ドキッ!脱衣UNO③ 決着!
話の展開の都合で、勇者のレベルを100に引き上げました。
それに伴い、街で勇者を鑑定したときの会話を変更しております。
次話で朝日たち4人と勇者パーティー4人のステータスを掲載しますのでご確認ください。
4回戦は葵が大量の手札を抱えてそのまま負けてしまった。
これで私、夕陽、葵、宗近さんが下着のみの状態だ。
なぜこんなにうら若きJKが服を脱ぐようないけない展開になっているか…それは汚い大人たちが手を組んでいるからである!!
そして首謀者は間違いなくこの邪悪に笑っているルコアさんだ!!
「ルコアさん、大人げないですよ?」
「勝負は勝つことが全てです。そこに至るまでの過程において汚いも何もありません。最終的に勝つことが出来ればいいのです」
「私たちのこんな姿を見て心は痛まないんですか!?」
「葵?早く脱いでください?その白い肌を早く勝った私に見せてください♪」
忘れてたけど魔王だこの竜!
言葉遣いが丁寧だからいい竜だと思っていたけど!!
「……わかった」
葵が制服ををゆっくり脱いでいく。
ん?制服の下にキャミソール?
「葵ちゃん。その下に何も着てないでしょ」
「うん」
「あのー葵ちゃんはこのキャミソールを脱いでしまうと全裸になってしまうので、ここまででいいですか?」
「わかりました。可愛らしいですのでいいでしょう」
策士葵!かわいいからいいけど!!でもこれはこれでエロい感じがする。キャミでパンツも隠れてるから、もしかしてパンツ履いてないんじゃ…と妄想が広がる格好だ。
しかし実際問題かなり不味い状況だよこれは。4人のドローアタックが来た時、私たちは全員がドローカードを持っていないと最低でも8枚山札から引かされる。
そうなったらあの4人は色を教え合ってさっさと上がってしまうのだ。どうしようもない。
「あの~作戦タイムを…」
「さっき休憩したばかりですよ?さぁ、すぐ5回戦を始めましょう」
ぎゃああ始まっちゃううう!!
落ち着け。こうなったらもうやるしかない!最速で上がるか、ドローカードを引くまで粘って長期戦に持ち込むかのどちらかだ。とりあえずは手札を確認する。
赤5と6と7、青スキップと4、黄ドロー2と9
ドロー2は引けているけど、数字のダブりが無い。手札だけ見れば長期戦の手だけど……あっちの人数は4人だ。当然足並みが揃うのも時間が掛かる。ここは強気に行くべきかもしれない。
夕陽の右手を確認する…パーということはドローカードあり!ここは攻めだ!!
「では、私からですね。緑3」
ルコアさんから芽衣、葵と流れ私の番。赤5を出し夕陽へ。
男組は山札からカードを引いて後半に備えている。しょぼいの引け。
その後3巡過ぎて手札は赤6、青4、黄ドロー2と9だ。台札は赤1か…ここは攻める!
私は赤6と黄9を同時に出す…夕陽は私のしたことに気づいてくれたらしく黄8を私の赤6の上にさりげなく置き見えないようにしてくれた。
……何事もなく過ぎていく。よし。上手くいった。
もうお分かりだと思うけど、私は赤6をひっくり返して9に見えるように置いた。これは終盤ならみんな集中しているため気づかれやすいが今は中盤戦。
どう攻めるか考えている時間帯だからか案外わからないものだ。
しかも夕陽のフォロー付き。これはバレない!
これで私の手札は青4と黄ドロー2のみ。運が良ければあと2順で上がれる。
最後に手札に残るであろう青をハンドサインで夕陽に伝える。
夕陽も残り2枚で待ち色は…青!これはうまくいけば一気に上がれる!
芽衣・葵ペアも最初から仕掛けているので2人とも残り2枚だ。男3人は手札10枚、ルコアさんは手札7枚。
「うふふ。皆さん。頑張っているようですけれど…もういきますよ?」
動くのか!男3人がドロー2、ルコアさんがドロー4を続けて出す。
「ダハクさんはともかく、宗近とつなじいは何でそっち側ですの?2人は私のものなのだから私に付くのが道理じゃなくて!?」
「そうだそうだー!」
「う…すまんのう。ルコア様には逆らえないのじゃ」
「本当にごめんよ」
「うふふ。お2人を責めないでください」
私たちがトイレに行っている間に何があったんだー!
「次は黄色で。…最低でも10枚ドローですよ。あぁ、誰が生まれたままの姿になるのかしら。人の裸を見るのは永い人生でもこれが初めてです。うふっ。うふふふふふ」
これで万事休す………ではない!
「ドロー4、赤です!」
「ドロー2」
「ドロー2!」
「ドロー2ですわ」
「……あらあら?」
私たちも全員がドローカード持ちだった。それだけの話よ。
「……ありえないです。ドローカードは全部で12枚。それを8人全員が所持しているなんて。ましてやあなたたち4人は一度も山札からカードを引いていません。つまり初めからドローカードを所持していたということ……一体どんな確率ですか」
当然、種はある。私たちのルールの1つに勝った人からスタート、負けた人が全員にカードを配るというルールがある。
今回は葵がカードをシャッフルする番だった。
葵は山札をきった後、芽衣から時計回りにカードを配り始めて(芽衣→葵→私→夕陽→宗近さん~の順)、私の最初のカードはドロー2だった。
つまり、葵は前回のドロー合戦で固まっていたドロー2カードを、そのまま私たち4人に最初に配れるよう細工したのだ。
私たち4人は作戦会議こそ出来なかったものの、しっかり連携できていたのだ!!
「ルコアさん、確率ってのは、作戦と行動次第でいくらでも上げ下げ出来るんですよ!」
「…うふふ。やりますね。それでこそです。勇者撃退もこの調子でお願いしますよ」
「任せてください!」
その後、合計20枚のカードを引くことになった宗近さんの負けが決定し、脱衣UNOは宗近さんの全裸という結果で幕を閉じた。
「さて、全裸か。流石に一糸纏わぬ姿を見せるのは少々緊張する」
「と言いつつさっさと脱ごうとするな!もっと恥じらえい!」
「俺の肉体を目に焼き付けてくれ!さあ!」
「きゃああああ!!!」
「…かわいい」
「そうね。もっと凶暴なものだと思っていたのだけれど」
「でもあれだね。銅像とかで見るのよりやっぱり生々しいね」
「…女性に評論されるのはちょっと恥ずかしいな」
「かわいいとか言われたら傷つくのう」
「…凶暴なところも見せるべきかな?」
「ヤメロ!!!」
ひとしきり盛り上がった後、女神様からラインが来る。
そういえば、この脱衣UNOってレベル100になるにはどうすればいいのか知るために始めたんだった!
神)男の裸はNG(´・ω・`)
朝)約束ですよ!レベル100になる条件を教えてください!
神)しょうがないなぁ。レベル100に上がるのに必要な条件は偉業を達成することだよ
朝)偉業ですか
神)そう。およそ凡人に為すことが出来ない偉業を為したものにレベル100の恩恵を与えることにしているよ
朝)恩恵があるのですか
神)大幅なステータスの上昇と老化の停止だね
老化の停止?それって凄くない?
神)君たちが今レベル100になれば、肉体の成長はそこで止まり、今のままの姿で今後生きていくことになるよ。つ ま り !君たちは永遠の女子高生!ずっとJKで異世界暮らし!
朝)不老不死ということですか?
神)あくまで肉体の老化が止まるだけだから、HPが0になったら死んじゃうね
なるほど。流石に不老不死はないか。
朝)偉業というのは例えばどんな行為を指すのですか?
神)んー例えば、街を疫病から救ったり…竜退治しちゃったり…ダンジョン制覇したり…レベル100以上の者を倒したりとかね
結構色々あるね…でも成程。どれも普通に過ごしていたらできないことばかりだ。
朝)つまり、今回勇者パーティーを撤退させることが出来れば?
神)レベル100に到達するね!おめでとう!
ラインの内容をみんなで確認する。
「レベル100はお預けだね」
「問題ないわ」
「この姿から変わらなくなるんだね。ずっとかわいい葵ちゃんのまま…うへへ」
「もうおっぱい大きくならないとか…」
芽衣はトリップして、葵は絶望の表情を浮かべている。
しかし肉体年齢が変わらなくなるのは嬉しいね。ずっと健康のまま遊べるってことだし。まぁその為には勇者を何とかしなくちゃいけないんだけれども。
「皆さん、話は纏まりましたか?そろそろ風邪を引いてしまいます。服を着て今日はもう遅いのでお開きにしましょう。いよいよ明日は勇者との決戦です。各自しっかり心の準備をしてくださいね」
「ルコアさん…ちょっと相談が」
「葵が?珍しいですね」
芽衣以外下着姿だったの忘れてた!
葵が何事かルコアさんに話し、戻ってきた。
「何の相談?」
「部屋に戻ってから話す」
着替えて部屋に戻って最終確認をする。宗近さんとつなじいが当然のようについて来ているけど、どこで寝るつもりなんだろうか…部屋の前でいいのかな?
「それで、ルコアさんにどんな相談をしたの?」
「……………をお願いした」
「ふんふん。成程。ルコアさんはなんて?」
「大丈夫って」
「よし。これで大きい問題は片付いたかな」
「じゃあもう一度明日の流れを確認しましょう」
「そうだね。まず、基本は私と夕陽で勇者を抑えて、その間に葵が幼女ちゃんとライドと聖女を何とかする。芽衣は回復と葵を全力でサポート。こう聞くと葵が心配だけど本当に大丈夫?」
「大丈夫」
「うし。じゃあ明日は勝つぞー!」
「「「「「おー!!」」」」」
「では寝るとするかの」
「刀も寝るんだ」
「寝るよ」
「廊下で寝てね」
「「え」」
宗近さんとつなじいを部屋から叩き出して、葵と芽衣にバイバイして今日は早めに寝た。
明日はいよいよVS勇者だ!




