夕陽ママのお弁当は世界で一番おいしい!
ママたちはギルドカードを持っているからすんなり街に入ることができた。
ギルドは芽衣さんが苦手みたいで全く行ってないから4人ともEランクらしいけど。
南の街の中は今まで見てきた街よりもなんていうか…木が少ない?
私は変だと思ったけど、ママたちはむしろ感動している。何でだろう?
「日本を思い出すねー」
「そうね。道がしっかり整備されているわね」
「コンクリート?こっちの世界にもこんな技術があったんだ~」
「懐かしい」
「でもビルとかはないね。木造建築」
「うおおお!すげえな!リル」
「フェルにい。おっきい建物がいっぱいだね!」
木が無い代わりに、びっしり家とか建物が作られてる。
あと、ゴミが一個も落ちてない!この街の人はきれい好きなのかな?
「それで、学校に行くの?」
「泊まる場所確保してから行こう!」
「それもそうね」
「れっつごー」
宿はすぐに見つかった。いろんなところに「宿はこちら」とか「ギルドはこの先」とか書いてある看板?があったからわかりやすい。
「いらっしゃい。全員泊まるのかい?」
「はい。8人でとりあえず1週間」
「4人部屋2つでもいいかい?」
「大丈夫です」
「じゃあ8人で金貨10枚いただくよ」
「うわ!姉ちゃん大金じゃん!そんなに払えんの?」
「問題なし!」
「はい」
「ん。確かにね。これが部屋の鍵だよ」
「お金持ちなんだね。お姉ちゃんたち」
「いつか俺たちが働いて返そうぜ!」
「うん!」
「気にしなくていいよー。それじゃとりあえず部屋に行こっか」
お部屋は10番と11番だったから、とりあえず10番にみんなで入る。
4人用だから今までの宿の中で一番広い!
「学校行くなら、いっそ部屋を借りた方がいいかもね」
「そうね。1ヶ月や2ヶ月の話じゃないでしょうし。2人が学校に通うようになったらお部屋を探しに行きましょうか」
「うん」
「とりあえず部屋割りどうする~?」
「うまく割れない」
そっか。私の家族が3人で、メアちゃんとこも3人。フェル君とリルちゃんが2人だから、誰かが別れなきゃいけないんだ。
「どうしよっか」
「そうね」
みんな困ってる?だったら私が!
「私メアちゃんのとこで寝る!だからフェル君とリルちゃんはママたちと一緒に寝てあげて!」
「大丈夫?ユア」
「そうよ。私たち以外と寝たことないでしょう?」
「大丈夫!もう私大人だし!それにメアちゃんと一緒に寝たいなって思ってたし!」
私がそういうと朝日ママが夕陽ママの胸で突然泣き出した。
「うぅ…娘がどんどん成長していって寂しい…」
「こら朝日。泣かないの」
「私たちはそれでいいよ~」
「うん」
「私もユアと寝たい」
「俺たちは朝日姉ちゃんと夕陽姉ちゃんと一緒に寝ればいいのか?」
「そうみたいだね」
「ユアー!寂しくなったらおいでねー!」
もう。朝日ママは心配性なんだから!
これくらいどうってことないのに。
それから部屋を出て学校に向かう。
学校は南の門の近くにあるみたい。
ここの宿はちょうど街の中央だからちょっとだけ歩く。
30分くらい。
「たぶんあれが学校かな?」
「グラウンドもあるわね」
「なんだか懐かしいね~」
「入学手続きとか不安」
あ!一番上に時計がついてる!すごい!
建物の入り口に向かって歩いていると大きいお兄さんが出てきた。
ちょっとかっこいいかも?
「おや?見ない顔ですね。もしや入学希望ですか?」
「そうです。この子たちなんですけど」
「おや。かわいらしい。こんにちは。私はこの学校の教頭を務めています。スレインです」
「ユアです!」「メア」
「ふむ。この子たちのご年齢は?」
「5歳です」
「でしたら大丈夫ですね。詳しい話は職員室でいたしましょう。ご案内します」
ママに教頭って何?って聞いたら学校で2番目に偉い人だよって教えてくれた。
スレインさんはすごいんだ。
建物の中を歩いて、職員室って書いてあるお部屋に入る。
中には大人が何人かいた。みんな女の人だけど。
「どうぞこちらにおかけください。改めまして。白百合学園で教頭を務めていますスレインです。早速ですが入学についてご説明します」
スレインさんのお話は長くて難しかったけどこんな感じ?
・初等部は入学試験はない。お金を払えば入れる
・10歳になったら中等部。15歳になったら高等部に入る。ただし、成績が悪いと進級できないことも
・クラスは5つあって、成績でA、B、C、D、Eに別れる(Aクラスが一番すごい!)
・Aクラスで卒業したら、白百合騎士団に優先的に入団できる。他にも色んなところからいっぱいスカウトされるみたい
来週から入学できるみたい!
でも4月から授業が始まっているみたいで、今は6月だから、ちょっと予習してきてほしいんだって。まずはCクラスで様子を見ますねって言われた。
それからたくさん授業で使う本を受け取って帰ることに。
お部屋に戻ってメアちゃんと予習?してみたけど、読み書きの勉強とか計算問題とか、簡単なのしかなかったからすぐ終わっちゃった。
そして1週間後。
もう一度学校に行く。でも行くのは私とメアちゃんだけで、ママたちとは学校の入り口でお別れ。
「ユア!楽しんでね!」
「何かあったら先生に相談するのよ」
「メアちゃんが学校に馴染めるか不安だよ~」
「ユアちゃんがいるし平気」
「がんばれよな!」
「応援してるね!」
「行ってきまーす!」
「ほかの人がたくさんいるのに母さんたち恥ずかしい…」
そんなわけで職員室まで2人で歩く。
「緊張するね」
「帰りたい」
「まだ始まってもいないよメアちゃん!?」
「おや。来ましたね」
「あ、スレインさん」
「ここではスレイン先生と呼んでくださいね。オリヴィエ先生!」
「はい~」
「君たちのクラスの担任のオリヴィエ先生だよ。彼女についていって今日は授業を受けてね」
「オリヴィエです~。よろしくね。ユアちゃん。メアちゃん」
「よろしくお願いしますオリヴィエ先生!」
「よろしくお願いします」
「良いお返事ですね~。それではクラスのお友達に2人を紹介するのでついてきてください~」
なんだか芽衣さんをよりおっとりさせた人が私たちのクラスの先生みたい。
優しそうな人でよかったー。
1-Cと書かれた教室の前まで行く。
「それじゃあ2人は少しここで待っててね~。私が呼んだら入ってきてね~」
「はーい」
「ん」
そういってオリヴィエ先生だけ教室に入っていく。
「はいみんな静かにしてね~。今日は転入生が2人いますよ~。みんな仲良くしてあげてくださいね~。入ってきていいよ~」
「行こ!メアちゃん!」
「うん」
がらがら~と扉を開けて教室の中に入る。
中には20人くらいの女の子たちが。
みんな5歳なんだよね?同じ年の女の子はメアちゃん以外に初めてみるからなんだか嬉しい。
オリヴィエ先生の横に立つ。
メアちゃんは緊張しているのか私の手をぎゅっと握っている。
「ユアちゃんとメアちゃんです~。自己紹介できるかな?」
自己紹介?自分のことみんなに教えればいいのかな。
「ユアです!好きなのは横にいるメアちゃん!嫌いなものはありません!よろしくお願いします!」
「メアです。よろしくお願いします。私もユアが好きです」
私たちの自己紹介が終わると席に座っていた女の子がきゃあきゃあしてる。
あれ?何か間違ったかな?
「はい。とっても素敵な自己紹介でしたね~。2人は仲良しさんなんだね~」
「生まれた時から一緒です!」
「そうなんだね~。それじゃあ席はお隣のほうがいいね。後ろに2人の席があるからそこに座ってね~」
「「はい」」
メアちゃんと一緒に席に移動する。
みんな私たちをチラチラ見てるけど話しかけてこない。
「はい。みんな2人のことが気になると思うけど授業が終わってからにしてね~。アルズワルド語の教科書の20Pを開いてね~」
授業が始まった!
どんなことをするんだろ!?
アルズワルドの教科書を開いてワクワクしながらお話を聞く。
~50分後~
ただオリヴィエ先生が読むのを聞いているだけだった。
ちょっとつまらなかったよ…
授業が終わって休憩時間になると、みんな席を立って私たちのところに来てたくさん質問された。どこから来たの?とか授業どうだった?とか2人の関係は?とかたくさん聞かれた!
メアちゃんは人に詰め寄られるのが苦手みたいだから私が全部答えたのもあるけど、とっても疲れたよ。
一日目は授業よりもぐいぐい来るクラスのみんなの受け答えが大変だった。
その代わり学校のこともたくさん教えてもらった。
この学校では3か月に1回実力試験があって、その結果でクラスのメンバーがガラッと変わるみたい。
それがちょうど再来週にあるみたいだから、すぐに私とメアちゃんはクラスが変わるかもしれない。
あと、お昼はお弁当か、食堂か、購買部で何か買うかのどれかみたい。
私とメアちゃんはお弁当を持ってきた。
両方夕陽ママの手作りお弁当。
葵さんも芽衣さんも料理できないからね…
授業はあんまり面白くないけど、私たちと同じ年の女の子とお話しするのはとっても楽しい!
帰ったらママに教えてあげないと!
それからあっという間に2週間が経ち、実力試験の日。
実力試験は授業で勉強したことを答えるテストと、先生を相手に模擬戦?をする2つ。
私とメアちゃんは先生に勝っちゃったからAクラスになった。
初等部で先生に勝ったのは私たちが初めてだったみたいで、Cクラスのみんなはドン引きしていた。
もしかしたらやってはいけないことをしてしまったかもしれない…
その次の日からAクラスになった私たちは教室に入って驚いた。
私たちのほかに5人しかいなかったからだ。
「あら。あなたたちが噂の転入生ですのね!先生を倒すなんてすごいじゃありませんの!私のメイドにしてあげてもよろしくてよ!」
「僕はスイ。よろしくね。ユアちゃんとメアちゃん」
「先生倒す人と一緒とか嫌だ…帰りたい…」
「私にもその強さの秘密を教えてくれー!」
「(すやすや)」
「「……」」
Cクラスと全然違う…個性的な子しかいない!
これは………楽しそう!




