ドキッ!脱衣UNO①
ローカルルールです。
ご了承ください。
8人で円になって座る。
座っている順番は私から時計回りで夕陽、宗近さん、つなじい、ダハクさん、ルコアさん、芽衣、葵の順だ。
「それで、UNOとはどのようなものなのでしょうか?」
「私たち4人以外は初めてですから、しっかり説明します!」
今回は脱衣UNOなので、わかりやすく点数計算ではなく最後の一人になるまで続ける。
「このカードを使います」
「結構な枚数がありますね」
「全部で108枚あります。内訳はまず赤、青、緑、黄の4色のカードにそれぞれ0~9の数札があって、0は各1枚、1~9は各2枚ずつ入っています」
「それだけですと…76枚しかありませんね」
「他に、3種の記号札と言われているカードがあります。1つ目がドロー2と言われるカードです。次の順番の人にカードを2枚引かせる恐ろしいカードです」
「これも各色に何枚かあるのですか?」
「えーと2枚ずつですね。それで、2つ目がスキップと呼ばれているカードですね。次の人の順番を飛ばすカードで、これも各2枚です」
「ふむ。最後は?」
「リバースというカードですね。回る順番を逆向きにします。各2枚です」
「全部で100枚しかありませんが?」
「あとは色がない、特殊カードが8枚あります」
「特殊カードですか?」
「ワイルドと呼ばれているカードです。これはどの色にも使えることが出来る切り札のようなカードですね。2種類あって、ワイルドとドロー4が4枚ずつあります。これで全部です」
「…難しそうだな」
「そうじゃのう」
「そうかい?」
「やってみないとよくわかりませんね」
「そうですね。一回試しにやってみましょう。習うより慣れろです」
「おぉ、その諺は知っておるぞ!」
「つなじいの時代でも使われていたんだね」
「やっとわかるものが出てきたわい」
自分も含めてカードを配っていく。台札は赤の3だ
「最初の持ち札は7枚です。これを全て使い切ったら勝ちです」
「意外に少ないね。カードを全部使うのかと思ったよ」
「順番に自分の持っているカードを出していくのですが、出せなかった場合山札から引いていくことになるので、長期戦になると全部使いますよ」
終わらない時は本当に終わらないからねー。
「では、練習しましょうか。練習なので私から時計回りで始めますねー」
「わかりました」
「まず、この台札と呼ばれているカードの上に自分のカードを捨てていくことになります。捨てられるカードは、同じ色のカードか、同じ色の数字、ワイルドカードです。ただし、ドロー4は他に出せるカードがない場合しか使えないのでご注意ください。また、同じ数字のカードは複数出すことが出来ます。こんな風に」
黄3、青3を場に出す。
「なるほどな。では次は青の札か、3の札か、わいるどかあどのどれかということかの」
「そうですよー」
「では私はこれを」
夕陽が青の7を出す。
「じゃあ青の6」
「ワシの番じゃな。緑の6と黄の6じゃ」
「ふむ。これを」
ダハクさんが黄の9を出す。
「では私はこれを出してみましょうか」
ルコアさんが黄のスキップカードを出す。
「スキップカードですね。この場合だと、芽衣を飛ばして、次は葵の番になります」
「なるほど。スキップも複数同時に出せるのですか?」
「出せますね。出した分だけ順番が飛びます」
「わかりました」
「ん。黄のリバース」
「はい。黄の4です」
「あら。また私ですか。忙しいですね」
その後も何事もなく続き、ルコアさん残り一枚になる。
「あ、ルコアさん。残り一枚になったらウノ!って宣言してください!」
「あら。変わったルールですね。ウノ」
「もし、残り1枚になってもUNO宣言していなくて、それを誰かに指摘された場合2枚カードを引くことになりますので!みんなも注意!」
「忘れそうだわい」
「俺がすぐ指摘してやるよ」
「うるさいわい」
「あと、上がるときは数字のカードじゃないとダメですので」
「あらあら。わかりました」
「ウノ上がり」
葵が赤青緑の6を出して上がる。
「おお!早いの」
「今のように、複数のカードを出して上がる場合はウノ上がりと宣言してから上がってください。これも言い忘れると追加で2枚引いてもらいます」
「…そろそろ覚えきれんくなってきたぞ」
「爺さんの裸見ても誰も喜ばないんだから頑張ってよ」
「宗近、お前ワシのこと嫌いなの?」
「好きでも嫌いでもない。はい、ドロー4」
「ひどい!」
「あ、ドロー4出したら次何色がいいか指定してくださいね。あと、ドロー2があれば出せますよ」
「ないわい…」
「青で」
「青か。無いな。この山札からカードを引けばよいのか」
「そです。1枚引いたらそれで終わりで次の人の番になります」
「では、私ですね。青の2。上がりです」
「ルコアさん、完璧です」
「うふふ。本番でも負けません」
その後も特に何事もなく終わり、ルールもあらかた説明し終えた。
ちなみにビリはつなじいだった。
「これはまずいのう…勝てる気がせんわい」
「負けたくはないけど、つなじいさんの裸を見るのも恥ずかしい…」
あ、そうそう!肝心の脱衣のルール説明がまだだった!
「ごめんごめん。脱衣のルールを説明してなかった」
「ユリレーズ様はなんと?」
ラインのノートを改めて確認する…お、恐ろしい人だよ女神様は!
「えーと、人数が多いので2回負けた時点で全裸になります」
「「「「「「「!!!」」」」」」」
「つまり、1回負けると下着姿です。2回目の負けで全裸です!」
「1回負けただけでそんなに脱ぐの!?」
「【ネクタイだけ外す。とか認めないわ!】って書いてるよー」
「そ…そんな…」
「どS」
「一度も負けられないわね」
私もさすがに恥ずかしいから負けたくはない。出来れば夕陽にも脱いでほしくないな…隣だからコンビ打ちできるかな?…いや、でも羞恥で真っ赤になる夕陽……ぐへへへ。
やっぱり正々堂々やろう。皆条件は同じのほうが楽しい。
「よーし!第一回戦始めるよーーーー」
「やだぁ!」
~1回戦~
「負けた人がカードを回収して、みんなにカードを配ります。つなじい、シャッフルできる?」
「しゃっふる?」
「こう、カードを上手くばらけさせるように混ぜ混ぜするんだよ」
「…こうかの?」
「そうそう。混ぜ終わったら全員に7枚ずつ配ってね」
「わかったぞ」
遂に始まった脱衣UNO。たった一度でも負ければ下着を全員に見られてしまうという恐ろしいルールだ。スタートはさっき1位で終わった葵から。つまり私は2番目スタート。悪くない。
私の手札は赤2と6、黄2と9、青2と5、緑のリバースだ。ドローカードが無いのは不安だけれど、2が3色被っているのは大きい。
さて、葵が青の9を出して私の番だ。青の5を出す。よしよし。その後も全員が数字カードを出し、それぞれ6枚ずつになって再び葵の番。
「ん」
葵は…赤と緑の7の二枚出しだ。これで葵の枚数は4枚。そして私は緑のカードがリバースしかない為、再び葵の番だ。そしてなんと葵はリバースカードも持っていた。しかも3枚!
「ウノ」
「はや!!」
私は赤6を出す。これで私も赤、黄、青の2と黄9の4枚だ。かなりいい手札。
次に台札が9か黄色ならほぼ勝ちだ。葵は残り1枚だからドローカードは持っていないはず…
この勝負もらった!
「また葵が1位だと面白くないわね。芽衣。ドローカード持ってないの?」
「言わないよぉ!」
「ふふふ。いいではないですか。葵が勝つということは、その分芽衣の負けが近づくということですよ?肌をさらしてもいいのですか?」
「それは絶対嫌だけど…」
「葵も芽衣の気持ちは尊重してくれるはずですよ?ねぇ、葵?」
「…真剣勝負だから。私に気を使わなくてもいい」
「葵ちゃん」
…なんか精神攻撃が始まってるんですけど!?私も便乗していく!
「さぁ!芽衣さん!やっておしまい!」
「うぅ…ごめんね葵ちゃん!私も勝ちたいの!!」
「き、気にしなくていい…」
芽衣が黄色のドロー2を出す!そして黄色で私のターン!!黄9を出して残りの私の手札は2の3色のみ!勝ったな。
「葵。朝日が多分上がり直前よ。何とかなるかしら?」
「任せて」
「ちょっと夕陽さん!?何を仰っているのかなぁ!?」
「ふふん。私は朝日の顔を見れば何を考えているかわかるわ。朝日は今【勝ったな】って考えていたわね」
クッ!!この朝日ちゃんオタクめ…正解だぜ。
「な、何を言っているのやら…あははは」
「でも朝日の下着姿は誰にも見せたくないのよね…足を引っ張り合うのは良くないかしら」
「そうだよ!!男を脱がせて穏便に終わろうよ!」
「いやいや、ここは女子が脱ぐところであろう。のう、宗近よ」
「変態幼女趣味爺乙」
「罵倒が長いわ!」
よし。あの爺を脱がそう。
そして順番が回り葵の番。赤のドロー2を出したので私は2枚引く。引いたカードは緑のドロー2と青1。まだいけるね。
「ウノじゃ」
「私もウノです」
おっと。つなじいとルコアさんが残り1枚だ。いつの間に…
再び私の番で緑の8。つなじいにはドローさせたい…夕陽と宗近さんはドローカードを持っているのかわからないがここは勝負だ!
「ドロー2!」
「私も持っているわ」
「俺も。危ない危ない」
「なんじゃと!?6枚も引かないといけないのか!?」
ドンマイつなじい!まだ勝たせないよ!
「ふむ。これでウノだ」
「上がりです」
「私もウノです!」
ルコアさんが上がった。そしてダハクさんと芽衣が残り1枚。全員残り少なくなってきた。
そして私も再び残り手札が2だけの状態に戻すことが出来た。まぁそれはいいんだけども気になることがある。さっきのダハクさんの出し方だ。青4が台札で、ダハクさんは赤4で色を変えてルコアさんが赤3で上がり…ダハクさんの手札も残り2枚だったわけだし偶然?でも、もしかしたらコンビ打ちをしているかもしれないから次の勝負ではサインを出していないか気にしておこう。
おっと。私の番で2の三色を出して上がりだ。
「ウノ上がり!」
「やっぱり3枚出し出来る手だったのね」
「そだよー」
「私もウノよ」
「俺もウノだ」
「やったぁ!上がり!!」
夕陽と宗近さんがリーチ。芽衣が上がり。芽衣良かったね!
さて、残るは葵とダハクさんが残り2枚、宗近さんと夕陽が1枚、つなじいが5枚だ。
でもウノは残り1枚からなかなか上がりづらいからね。つなじいにも十分勝機があるし、まだまだ誰が最後まで残るからわからない。
次は緑7で夕陽の番だ。
「上がれないから1枚引くわ」
「上がり~」
「黄と赤の7じゃ!」
「我も上がりだ」
…やばい。宗近さんとダハクさんが上がったから、残りは夕陽と葵とつなじいの3人だ。大丈夫かなぁ?
そしてここからまさかのつなじいの逆襲が始まるのだった。
「赤0でウノ」
「赤ね。はい6。ウノよ」
「ドロー2じゃ!」
「…ん」
「私は無いわ…1枚引くわね」
「スキップじゃあ!ウノ!」
「うっ…もう1枚引くわ」
「そして上がりじゃあ!!!!」
つなじいの流れるような上がりだぁ!
「ちょっと変態じじい!なんてことをしてくれるのよ!」
「いくら夕陽がワシの主だからといっても、戦いで手を抜くことは失礼であろう?」
「くっ…確かにそれはそうだけど」
「ウノ上がり」
「えええ!?ちょっといつの間に!?」
なんと葵が3枚出しで上がってしまった。夕陽がビリだ!!!
「夕陽…ドンマイ」
「こんなことって…朝日は私の裸をみんなに見られてしまってもいいの!?」
「良くはないけど…羞恥に悶える夕陽を見ながらカードゲームをするのってドキドキする…」
「ここ変態しかいないわ!?」
「私が脱がせてあげるね夕陽」
「ちょっとぉ!!!やめ…ヤメテェェェ!!!」
夕陽の絶叫が城中に響き渡った




