばいいのです


「きみとぼく」「あなたとわたし」で済ませてばかりのラブソング


家族や恋人や友達さえいれば しあわせと決め付ける世界



燃えてしまえばいいのです


「きみとぼく」「あなたとわたし」で済ませてばかりのライトノベル


愛と絆をほめたたえる カルトまがいのキャンペーン



失うものなど何もない


言うべきことは言ってしまったから


死刑にされたってかまわない


孤独の草原に止まり樹なんかいらない



炎は いつだって弱い者の力だ


燃えさし たったひと枝あれば


この世のすべてを 焼き尽くす

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