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JK4人の異世界暮らし!  作者: 綿あめ真
西の白銀竜王とロリコン勇者
20/100

11連ガチャ回すよ!①

 さて、魔王城に来て三週間。


 ぼちぼち戦闘も様になってきて、心に余裕を持てるようになってきたよ。

 久しぶりに女神様クエストも更新されていることだし、夕陽と一緒に受けますかね。


 現在は訓練を終え時刻は夜の10時。

 私と夕陽はルコアさんから借りているお部屋のベッド(天蓋付き)に二人で腰かけて座っている。

 天蓋付きベッドで寝るなんて初めてだよ。3週間もいるから流石に慣れてきたけどね。流石モデルがノイシュバンシュタイン城の一部屋。ロマンチックルームである。


「夕陽―。久々に女神様クエストやろ」

「あら、更新されているの?いいわよ」


 さてさて、どんなクエストかなっと…【お互いの好きなことを5個言い合う 結晶石3個】YES/NO 

 うん、余裕だね!


「5個と言わず10個でもイケるよ」

「私だって100個は言えるわよ」

「ほんとかな~」

「ホントよ。まぁ、いいわ。とりあえずクリアしちゃいましょ」

「そだね。じゃあ私から言うね。【自分の夢をしっかり持っているところ!】」

「…〖どんなことも楽しそうに取り組む姿勢〗」

「【絶対手を抜かないところ】!」


「…ちょっと恥ずかしいわね」

「まぁまぁ」


「えーと〖いつも明るくて、笑顔が眩しい〗」

「【世話焼きなところ】!」

「〖行動的な性格〗」

「【2人っきりになると顔が赤くなるところ】!」


「え!?本当に?」

「かわいいよ夕陽かわいい」


「…ま、まぁいいわ。〖肌がきれい〗」

「【実は泳げないところ】!」

「…本当になぜ沈んでしまうのかしら」

「運動はできるのにね」


「〖何でもできるのに、驕らない〗」

「【料理が上手なところ】!」


「朝日のほうが上手じゃない」

「自分で作ったの食べるより夕陽の方が100倍美味しかったよ」


「〖いっぱい私の料理を食べてくれる〗」

「【私の嫌いな食べ物は絶対料理に入れないでくれるところ】!」

「〖負けず嫌いな性格〗」

「【私の話をちゃんと聞いてくれるところ】!」

「〖意外に寂しがり屋〗」


 どんどん出てくる。もう5個以上言ったよね?

 この際だから、ちょっと恥ずかしいこと言うか!こんなときじゃないと恥ずかしいから言えないし……


「最後。こんな私といつも一緒にいてくれるところ!」

「朝日?」

「大抵の人はちょっと仲良くなってもいつかは疎遠になっちゃうんだよね。なんでかな?…でも夕陽は出会ってからずっと一緒にいてくれている。世界が変わっても私を見てくれている」

「私は…」

「初めて夕陽の家に遊びに行った時のこと覚えている?夕陽にお菓子作ってもらってさ。私も一緒に作ったら夕陽の家族に私のお菓子凄く褒められたよね。その時夕陽は私のこと嫌いになったよね?凄い顔してたもん。でもその後もなぜか一緒にいてくれた…どうして?」

「………そんな昔のことは忘れてしまったわ。でも、私は今も昔も朝日のことばっかり考えているわ。出会ってからずっと。きっとこれからも。 今の私の夢はね、朝日と一緒にこの世界で楽しく暮らしていくことよ。だからこれからもずっと一緒よ」



 ……めっちゃ嬉しいこと言ってくれるじゃん。何か泣けてきた。


「私も。これからも夕陽と過ごしたい」

「当然よ!嫌だって言われてもついて行くわ」

「あはは!そんなこと言わないよ」


 クエストはクリア出来ていた。いいクエストだった。

 お互いあったかい気持ちになったからか、手を繋いで寝た。




 そして朝。まぁ顔合わせるの恥ずかしいですよねー。

 若干お互い意識しながら着替えて部屋を出る。

 2人で食堂に向かうと芽衣と葵はすでに来ていた。


「あ、二人ともおはよう!」

「おはよう」

「「おはよう。芽衣、葵」」

「息ぴったりだね。2人とも」

「まあね!」

「当然よ!」

「仲いいねぇ。私たちも負けてないけどね」

「らぶらぶ」


 芽衣と葵もクエスト受けたのかな?


「2人は女神様クエストやった?」

「やったよぉ。ね、葵」

「楽勝。ぶい」

「楽しいクエストだったよね」

「そういえば、そのクエストのお陰で結晶石50個溜まったんだけど、夕陽ちゃんもう回した?朝日ちゃんは確か溜めてないよね?」

「あら、気づかなかったわ。まだ回してないわね」

「うぅ~10個以上結晶石が溜まっているのを見ると回しちゃうんだよ」

「性格が出るよね。夕陽ちゃん!せっかくだから今使っちゃおうよ!ルコアさんとダハクさんはまだ来ないだろうし」


 そうなのだ。ルコアさんとダハクさんは睡眠時間がとても長い。あの人たちの朝食はもはや昼ご飯なのである。


「そうね。使いましょう」

「確か、結晶石50個使うと11連ガチャ+レア一個確定だったね」

「わくわく」

「良いもの出ますように!」

「私から行くわ!」


 先ずは夕陽が引くようだ。

 どれどれ~?後ろからのぞき込んでみる。


「…全部刀ね。私は一つもわからないわ」

「私は村正だけ知ってる。ゲームで見たことあるよ」


 刀の11セットが当たったようだ。全部SRじゃん!イベント中かな?

 葵にアイテムボックスから刀を出してもらう。


 無銘正宗

 村正

 宗三左文字

 菊一文字則宗

 童子切安綱

 大包平

 三日月宗近

 鬼丸国綱

 大典太光世

 数珠丸恒次

 長曾禰虎徹


「葵と芽衣はどれか知っている刀ある?」

「名前はほとんど知ってるかなぁ。詳しくはわからないけど」

「私は結構知ってるのある」


 おぉ!2人とも博識だね。


「使うとしたらどれがいいのかしら?朝日が知ってた村正は?」

「それは使わないほうがいい」

「私が知ってるゲームも妖刀って呼ばれてたくらいだからね」

「自分が使いたいって思った剣はある?」

「そうね…見た目だと三日月宗近かしら?でも気になるのは鬼丸国綱って刀ね」

「三日月宗近って剣は凄いきれいな刀だね」

「最も美しい刀と言われている」

「言われるだけあるわね」

「鬼丸国綱は?」

「北条時政を鬼の呪詛から救ったと言われている」

「へぇ。かっこいいわね!こっちにしようかしら」


 夕陽が鬼丸国綱を握る。すると夕陽が怪訝な表情を浮かべる。


「どしたの夕陽」

「錆を落としてほしいって声が聞こえるわ」


 え…急にホラー?


「この刀から聞こえてくるような…」

「怖いね。アイテムボックスに戻す?」

「他にも剣たくさんあるし」

「なんか悲しんでるわよこの刀…」


 えーでもなぁ。しゃべる刀とか正直プライバシーの侵害ですよ?会話とかずっと聞かれるわけだし。


「錆だけ落として戻そうか」

「「「賛成」」」


 芽衣の生活魔法【クリーン】で錆を落とす。クリーン便利!

 すると刀がひとりでに鞘から抜け、渋い爺さんが現れた!


「…久しぶりに現世に出られたわい。おお!今の女子はべっぴんだのぉ」

「「「「うわぁ…」」」」

「何じゃその反応は、傷つくのう…ところで今は鎌倉の時代からどれくらい経っておる?」


 鎌倉時代って1200年前後だよね。


「ざっと800年後くらいですわ」

「何!?そんなに経ったのか!マジか…」


 昔の人がマジかとか言っちゃうんだ…謎の親近感が。

 ちょっと砕けて話してみる。


「しかもここ日本じゃないんですよー」

「日ノ本ではない?ふむ、確かにこの部屋に日ノ本の特徴はないのう。海の向こう側ということかの」


 いえ、異世界ですが。

 説明しづらいなー。そもそも地球とかの概念があるのかも不明だし


「まぁそんなものですわ」

「そうか」


 夕陽面倒くさがらないで!!


「もういいですか?葵、アイテムボックスにしまっていいわよ」

「わかった」

「ちょおおおっと待って欲しいのじゃ!」

「なんですの?」

「その あいてむぼっくす とやらに入れられるということはワシをまた眠らせるということかの?」

「…使う予定はないわね。お爺さんと四六時中いたくないし」

「ワシ静かにするから!もうちょっといさせて!」

「うーん」

「めっちゃ頑張る!戦いとか!妖も倒しちゃう!」


 おじいちゃんかわいそうになってきた…


「かわいそうだし使ってみれば?」

「そうね。一回使ってみましょうか。でも部屋には入れたくないわね…」

「部屋の前に置いておくだけでいいぞ!」


 必死で見ていてつらい。


「わかりましたわ。お名前は何と呼べばいいのでしょう」

「国綱と呼んでくだされ」

「国綱って言いづらいわね」

「言いづらい!?」

「略しちゃおうよ!」

「ワシの名前を略しちゃう!?」

「綱爺」

「綱爺…って結局4文字じゃぞ!?」

「つなじい…いいわね!」

「え」

「「「「よろしくつなじい」」」」

「…はい」


 つなじい が なかまに くわわった!


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ポンコツお姫様姉妹と巡る異世界譚
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