個人的にはブレザーでメガネかけてればポイント高いけどね!
「それでは第一回生徒会会議を始めます」
「「「「パチパチパチパチ」」」」
「司会は副会長のボク、キイロが担当するね。それではまずは自己紹介を。会長から」
「こほん。生徒会長に就任しましたユアです!がんばります!」
「はい。ありがとう。じゃあ次…メアちゃん」
「キイロ先輩と同じ副会長になりました。メアです。ユアの隣には私だけでもいいと思います」
「はい。次の人~」
「聞いてます?」
「総務に任命されたSクラスのアーシャですわ!よろしくお願いいたしますわ!」
「はい。ありがと。では最後どうぞ」
「書記に任命された、同じくSクラスのマコトです。キイロ先輩のことを男装先輩として尊敬してます」
「へえ。今度一緒に買い物行こうか」
「是非!」
「というわけでね。ボク以外はみんな初等部という前例のない生徒会になってしまったわけだけれど…頑張っていこうね」
「「「「はい!(ですわ)」」」」
今日は記念すべき第一回生徒会会議。
キイロ先輩と戦ってから全校生徒の前で改めて挨拶したり、各役員を決めたりと慌ただしい日が続いたけど、何とか生徒会が発足した。
「それで…今日は何をするんですの?」
「よくぞ聞いてくれました。今日はなんと…」
「なんと?」
「親睦を深める日です」
「え?」
私も初耳だよ!?
「どういうことでしょう?」
「だってこのメンツの中でボクだけ浮いてるでしょ?みんな同じクラスだから仲いいかもしれないけどさ。それだと今後に支障が出るかもと思ってね。だから今日はキイロさんと仲よくしよう会…かな?」
なるほど。確かに私はキイロ先輩と何度か話したことがあるけど、他のメンバーは話したことすらないかもしれない。そもそも先輩ってだけで緊張しちゃうし、いい機会なのかも?
「というわけで、何か聞きたいことはないかな?答えられるものなら何でも答えるよ」
キイロさんに聞きたいこと…本当に知らないことだらけだからなぁ。
悩んでいるとメアちゃんが先陣を切ってくれる。
「キイロ先輩はよく学園を休まれるとユイカ先生が仰っていました。本当ですか?」
「あー…あはは。確かによく学校を休んでいたね」
「なぜですの?」
「実はボクがこの学校に入学したのは、ある人と一緒の学園に入りたかったからなんだよね」
「へえー」
キイロ先輩が一緒に学校生活を送りたかった人か…どんな人なんだろう?
「でもその人がなかなかこの学園に入学してくれなくてね。それでボクもあまりこの学校に通う理由がなくてつい休みがちになっていたんだ」
「結局その人は入学しなかったんですの?」
「そうなんだよ!先回りして驚かせようとしたのが裏目に出たんだよね。もっと調べてから来ればよかったよ」
キイロ先輩って案外お茶目さんなのかな?
「で…その子たちがいないと張り合いがなくてね。休みがちだったわけだけど…もう卒業を控えたタイミングでボクの待ち人くらい面白い子たちが入学してくれた。それがユアちゃんとメアちゃんさ。だから残りの一年はちゃんと通おうかと思っているよ」
キイロ先輩が私たちを笑顔で見つめてくる。
そんなプレッシャーを掛けられても!
「私たちはそこまで面白くないですよ」
「いやいや。とても輝いてるよ。これからもよろしくね」
「丁重にお断りします」
「もー!メアちゃんそういうこと言っちゃダメ!」
メアちゃんはなぜかキイロ先輩のことを毛嫌いしてるんだから。困ったものだよ!
「メアちゃんとはこの一年で仲良くなれたらいいな。さて、他に質問はあるかな?」
「ご趣味をお聞きしたいですわ!」
「趣味かい?そうだねえ。さっきの話にも通じるところがあるんだけど、面白い人とかモノとか…そういうのを見つけて眺めているのが好きかな」
「あ、それはママと似ているかも」
「へえ。ユアちゃんのお母さん?」
「はい。うちのママの趣味も面白いこと探しなので」
朝日ママは楽しそうなことを見つけると後先考えずに走っていっちゃうような人だ。
いつもニコニコしていて私の自慢のママでもある。
「へえ。ユアちゃんのママとは話が合いそうだ。ぜひ会ってみたいね」
「私よりもずっと面白いですから。きっとキイロ先輩も好きになると思いますよ」
「それは楽しみだ」
「次の質問いいですか?」
「いいよ。マコトちゃん。くんのほうがいいかな?」
「くんでお願いします!ええと。僕はスカートが恥ずかしいんですけど…生徒会の力でスカート以外の制服を作ることってできるんですかね?」
「ほう。それはいいアイディアだね。ズボンタイプの制服もあればいい…ということかな?」
「そうです!きっと僕以外にもそうやって考えている子がいると思うんです!」
「うんうん。生徒会は学校をよりよくするために活動しなければいけない。そういった悩みを解決することも生徒会の仕事の1つだ。…よし。今日のボクについての質問コーナーは一旦これで終わって、制服についての議論をしようか?どうだろう?生徒会長」
「…」
「………ユアちゃん?」
「あ、私のことか!会議っぽくていいと思います!その議論しましょう!」
生徒会長って呼ばれ慣れてないからわからなかった!
気を付けないと…それで、制服についてか。確かに前からマコトちゃんが恥ずかしがっていたね。ズボンタイプがあってもいいかもしれない。
「わかった。ではこれより白百合学園の制服についての議論を行おう。今回の議論を書記のマコトくんがまとめて、後日ユイカ先生に提出してくれ。いいかな?」
「わかりました!」
「では始めようか。まず、ズボンタイプの制服を導入することに賛成か、反対か意見を聞こうか。ちなみにボクは賛成だよ。個性は大事だと思うからね」
「僕も賛成です!導入されたら真っ先に変えるよ!」
「他に意見はあるかな?」
「そもそもどうしてこの制服が嫌なのかしら?かわいらしくて素敵でしょう?」
「それが恥ずかしいんだよ!」
「慣れればよろしくってよ!せっかくかわいらしいのだから」
「だーかーらー!もう!アーシャは話が通じないなー!」
「なんですってぇ!?」
「まぁまぁ。アーシャちゃんは反対と」
私たちの制服は白を基調にしたかわいらしい制服だ。
ちなみにこれもママたちが開発したんだとか…さすがだよね!
「メアちゃんはどうだい?」
「私はせっかく統一感があるんだからこのままでもいいと思っている。仮に導入して、クラスに1人しかズボンタイプを履いている子がいなかったとしたら…浮いてしまうかもしれないし」
「ふむ。なるほど。ユアちゃんは?」
「私は…」
せっかくママたちが作ってくれたんだから、この制服を気持ちよく使ってほしい。
でもそれが恥ずかしいっていう人もいて…うーん!難しいなー!
「むむー」
「ユアちゃんは悩み中だね。ということは、賛成2、反対2、悩み中1と」
「それぞれの意見を出し合って、最終的にユアに決めてもらう」
「そうだね。そうしようか」
え!メアちゃん!?急に大役を押し付けないでよ!?
「それじゃあボクから言わせてもらうけど…やっぱり個性は大事だよね。ズボンを履きたい人の為にも作ったほうがいいんじゃないかな」
「僕もそう思う!」
「私は統一感のほうが大事だと思う。集団生活の中では時には我慢しなければいけないこともあるという社会勉強の一環」
「…メアちゃんは難しい言葉を知っているね」
「わたくしはかわいい制服で十分だと思いますわ!」
「ふむ…さて。ユアちゃんは考えが決まったかな?」
ああ!みんなの視線がいたい!
そんなに見ないでー!
えーとなんて答えよう?とりあえず話さなきゃ!
「えとえと。私は…試験的に導入してみるのもありかな?って思うよ。試しに何人か来たい人を募集してみて、反応を確認してから、本格的に導入するべきか決めればいいんじゃないかなーって思うんだけど…どうかな…?」
うわーん!自分でも途中で何言ってるのか分からなくなっちゃったよー!
みんなのほうをチラッと見る。
「うん。ボクはそれでいいと思うよ」
「僕も!その募集の中に僕も入れてね!」
「ユアがそういうなら」
「わたくしもそれでいいわよ」
おお!?よかった。みんな納得してくれたみたい。
「では試験的に導入できるかどうか、後日具体的にユイカ先生にも相談しつつまた話し合おう。さて、初日だし今日はこれくらいにしておこうか。みんな、改めてよろしく頼むよ」
「よろしく願いします!」
「うん。じゃあね」
キイロ先輩が生徒会室を出ていく。
「ふはぁ。疲れたぁ」
「お疲れ様。ユア」
「キイロ先輩がまわしてくれたからスムーズに会議が進んだね」
「ええ。流石は先輩といったところですわ」
マコトちゃんの言うようにキイロ先輩がいないと難しそう。
「じゃあ僕は今回の内容をユイカ先生に話してくるね」
「え?明日でもいいんだよ?」
「早いに越したことはないだろう?それじゃあみんなまた明日!」
「あら、行ってしまいましたわ」
よっぽどズボンがいいんだね。マコトちゃんは。
スカートのすそを気にして恥ずかしがっているマコトちゃん可愛いんだけどなぁ。
「わたくしも帰りますわ。ではまた明日。ごきげんよう」
「ばいばーい」
「私たちも帰ろう。ユア」
「うん」
想像以上に今日は疲れた!
会議って大変なんだね。慣れていかないと!
そしてその日の晩御飯。
「え?制服の種類を増やしたいって?」
「そうなの。マコトちゃんがね。ズボンタイプの制服が着たいんだって」
「へえ。ズボンタイプかぁ。私はブレザー派なんだけど…白の学ランも見てみたい気も…女の子が白の学ラン…いいねいいね!こうしちゃいられない!シオンさんとユイカさんと話し合わなきゃ!」
「え?」
「よーし。そうと決まれば…ごちそうさま!この時間ならまだシオンさん仕事してるよね。葵!西の街まで送って!」
「まだご飯の途中…」
「はーやーく!」
「ちょっと朝日。もっとよく噛んで食べなさい。身体に悪いでしょ」
「はーい。じゃあちょっと出かけてくるから!」
「ちょっと!…もう!食器くらい片付けてから行きなさいよね。まったくもう」
「あはは」
というような流れがあり、いつの間にか白色の学ラン?が完成していた。
それをマコトちゃんに見せると泣きながら感謝された。
「ユアくんのお母さんは天才なのか!?」
「あはは。自慢のママだね」
こうして学園ではかなり好意的に学ランが導入され始めた。
よかったね!マコトちゃん!




