クレープ売り 02
「任せてよ!絶対にコラボする店を見つけるからね!」
ついさっき、確かに私はそう言って出ていった。
実際、私には自信があった。
相手も同じように困ってるはずだし。
そして私は近くにある焼き鳥屋台に行き、担当者たちに説明した。
それはもう懇切丁寧に。
「これからまたラッシュが始まる。でも昨日と同じじゃ売れないよ。私だったら買わないね。リピーターが期待されるほどの味だと言うなら話は別だけど、そこまでの店だと言えるの? ……言えないでしょ? だったら協力しようよ!」
要約するとこんな感じ。
そんな話を長々とし、いざ顔を見ると相手の顔が真っ赤になっていた。
まぁ、炭を使っているし、暑いよね……と思った瞬間、真っ赤な担当者が口を開いた。
「ふざけんな! お前にそこまで言われる筋合いはねぇよ!」
……あれー? 怒ってる?
みんな、どうやら私に交渉能力は皆無らしいよ……。
そういや、同じクラスの木下も言ってたなぁ。
「お前はズバズバ言いすぎるんだよ。人間ってのはな、本当のことでもいざ他人に言われると嫌になっちゃうんだって」
ふと周りを見ると人混みが出来ていた。
マズい、一先ずここは退散を……。
「ハイハイハイ、生徒会です! 何かありましたか?」
腕に巻かれた腕章。生徒会だ。助かった……木下かな?
あれ、でも……庶務?
「誰?」