第1話 依頼
Sランクパーティ【ヘルメス】から追放された俺は今日を乗り切る為に冒険者ギルドへ来ていた。
万年Eランクの俺でも多少の以来は受けられる。
「あら、グラムさん。いらっしゃいませ。今日はどの様なご要件で?ヘルメスの皆さんは一緒では?」
ギルドに入り受付に顔を出すと受付嬢のナタリーさんが対応してくれた。
「あ、いえ…先程ヘルメスはクビになりました…それで今日を凌ぐために依頼を受けに来ました…」
俺の言葉に目を丸くするナタリーさん。
「そ、そうですか…確かにEランクのグラムさんでは居ずらかったでしょう…分かりました。それでは依頼ですね。」
ナタリーさんはそう言うと数枚の羊皮紙を机に並べる。
「今Eランクで受けられる依頼はこの3つですね。1つ目は東の平原のゴブリンの討伐。2つ目も同じく東の平原の薬草採取。3つ目は北の鉱山で鉱石採取です。どれになさいますか?」
俺は少し考えてゴブリン討伐に決めた。
「ゴブリン5体の討伐ですね。討伐の証としてゴブリンの魔石と討伐部位をお願いします。」
ナタリーさんは依頼書に受理の印を押して俺に手渡した。
「うーん…おかしい…ゴブリンが全然いない…」
俺は東の平原[コーネリス平原]を訪れていた。
この東の平原[コーネリス平原]は弱い魔物が多く平原より先にある[アルデアの森]にはオーガなどの強力な魔物もいる。
北の鉱山にはゴーレム等が主体となっ低おり、西には山岳地帯が広がっている。そしてこの東の平原にゴブリンはいる。
「明らかにおかしい…ゴブリンと言うよりは魔物が少ない…」
毎年の様に商人がゴブリンやコボルトに襲われたと言う話も聞くが少なすぎるのだ。
「これは…依頼失敗か?違約金で銀貨5枚…イキナリ最悪だ…」
俺は呟きつつ踵を返そうとした。
「ん?今…なにか聞こえたような…」
僅かに聞こえたのはギャーギャーと騒ぐゴブリンの声だ。
「なんだ、居るじゃないか!コレで違約金を払わなくて済む!」
そう考えると声が聞こえた方へ歩みを進めゴブリンを無事に見つけることが出来た。
「シャドーバレット!」
見つけたゴブリンを初級の闇魔法で倒すと後2体足りない。
「またゴブリン探しか…にしても本当に居ないな…」
ここで俺は気づくべきだったのだ。この草原での異変に。
初めまして!Tobariと申します!世間的には夏休み!という事もあり前々からやってみたかった小説にチャレンジさせて頂きました!拙い文面で読みにくい面もあると思いますが、よろしくお願いします!
以降後書きには登場人物紹介や場所の紹介を記載していきます!よろしくお願いします。