私の初めての魔法
街の外に出た私たち。
朝日ママの変身魔法で移動するみたいなんだけど、何に変身するかママが迷い中。
「うーん。今回はどうしよっかなー」
「前と同じ車じゃダメなの?」
「同じことはなるべくしない!それが私ルール!」
「…面倒くさいルールね」
「よし!今回はバスで行こう!人数も多いことだし!」
「バスなら、ユアとメアちゃんも安心ね」
「変・身!」
朝日ママが長方形の乗り物に変身した!
おっきい!あれがバスなんだ!
『さ、みんな乗り込んで』
「今回はバスかあ~」
「懐かしい」
「ユアのママってこんなこともできるんだ」
「すごいでしょ~」
「さすが朝日姉ちゃんだぜ!」
「かっこいい~」
ママの中は広くて、数十人は移動できそう。
二人ずつの椅子がたくさんあったけど、私とメアちゃんは一番前の席にした!
『葵は操縦お願い。探知で危険な魔物避けるルート探してー』
「ん。わかった」
「じゃあ芽衣は私と一緒に座りましょ」
「うん。えへへ。夕陽ちゃんとお隣でお話しするのめずらし~」
「そうかしら?」
「俺たちも前がいいな!リル」
「そうだね。フェルにい」
『みんな座ったね。それじゃ発進するよー』
ぶろろんっと音がして、バスが動き出した。
最初はゆっくりだったけど、だんだん速くなって、景色がビュンビュン!
「はやーい!」
「そうだね…」
「みてみて!あそこにスライムいるよ!あ!あっちにウホゴリラもいる!」
「…」
「メアちゃん?」
「よ…酔いそう…」
「うわ!大丈夫!?メアちゃん?」
メアちゃんの顔が真っ青!
いつにも増して暗いよメアちゃん!
私があわあわしていると後ろの席で座っていた芽衣さんが助けてくれた。
「メアちゃん酔いやすい体質なんだ~。【状態異常回復】!」
「朝日!もうちょっと安全運転でお願い!メアちゃんが酔っちゃうわ」
『はいよー』
芽衣さんが魔法を唱えるとメアちゃんの体が光り、光が収まったらキョトンとしたメアちゃんが。
顔色はすっかり元通りだ。
「大丈夫?メアちゃん」
「具合悪かったのは治った」
「もう大丈夫。その魔法しばらく持続効果があるから。切れる頃にもう一度かけなおすね~」
「…ありがと。芽衣母さん」
「すっかりメアちゃんはいい子になっちゃって。もっと迷惑かけていいんだよ~」
「大丈夫」
よかった。
いつも通りのメアちゃんだ。
それからしばらく外の景色を楽しみ、飽きたから自分の魔法を考えることにした。
うーん。どうしよう?
「ユアどうしたの?」
「どんな魔法を覚えようかなって。メアちゃんはもう決めてるんだっけ?」
「そうだよ~。もう取った」
「え!?いつの間に!?」
「昨日の夜」
「いいな~!見せてよ!」
「いいよ~。ユア何か欲しいものある?」
「欲しいもの?欲しいもの…あま―いお菓子とか?」
「おっけー。【幻惑魔法】」
おわあ!メアちゃんが魔法を唱えたと思ったら私の手にケーキが!
前にママに食べさせてもらったケーキと同じだ!
「すごいね!食べてもいい?」
「いいよ~」
「いただきまーす!あむっ。…おいしい!」
「そう?ユアは素直でいい子なんだね~」
「え?なんで?」
「そのお菓子は幻だから。でも本物だと思い込んでる人が食べたら本当においしんだって。芽衣母さんはおいしく食べてたけど、私と葵母さんは食べても味しなかったから」
え!?これニセモノなの!?甘かったし、おいしかったのに!
「全然気づかなかったよ!」
「ユアは幸せ者」
「えへへ。そうかな?」
「うん」
ニセモノでもおいしかったらいいんじゃないかな!
「というわけで、私は相手に幻覚を見せる魔法と、もう一つ夢魔法をゲットした」
「夢魔法?」
「そうだよ~」
後ろから芽衣さんが説明してくれる。
「メアちゃんの夢魔法は怖い夢を見ないようにするために取ったんだよね~」
「芽衣母さん。そういうことは言わないで」
「あ、ごめんね!」
「メアちゃん怖い夢を見てたの?」
「…まぁ。ちょっと毎日続いてて嫌だったから。でも夢魔法を取ったら幸せな夢しか見なくなった」
「へえ~!どんな夢!?」
「ユアと一緒にお出かけしたり、ユアと一緒に遊んだり、ユアと一緒に寝たり…」
「そうなんだ!うれしい!」
「…うん」
「えへへ」
私も最近メアちゃんが夢にたくさん出てくるからお揃いだ!
「それで、ユアはどんな魔法にするの?」
「楽しい魔法がいいんだけど」
自分のステータスを開いてスキルの欄を確認する。
芽衣さんと夕陽ママも後ろから覗いてくる。
「ユア。スキル欄の一番下のほうの魔法を読み上げてみて?」
「下のほうにあって取得ポイントが低い魔法はその人のオリジナルスキルの可能性ありだよ~」
そうなんだ!えっと一番下の魔法は…
「創造魔法?」
「…聞いたことのない魔法ね。スキルポイントはいくつで取得できる?」
「10000ポイント!」
「…オリジナルスキルね」
「すごそ~」
「10000なら取ってみてもいいんじゃない?ユアもまだポイント10万以上あるでしょ?私の夢魔法も同じだったわ」
「うん。じゃあ取ってみるね!」
取得にYESを選択すると、透明だったスキル名がはっきりとした文字に変わった。
それと同時にどんな魔法か頭の中で自然と理解していく。
「えーと。想像を現実にする…?」
「ちょっと使ってみれば?」
「ママたちと同じ指輪が欲しい!【創造魔法】!」
魔法が発動して私の手が光り輝く。
光が消えると私の薬指にママたちと同じ指輪が嵌っていた。
「やった!うまくできた!」
「あら。私たちと同じ指輪じゃない」
「ユアちゃん凄いね~」
「ユアも私と同じイマジネーションマジックなんだ。お揃い」
「そうだね。あ!メアちゃんにも!【創造魔法】!」
メアちゃんの薬指にも私と同じ指輪をプレゼントする。
「うわぁ。ありがとう!ユア。うれしい」
「えへへ。これでおそろ…い…」
「「「ユア!」」」
なんだか急に疲れが…
「なになに!?ユアちゃんどうしたの!?」
「大丈夫なのか!?」
「…MP切れね。初めて魔法を使ったから加減がわからなかったのかしら」
「びっくりした~。MPが0になってるね。MP切れちゃうと倒れるんだ~」
「芽衣母さん!ユアは大丈夫?」
「うん。かなり魔法に使うMP量が多いみたいだね」
「それだけすごい魔法ってことね。今はこのまま寝かせてあげましょう」
「よかった。…ありがとね。ユア。【夢魔法】」
返事したいけど…もうダメ…
そのまま私は寝てしまったみたい。
「…ア。…ア」
遠くから声が聞こえる。
「…ユア!起きて!」
「んあ?」
…あれ?私いつの間に寝たんだっけ?
なんだか幸せな夢を見てた気がするけど…
ん?いつものお布団じゃない。メアちゃんになぜか膝枕されてる。
「ここは?」
「寝ぼけてるの?着いたわよ。南の街に」
「…………え!?もう!?」
がばっと起きてバスの窓からお外を見ると確かに遠くに砦があった。
いつの間に…
『ここからは歩いていくよー』
「ユア。降りよ」
「うん」
みんながバスを降りた後に朝日ママが変身を解いて元の姿に戻る。
「ふぅ。肩凝る~」
「いよいよ3つ目の街ね」
「さてさて。どんな人がいますかねー」
なんだかあっという間だったけど、いよいよ学校生活が始まるんだ!
面白い人がいるといいなー。
小次郎「ここにこの4人の少女がいるはずなんだが…何か知らないか?」
スイナ「そやつらなら南の街に行ったぞ」
武蔵「嘘だろ…」
レイン「先生…ドンマイです」
ライド「また歩くのか…」




