1・慣用句
自分が執筆する際、気をつけたいことは、読書している間にたくさん出てきます。
それをメモしておいても、書いている作品、書きたい小説の断片に埋もれて見えなくなるので、投稿作としてまとめることにしました。
また、作品にすることで記憶の定着を謀ります。
ネット小説を読んでいてありがちな、違和感を感じる文章の一つが、慣用句をそのまま使わないパターン。
例としては、
・名詞を入れ替える
「虎穴に入らずんば……」→「兎穴に……」
(作者にとって、ヒロインは兎だったらしい。でも、数百話に対して、たしか、二度ほど兎扱いしただけで、大多数の読者の中で、ヒロイン=兎、の図式は完成していないように思われる)
・後半だけ、自分の言葉にかえる
「舌の根の乾かぬうちに」→「舌の根の乾いた頃に」「舌の根の湿っているうちに」
・慣用句でしか使わない名詞を、常用する名詞かのように扱う
・慣用句としては否定で終わるのを肯定で終わらせる、または、その逆
「余念がない」→「余念がある」
等々。
一読者として受ける印象、感想は、
・地の文(作者)の自己主張が強い
・うまいことを言った、っていう作者のドヤ顔(幻覚)が見える
・誤用?
・違和感を感じ、物語の世界から覚める
・美しくない、スマートじゃない
・普段使わない慣用句を無理して使ったように見える
・慣用句から、間違った使い方を覚えてしまった学生さんに見える
ただし、例外はある。
・キャラクターのセリフ
・一人称で、地の文というより、セリフに近い
・捻った物言いがうまい、作者の意図が成功している
・もともと、地の文(作者)の自己主張が強い作風
サブタイトルで早速、やらかしている……。
でも、タイトルで慣用句をそのまま入れると、ものすごく堅い感じですよね?
類語にもピンとくるのはなく、サブタイトルを消そうか考え中です。