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第10話:粉物

ふぁ~、よく寝た。何時だ?


10時過ぎか…。


ゴクッゴクッ


ふぅ、目覚めのポ○リが美味い。

11月も下旬となれば、飲みかけで出しっぱなしにしていた飲み物も、適度に冷たくて美味しい。


2度寝せずに9時間も寝たのは久しぶりだ。

学生の頃は何時間でも寝れたし、少し前までは予定の無い休日は昼過ぎまで寝てた。


アラサーともなれば、9時間寝たら十分なのか?


まあいい、ハラが減ったな。


寝る前に心の友であるどん○衛クンを食べたのに…。



昨日の飲み会は、ある意味で最悪だった。


後輩の北野に急遽、昼休みに誘われて参加した飲み会が【合コン】だったのだ。


他の部署のメンバーで飲み会をするからと誘われたが、気を使って声をかけてくれたのだと思って断ったら、真剣な面持ちで参加を請われたのだ。


特に予定も無かったので参加したら合コンだった…。

確かに他部署のヤツはいたよ。男3人と女性が1人。


席について少ししたら、見知らぬ女性が4人も来て異変に気付いた。


小声で北野を問い詰めたら、欠員が出たので俺を誘ったらしい。

正直に言えば断られると思ったそうだ。はい、断ります!


何で知らん女性の顔色を伺いながら酒を飲まにゃあならんのだ?

その場で帰ってやろうかと思ったが、北野が昼飯を奢るからと頼み込んできたので、我慢して付き合う事になったよ。


軽く自己紹介だけして、話し掛けるなオーラを撒き散らして酒を飲んでいたら、女性側にも人数合わせで参加した人がいたので、2人で世間話をしながら飲み食いした。


その後、何人かでカラオケに向かったが、俺は飲み直したくて別行動した。

その際、世間話をしていた女性も一緒に飲み直したいということで、俺がたまに行く近くのショットバーに行って飲み直した。


その女性は本当にアルコールが好きな様で、ユックリ美味そうに飲むが、量もダイブいってたハズだ。


支払い金額が凄かったモン。


言っておくが、やましい事は無かったぞ。



とにかく、何か食べたいな。


昨日は買い出しが出来なかったから、たいした物が無い。食いに行くか。


普通の飯屋は11時30分からの営業が多い。

そこまで待てないな。コンビニで済ますか?


イヤ、折角の休日だ!休日らしい昼食にしたい。


おっ!休日の昼飯か…、粉物なんて良いな♪


昔は土日の昼と言えば、お好み焼きや焼きそばが定番だったし、たまにたこ焼きもやったな。


昔を思い出したらソースの味が恋しくなってしまった。


たこ焼き屋に行こう。

あそこの店は11時からだったはず。下のコンビニで立ち読みでもして時間を潰そうか。




◆◆◆◆◆




時刻は11時10分。良い時間だ。


移動するか。と、言ってもたこ焼き屋までは歩いて5分もかからない。


駅の近くに住んでいるので、スーパーや飲食店が近くて便利だ。


ガラガラ


「あっ、いらっしゃいませ。」

「こんにちは。」

「お好きな席どうぞ。」


この店はたこ焼きやお好み焼き、焼きそばの他にも簡単な1品料理が店内で食べられるたこ焼き屋だ。当然、アルコール類も置いている。

家からも近くて、昼から酒も飲めるのでチョコチョコ通う内に、店主に顔を覚えられた。


この店主の奥さんと、俺の誕生日が偶然にも同じだったので、お互いにインパクトが大きかったというのもあるだろう。


「ビールセットでお願いします。」

「お味はどうされます?」

「ソースと辛子マヨで。」

「鰹節と青海苔はおかけして良かったですか?」

「お願いします。」


この店は味やトッピングの確認を徹底しているから好きだ。


俺は紅生姜が得意ではないので、焼きそばを頼んだ際にも確認して抜いてくれるからこの店が好きだ。


俺が注文したビールセットとは、生ビールとたこ焼き6個で500円というお得なセットだ。

ここに来たら先ずはこれを注文するのが俺のいつものだ。


「お待たせしました、ビールセットです。」


ちなみにこのビールセットはチューハイに変更できる。

原価的にはチューハイの方が儲かるからな。


いただくとするか。


ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ!


ッ、~~~~~!、クーーーーッ!


昼の酒は堪えられん!


いくら休日と言えど、この背徳感が堪らん。


ヤベッ、半分も飲んじまった…。


たこ焼き♪たこ焼き♪


パクッ


アチッ!ハフ!ハフ!


ゴクッ、ゴクッ!


熱いが美味ぇ。


熱々でトロトロの生地が堪らん。辛子マヨネーズが良い、全体の味を引き締めてくれる。


パクッ、ハフハフ!



「お代わりください。」

「はい。お代わりですね。」



たこ焼き2個でビール1杯が無くなってしまった。

もちろんたこ焼き6個でハラが満たされる訳がないので、今のうちに次の注文を考えよう。


パクッ


ちょうど良い熱さだ。美味いねぇ。

熱々もいいが、これぐらいの食べやすい熱さも美味い。


揚げ物でも頼もうかな。


この店の唐揚げは300円という値段の割にボーリュームが凄くて、唐揚げだけで腹一杯になってしまう。

持ち帰りには良いが、店内で食べきるには多い。残ったら包んでもらおうか?


取り敢えず、串カツにするか。


「すみません、串カツの牛と蓮根とウインナーをお願いします。」

「牛と蓮根とウインナーですね。」

「はい、お願いします。」


これで良し!


ゴクッ、ゴクッ

パクッ




「お待たせしました、牛と蓮根とウインナーです。」


きたきた。


タップリとソースをかけて、ハフッ!


揚げたての串カツ美味っ!


専門店じゃないから、ソースは浸すのではなくかけるタイプだが、ソースが衣に染みて一口で食べても大丈夫な熱さになっている。


蓮根がネットリと糸をひくのがサイコーだよ。

串カツの蓮根大好き。


ウインナーも赤いウインナーなのが衣とソースにはドンピシャだよね。

これが赤いウインナーじゃないヤツなら、ここまで美味くはなかっただろうな。


ゴクッゴクッゴクッ


ビールにも合うよ♪


「お代わりお願いします。」


これで3杯目だ。


アルコールはこれで止めとこう。まだ12時にもなってない。


締めにガッツリいくか。


お好み焼きか?焼きそばか?


両方のセットもあるが、今からそれは食い過ぎだよ…。


「豚玉と唐揚げでお願いします。」

「豚玉と唐揚げですね。」

「唐揚げは3個持ち帰りにしてください。」

「分かりました。」

「豚玉のお味はどうされますか?」

「ソースと辛子マヨ、鰹節と青海苔もお願いします。」



豚玉はもうすぐ出来上がるのが見えていたから待たずに出てきた。

唐揚げはもう少しかかるだろう。ここのはデカイからな。


パクッ!


片面がカリカリに焼かれた豚肉の噛み応えを感じながら、キャベツの甘みがソースと相まって箸が止まらない。

お好み焼きの生地は軽い口当りだから、ソースの力強さと辛子マヨネーズのパンチが活きるね。


家でこの味は真似出来ないよ。



「どうぞ、唐揚げです。」


待ってました!唐揚げ♪


カリッ!


ハッハフッ!ハフッ!


そうそう、この衣のカリカリ感にもも肉の脂の旨さ。

この辺ではここが1番美味い唐揚げを食えると思う。


たこ焼き屋なのに、唐揚げが1番美味いんだよ。


「すみません、チューハイのレモンください。」


ヤッテシマッタ…。


だって飲みたかったんだもん。


熱々の唐揚げとお好み焼きだぜ?


「チューハイのレモンです。」


ゴクッゴクッ、ゴクッ!


カハァーーー!


この酸味が堪えるネェー。

口の中がサッパリするよ。


カリッ


美味!


2個でちょうど良かった。






「ごちそうさま。」

「ありがとうございました!」




唐揚げが3個、晩飯のおかずにするか。

皆さんの休日の定番ご飯は何ですか?



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