誤解2
「「おかえりなさい!!」」
デジャヴか!?目の前の少女達が見事なシンクロ率を披露する。
「えっ?ここは、ギルドですか?」
「あぁ。ここが北区のギルドだ」
なかなか手を放そうとしないクリスの手を払う。ブーッと頬を膨らませて可愛いが男なんだな……。
「その方は?」
ラウが遠慮気味に聞いてくる。違うんだ。そういう関係じゃないんだ。
「こいつがさっき言った新しい仲間だよ。クリスって言うんだ。南区のギルドに所属してるから、移籍できるなら方法を教えてやってくれ」
「はぁ……。綺麗な女性ですねー。あ、わかりました。では、こちらへ」
ラウはクリスを女の子だと思っていそうだが、もはや説明するのも面倒臭い。そのうち分かる事だからいいだろ。
「南区のギルドにはこちらから報告しておきますので手続きはこれで終わりです」
「意外と早く終わるんだな。クリス、見せてくれ」
「ここでですか?」
頬を赤らめモジモジする。知っててやっているだろ!?
「カードだよ!冒険者カード!何をみせようとしてるんだ!?」
ラウとマウが手で顔を隠し指の隙間からこっちを見ている。
名前:クリス・ウィンダー
種族:エルフ
出身地:深緑の森
年齢:16
適性:フェンサー
属性:風水土
ランク:3
Lv:15
体力:102/102
魔力:144/144
腕力:98/98
敏捷:130/130
知力:163/163
ごく普通のステータスだろう。何か特別な力はなさそうだな。
「これでミツハル様と一緒に冒険ができるんですね!」
クリスが勢いよく抱きついてくる。
「おわっ!ちょ!やめろって!誤解されるだろうが!」
「おはようございます。ミツハルは帰ってきました……か?」
「おはよー」
タイミングの悪い事にアーシェとミーニャがやってくる。
「や、やぁ……。誤解しないでくれ!新しい仲間なんだ。クリス!離れろって!」
アーシェとミーニャに対抗意識を持ったのか余計にきつく抱きついてくる。
「ミツハル様とボクは一緒にお風呂に入る仲なんです!誰にも邪魔はさせませんからっ!」
やめて!ゴミを見るような目で俺を見ないで!
「お前は男なんだから風呂が一緒なのは仕方ないだろうが!」
「ひどい……。ボクは身も心もミツハル様に捧げたのに……」
「捧げた……?」
アーシェの目が更にキツくなる。
「ホントなんだ!こいつは見た目が女だけど男だ!誤解なんだ!」
完全に信用を失った俺の言葉をアーシェは信じてくれない。それを見かねたマウがクリスに近づき胸を掴んだ!
「キャッ!」
「ちょっと失礼しますね……。あ、胸がないですよ?」
「だから、こいつは男なんだって!」
「ミツハルは男と……」
「そっちも違う!」
笑い転げるミーニャを前になんとか誤解を解いてもらった。やはりクリスは危ない!
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