#8.のえる倒れる!?
一条寺「おいいきなりどうしたこのタイトル;」
それが合うタイトル無くてこれで;
一条寺「;」
三二たちは浜辺高校のデータを見て、驚いた。
五竹「どういうことなんだ?このデータ…」
三二「俺も目を疑ったよ;」
データの紙には、ただ一つ、『対戦履歴なし』と書かれているだけだったのだ。
和泉「すみません…ベストは尽くしていますがなかなか…」
三二「いいよいいよ;今年創立されたばかりじゃデータがないのも当たり前っちゃ当たり前だから;」
和泉「はい…」
和泉は申し訳なさそうに答えた。
一方、練習に戻った四野たち…
四野「一浦!頼んだぞ!」
一浦「はい!それっ!」
一浦の投球に御影第一高校の選手はスイングした。
四野「センター!」
八束「はーいこっちこっち!」
六車「中継!」
八束は落ち着いてキャッチした後、六車に向かってフルパワーで返球した。
六車「うおっ!」
六車はなんとかキャッチした。
六車『アイツ…ちょっと返球キツくなかったか?』
さらに次のバッターの打球はレフトへ行った。
七浜「よし!」
六車「中継頼む!」
七浜「そりゃっ!」
七浜も八束同様フルパワーで返球した。しかも七浜は八束以上の強肩であるため、球速も結構速い。
六車「マジか!」
六車は間一髪でキャッチした。
六車「危ないぞ!」
七浜「すみませーん!」
七浜は遠くから六車に叫んだ。
八束は七浜にアイコンタクトを送った。
七浜はそれに気づくと、そっとうなずいた。
六車の打席、投手は御影第一高校の高嶺だ。
六車「ジャストミート!」
六車の打球は守備に入っていた九住のもとへ!
六車『まあ抜けるだろ♪』
九住は決死のダイビングでキャッチした。
六車「ええっ!?」
六車は驚いている。
そこに、三二たちも合流した。
三二「お疲れ!」
六車「ああ…お疲れ…」
六車は少し不機嫌なようだ;
五竹「?」
そこにベンチで八束が手を振って三二たちを招いた。
八束「よ!お疲れ♪相手はデータのないところだって?」
三二「ああ;そうなんだよな;」
五竹「タイプ傾向さえ解ればな;」
八束「そういやさ、和泉さんはまだデータ集めしてたの?」
三二「ああ。もう少し粘ってみるってさ」
八束「やっぱいい仲間だよね♪」
三二「当たり前だ!大切な仲間だ!裏切るはずがないさ!」
八束はしっかりとうなずくと三二となぜかハイタッチを求めた。
三二はそれに応えてハイタッチした。
三二「なんなんだ?」
五竹は首をかしげた。
そんな中、御影第一高校との合同練習も終わった。
飯島「じゃあ決勝で会おうぜ!」
三二「おう!金鯨倒して来いよ!」
飯島「もちろんさ!」
三二と飯島は腕を組んだ後、それぞれのバスに乗って帰宅した。
18:30…新寺学園グラウンド…
監督「そんならお疲れさん!3日後の浜辺戦に備えてゆっくり休んでくれ♪」
皆「ハイ!」
それぞれが帰路についた。
三二「五竹、俺先に帰っとくよ;」
五竹「おう!お疲れ!」
五竹は三二に手を振った。
三二『のえるは無事にやっているかな…』
三二はのえるを心配している。
三二「ハァ…疲れた…」
三二はドアを開けた。
三二「!!?」
三二が見たのはまさかと思う光景だった。
のえるが血を流して倒れている。
三二「おい!のえる!大丈夫か!?のえる!」
のえる「ふえ?あ、いっちゃん!おかえりなさい♪つい眠ってしまいました;」
三二「えっ!?」
三二はのえるが急に起き上がったので驚いて飛びのいた。
のえる「いったいどうしちゃったんですか?」
のえるは状況を把握していないようだった。
三二「お前、血流して…ん?」
三二は急にのえるの匂いを嗅いだ。
のえる「なんなんですか~急に~;血を流すってなんですか?」
三二「いや、のえるは血を流してるんじゃない…これ、トマトジュースだ;」
のえる「ふえ!?クンクン…本当です;私、いつの間にジュースなんて飲んだんでしょう;」
三二は心当たりがあった。
三二「のえるは飲んでいない;多分、隣の仕業だ;」
お隣さんはイタズラ好きで有名なのだ。
三二『ってかこれで俺が一人暮らしじゃなくなってるってばれちまった;どうしよう…;』
三二「とにかく、シャワー浴びてきなよ;ベトベトするだろうし;」
のえる「でも晩ごはんはどうしたら…」
三二「俺が作るよ;」
のえる「ありがとうございます!」
のえるは三二に飛びついた。
三二「ちょっ!抱き着くなってば!」
のえる「まあよいではないか♪」
三二「いや、なんだよそれ!だからやめろってば!」
のえる「はなさないでござる~♪」
三二「いやだからなんなんだよ;うわっ!ベトベトする;;;」
のえる「一緒に入りますか?」
三二「入らないから!絶対に!」
のえるは幸せそうだった。
三二はそれを見て少し微笑んだ。
新しい家族というぬくもりを感じた三二であった。
…てなわけで続く!
~そのころの五竹~
五竹(母)「優!早くゴミ捨て行ってきて!」
五竹「はいはい;」
五竹(姉)「ついでに皿も洗っといて」
五竹「はいはい;」
五竹『くそう…;三二が羨ましい;;;』