女神「この世界の神秘…」
部屋に戻ると女神様からラインが来た。
重要なお知らせ!と書いている。
一体何だろうか…ラインでやり取りする
神)重要なお知らせ!
朝)なんですか?
神)この世界には女性が多いと感じなかった?
夕)歩いている人は女性の割合が多かったわね
芽)ギルドも女性の方が多くてちょこっとだけ安心しました
朝)それとお知らせが関係あるんです?
神)この世界では同性間でも結婚できるわけだが…
朝)地球でも最近増えていましたよね
神)女性同士でも子供が出来ます
朝)!?
夕)えぇ!?
葵)( ゜Д゜)
芽)どういうことなのでしょう…
神)受精とか着床とか
神)そんな面倒なプロセスは必要ねえ
神)愛し合えば子供が出来る…
神)それでいいんだよ…
いやよくねえだろ…この女神様の思考どうなっているんだ…
葵)どちらが子供を授かるのでしょうか(>_<)
葵)受け?攻め?ランダム?(。´・ω・)?
葵の受け入れ早…
あ、うまいこと言ったわけではないよ?
神)受け
神)で、女性同士だと女の子が生まれてしまうんだよね確定で
神)こればっかりはどうしようもない
神)以上女性が多い理由でしたー
私の常識が通用しない…流石女神様。
そしてせっかくスマホを開いているから女神様クエストを起動するとやっぱりと言うべきかクエストが来ていた。
【パートナーと一緒のベッドで寝よう 結晶石5個】YES/NO
絶対狙ってるよ女神様。夕陽に声を掛けるとビクッと肩が上がる。
「な、なにかしら朝日?」
「今日のクエストのことなんだけど…」
「あら、また来てるのね。今見てみるわ………ええええ」
「どうする?」
「いや、どうするって…どうするの?」
別に、普通にベッドで寝るだけでいいんじゃないかと思う。さっきの女神様の爆弾発言のせいでそっち方面で物事を考えがちだけだけれども、今エッチなことしちゃうと女神様の掌の上のようで癪だし…というようなことを夕陽に話すと納得してくれた。
「そ、そうね。一緒に寝るだけでいいなら、やってもいいんじゃないかしら…」
「うん、じゃあYES押すね?」
「うん」
押して夕陽のベッドに潜り込む。
「じゃあ、もう寝るね」
「え?もう?」
「うん、起きてたら変なこと考えちゃいそうだし。こういう時は何も考えないで寝るに限るよ。時間が経ったら冷静になれるし」
「わかったわ。おやすみなさい」
「おやすみ」
今日は何だかんだ動き回った一日だったし、意外にもすぐに眠れた。
しかし朝起きたら夕陽にものすごく睨まれた。
え?意味が分からん。ちなみにちゃんとクエストクリアになっていた。
で、朝ご飯を4人で食べたのだが、葵と芽衣がいつにも増していちゃついていた……おい?いやいや、まっさかー。ハハッ。
まぁそんなこんながあり、昼も夜も女神様のクエストをこなしつつ、この世界に来て2週間が過ぎたころ、勇者が魔王討伐に向かうということで盛大なパレードが行われた。
せっかくだから勇者を見に行く。
「凄い人だかり」
「勇者って人気なんだぁ」
「一緒にパーティーを組んでいるライドって人もイケメンらしいから、2人合わせて女性からの人気高いらしいよ。あと噂では聖女様も一緒に行くらしい。いやー漫画みたいだね」
「ステータスはチェックしておきたい」
「そうね。Aランクがどれくらいのものか気になるわね!」
「中央広場も通るらしいから、部屋から確認しようか」
「そうね。外にいたら人込みで見えないわ」
というわけで宿に引き返す。
適当に時間を潰しながら待っていると歓声が聞こえてきた。どうやらやってきたようだ。
「やっと来たわね」
「待ってました!どれどれ~?」
2人とも噂通りかなりイケメンだ。聖女様も清純な感じで可愛らしい。ステータスはどうかな?
レイン 勇者 LV100
HP25200
MP27000
攻撃力14830
防御力14770
魔法攻撃力14420
魔法防御力14600
敏捷9820(7320+2500)
運48
称号ドラゴンスレイヤー
ダンジョン制覇者
スキル
光魔法 LV5
電撃魔法 LV5
剣術 LV5
電光石火 LV5
自然回復 LV5
スキルポイント
1000
ライド 人族 LV86
HP14200(9200+5000)
MP2200
攻撃力1850
防御力4650(2150+2500)
魔法攻撃力800
魔法防御力4000(1500+2500)
敏捷860
運18
称号ドラゴンスレイヤー
ダンジョン制覇者
スキル
HP上限アップ LV5
防御強化 LV5
盾術 LV5
生活魔法 LV3
スキルポイント
300
マリィ 聖女 LV60
HP3200
MP21200(16200+5000)
攻撃力510
防御力840
魔法攻撃力2670
魔法防御力4200
敏捷610
運27
スキル
MP上限アップ LV5
回復魔法 LV5
毒魔法 LV5
生活魔法 LV3
スキルポイント
0
三人とも強いな。特に勇者は別格だ。レベルも100だし。
しかも全員違うタイプでバランスがいいね。
気になるのは3つ。一つは聖女様の毒魔法だ。顔に似合わずSなのかな?あと2つは…
「勇者のステータス高すぎない?」
「確かに、普通に上がっていてもあそこまで強くならないわね。勇者だからかしら?
「それと勇者が持ってる剣ってあれもしかして…」
「…私が創った剣ね」
「やっぱり?」
「街の人の噂によると、あの剣を領主様が勇者に与えて、その代わり魔王討伐を依頼したらしい」
「えぇ…じゃあこれきっかけは私たちのせいなんじゃ」
「「「「……………」」」」
「まあ、売った剣がどう使われようが私たちには関係ないよね!!」
「そうね!関係ないわ!」
この時私たちは魔王討伐ガンバレーとか言ってどこか他人事だった。
女神様クエストが更新されるまでは…
その夜更新された女神様クエストは今までのクエストとは比べ物にならなかった。
イベントクエストという文を見たときに夜更新だったこともあってエロい系だと思っていたが内容は……
イベントクエスト【勇者を先回りして魔王に合流したのち勇者を撃退せよ 結晶石50個+スキルポイント5000P】YES/NO
とんでもないクエストだった。まず逆じゃないの?魔王倒したほうがいいんじゃ?これだと完全に私たち魔王サイドになっちゃうよね?
簡単に選択できない内容だったので芽衣と葵も呼んで相談する。
「うーん。これは断るべきじゃないかしら?最悪人類の敵になるわよ?」
「女神様に考えがあるはず」
「でもNOの選択肢もあるんだから受けなくてもいいわよね?」
「それはそうだけど、今までのクエストは何だかんだで私たちのためになるクエストしかなかったわけじゃん?フェル君とリルちゃんに知り合えたり、美味しいお店発見したりさ。今回も受けたらいいこと起きるんじゃない?」
「今までとは明らかに内容が違うでしょ?過去のクエストは参考にならないわ」
「私は受けるべきだと思う」
「何でもかんでもYESじゃいつか大きな失敗するわよ?」
「楽しそうだけど今の私たちにはちょっと難易度高すぎる気もするんだよねー」
「受けるとしたらきっと命がけになるわ。朝日、面白いことを求めるのは悪くないけど今回は見送るべきだわ」
「あのぉ……」
「何?芽衣」
「女神様にラインで聞けばいいんじゃない?」
「「「……あぁ」」」
その発想は無かったわ。確かにやってみる価値はあるか。
スマホを開くとラインが来た。
神)はい質問コーナー
神)何が聞きたいかな?
朝)勇者を助けるんじゃないんですか?
神)答えは簡単だよ
神)万が一勇者が魔王を倒してしまうと
神)制御を失った魔物が暴走して
神)最悪人類は滅ぶよ
全員唖然とする…これは…
朝)わかりやすかったです
朝)質問に答えていただいてありがとうございます
朝)クエスト、受けます
皆を見る。皆うなずいてくれる。
でも一つ疑問がある。勇者にこのことを伝えればわかってくれるんじゃないかな?見た感じ話はわかりそうな人だったし。女神様に聞いてみる。
朝)もう一つ質問なのですが
神)いいよー
朝)今の話を勇者に話して納得してくれたらクエストクリアになりますか?
……しばらく間があったのち返信が来る
神)オススメはしないね
神)理由はルコアちゃんに聞いて欲しいかな
神)あ、西の魔王のことね
女神様は西の魔王のことをよく知っているような感じだ。
「このままじゃわからないことも多いし、魔王に会いに行ってみる?」
「クエストは受けちゃったし、行くしかないんじゃないかしら」
「うん」
「怖いけどね…」
「じゃあとりあえずの方針は、勇者を先回りして魔王に会いに行って、勇者にさっき女神さまが仰っていた理由を話しちゃいけない理由を聞くってことでオッケー?」
「「「オッケー」」」
朝)魔王に会いに行こうと思います!
神)頑張れ♡
うし。ぶっちゃけ面白くなってきたーーーー!




