勇者姉妹と魔王の三角関係
朝日視点
魔王城でついに魔王フェスとご対面。
早速ステータスを鑑定で調べる。
フェス 不死鳥 LV198
HP3953000
MP4815000
攻撃力38530
防御力51490
魔法攻撃力62940
魔法防御力66320
敏捷6130
運15
称号 魔王
生と死を司る王
スキル
HP回復力アップ LV5
MP回復力アップ LV5
闇魔法 LV5
火魔法 LV5
獄炎魔法 LV5
活性化 LV5
命中 LV5
回避 LV5
索敵 LV5
生活魔法 LV5
物理攻撃無効
輪廻転生
スキルポイント
3000
圧倒的なステータスが視界に映る。
HPとMP高っ!!
あと物理攻撃無効とか反則でしょ!
「あ、シロと妹さんが倒れた」
そんな私の驚きをよそに窓から外を見ていた魔王フェスが呟く。
どうやら団長と副団長の対決は相打ちで決着したらしい。
タイミングちょうどいいね。
「それじゃあ、今後のことも含めてみんなで話し合いしようか」
「そうだね~」
「葵、あの2人回収してきて」
「ん」
葵が転移で倒れていた団長と副団長を連れてくる。
そしていち早く目が覚めた副団長さんが私たちに問いかける。
「ん…ここは?」
「魔王城ですよ」
「魔王城!?」
がばっと起きる副団長さん。
おお。まだ元気だ。
副団長さんは周りで倒れている騎士団に驚き、紅い髪の少女を見つけ睨み付ける。
「あなたがやったの?」
「まぁ…そうなるな」
「シロを返せ!」
「それは私が決めることじゃない。シロが決めることだ」
「交渉決裂ですね。あなたをぶち殺してシロは連れて帰る」
「本当に君はシロの妹さんなのかい?えらく性格が違うんだね」
「ぜっっっっったい殺す!」
「ちょおおっと待ってください!」
副団長さんの目つきこわ!
話し合いをしようと思ってたのにいきなり殺伐としちゃってるよ!
「何かしら?悪いけれど邪魔をしないで」
「副団長さんはさっきまで団長さんとずっと戦っていたからまだしばらく戦えないですよ。一旦落ち着きましょう」
「この状況で落ち着けるなら大したものね」
「そうよクロ…少し冷静になってちょうだい」
「シロ…」
遅れて団長さんが起き上がってきた。
「クロ。何度も言うけれど私は操られてなんかいないわ。自分の意志でフェスのことが好きになったの」
「だから騎士団に帰ってこなかったの?そんなの無責任すぎる…」
「そうね。それは本当に悪いと思っているわ。団長失格ね。でもフェスをどうしても放っておけなかったの」
「街に戻れば?と何回も忠告したのだけどね」
「何が放っておけなかったの?」
「私やシロには騎士団の仲間が大勢いるわ。でもフェスはたった1人で何千年も過ごしてきたのよ。それも、魔物の制御のためにここから離れず」
「魔物の制御?どういうこと?」
団長さんが魔王のシステムについて妹さんに説明する。
おお。そこまで知ってるんだ。
副団長はその話を信じられないという表情で聞いている。
「嘘だよそんなの…シロは騙されているんだよ!」
「本当のことよ。試しに統制された魔物も見せてもらったもの。勿論、フェスも完璧じゃないわ。繁殖しすぎた魔物が暴走して魔物が人を襲うことはあるみたい。でもこの世界のためにフェスは1人でずっと過ごしてきたの」
「…」
「だからね?シロ。私はこれからもここでフェスを支えたいと思っているわ」
「そんなの勝手すぎるよ…」
副団長さんはまだ納得できていないみたいだ。
このまま3人で話し合わせても平行線を辿りそうだし、私たちで助け舟を出そうとアイコンタクトを取る。
「今の話ですけど、団長さんが話した内容はすべて本当のことですよ。私たちが保証します」
「え?」
「私たちは北の魔王と西の魔王にもあったことがあります。他の魔王もその地方で魔物の制御をしていることを知っています」
ミユちゃん(北の魔王)は温泉に行きすぎてお仕事サボり気味だったけど!
「そう…なんだ」
「副団長さんもここで暮らせば?」
「え?」
「ちょっと朝日。何を言っているのよ」
「だってさー。団長さんはてこでも動きそうにないし、それならいっそ副団長さんもここで魔王を監視して、話が本当なのかじっくり考えればいいんじゃない?」
「なるほど…でも騎士団が…」
「それなら、そこで気絶しているフリ中のユイカ先生に任せてみれば?」
「…急に話を振らないでくれ」
やれやれとユイカ先生が起き上がる。
「ユイカに?」
「そうそう。ここまで数日旅をして騎士団の人たちを見てたけど、ユイカ先生なら問題なく仕事を引き継げるのではないかなーと」
「はぁ…ユアのお母さんが言わなければ私が言おうと思っていたのだが。副団長。いや…クロ。しばらく騎士団は私に任せろ。クロはもっと自由に生きていいんだ」
「ユイカ…」
「なに。今までとそう変わらんさ。それにこれでお別れってわけじゃない。本当につらくなったら呼び戻しにここに来るよ」
「………」
暫く副団長さんは俯いて…そして決心したようだ。
「ありがとうユイカ。部下は任せる」
「ああ」
「おい!魔王」
「なんだい?」
「シロは私のものだ。それをこれからみっっっっっちりと教えてやる」
「ははっ。お手柔らかに頼むよ」
「じゃあクロとも一緒に過ごせるのね!良かったわ!」
ふぅ。これで一件落着…かな?
勇者と魔王の三角関係の共同生活は気になるけど、ユアとメアちゃんの学校もあるし、私たちは街に帰るとしますか!
それから騎士団の人たちが起きるのを待ち、魔王城を後にすることにした。
今回はあっけなく魔王城を離れることになっちゃったな。今度遊びに行こう。
あと、10番隊の人たちにサシャは一足先に街で待っていることを伝えると泣きながら感謝された。
どんだけサシャラブなんですか?
帰り際、魔王と軽くお話しする。
「君たちがいなければこの結末にはならなかっただろう。感謝する」
「クロを説得してくれてありがとう」
「いいんですよ。私たちも無償でやってるわけじゃないですから」
「そうなのかい?」
「ええ」
さっき確認したけど無事女神様クエストはクリアになっていた。
お家に帰ったら10連ガチャ回さないと!
「たまに遊びに来ますね」
「ああ。ぜひ来てくれ」
「ではまた」
それから道中、ユイカ先生が今後のことを考えながら憂鬱になっているので適当に話し相手になってあげながら街に戻る。
「うう…その場のノリで安請け合いしてしまったが、絶対大変だ…ぜっっっっったい過労で死ぬ…」
「副団長さんの口癖がうつってますよユイカさん」
「だって騎士団は街のほとんどを仕切っているんだぞ!?そのトップがどれだけ大変か…よくクロはあんな暢気に構えていられたな」
「トップはどんと構えているだけでいいんですよ!仕事は部下に任せとけばいいんです。たぶん」
「不安だ…ユア!メア!将来は絶対騎士団に入ってくれ!な!」
「えーと、どうだろうね?メアちゃん」
「無理そう。母さんたち突然旅しようとか言い出すし」
「そんな…」
「私たちはそんな突然言わないよ~」
「朝日」
みんなのジト目が私に向けられる。
「だって思いついたらすぐ行動したいじゃん!?」
「せっかく家を借りたのだからしばらく落ち着きましょう?朝日」
「その時になってみないとわかんないなー」
明日のことは明日にならないとわからない!
そんなこんなで帰り道は行きよりも大変だった。
でもたくさん時間があったから、ユイカさんは部隊の再編成を考えたり、仲間とのコミュニケーションをしたり、いろいろできたようだ。
騎士団の人たちはユイカさんが新団長になることに概ね肯定的だ。
というのも、あの元団長と副団長がいた時もほとんどの業務をユイカさんがやっていたそうだから実質あまり変化はないと誰かが言っていた。
ユイカさん苦労人だったんだね。
そのユイカさんの部隊の副隊長だったジェーンさん?が副団長にそのまま新任してユイカさん以上にひいひい言っていた。
ユアとメアちゃんがやたら懐いていたけど、学校で知り合ったのかな?
まあそんな感じで帰り道はあっという間だった。
無事街に着いて、騎士団の人と別れることに。
「それではな。ユア、メア。親御さんも、大変世話になった」
「バイバイ!ユイカ先生!」
「さようなら」
「ああ。また学校でな」
ユイカさんは学校の先生を続けるようだ。受けた仕事は立場が変わっても最後までやるのだそうで。
いい先生でよかったね。ユア。
そして久々の我が家に到着!
ダッシュで家に入ってリビングの床に寝っ転がる。
「はぁー!疲れたー!!」
「だらしないわよ。朝日。ユアが見てるじゃない」
「こんな時くらい許してー」
「まったくもう」
「あはは。この感じ久しぶり」
マイホームはやっぱり落ち着くのう。
久々のお家の床を堪能して、本日の本題に入る。
「それじゃ、あれやりますか」
「そうね」
「久々だね~」
「わくわく」
「「「「10連ガチャ!」」」」
今回はどんな地球産アイテムが手に入るかな?




