主人公感
この広い世界の どこにでもいるヤツ
それが僕なのかもしれないんだ
いや違う こんな駄目なヤツは
この広い世界の
どこにも存在できないだろう
この広い世界が
ひとつの劇場だとしたら
ステージにはもちろん
上がれやしないよ 客席にも
僕の居場所はなくて
隠れて隠れてひたすら
雑務に勤しんでいる
隅の隅の隅のヤツかな
何も出来ないけど 効率悪いけど
僕のままではどうしようもないけど
違う人を演じることなら出来るよ
自信を持ったフリならできるよ
約束が守れない 何も決められない
だけどそれなりのいい雰囲気は
醸し出せるさ 主人公感を ああ
だだ漏れに させてゆくよ
演じることが好き
それだけしかできない
自分という存在薄めたい
たぶんそう だからだからだから
スムーズに他人へ
すぐに移行できちゃうんだろうな
現実世界では
自信なんて持てないんだよ
ダメダメだから
でも誰かは演じられる
ステージへと 唯一上がれる武器
主人公になるわけではないから
気楽にできる感じを
醸し出すだけだよ
日常生活も 趣味レジャ一遊びも
僕は普通に こなすことできないよ
だけど正反対の人の情報を
入れると僕は 別人に変わる
考えることはなく カラダは動くから
僕は 主人公感を頼りに
たまに時々 主人公っぽく ああ
魅せてゆく 出してゆくよ
堂々と胸張って
凛々しくカッコつけて
粋なポーズを決めて
さあ行け
本当の主人公を
食ってしまうくらいに
主人公感放ち さあ行け




