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#6.3人の仲間

※地名はフィクションで付けたものです!

三二は御影第一高校の三羽ガラスのところにいた。


飯島に呼ばれたのだ。


満月「やあフローラル君」


三二「誰がフローラルだ!」


満月「冗談だよ;俺は満月仁念。よろしく」


三二『試合で見たけど;』


十五夜「俺は十五夜護だ」


飯島「俺は運の悪かった飯島輝也だ」


三二は3人となぜか握手した。


三二「あ、俺は三二一だ」


飯島「ここに呼んだのもな、お前と是非飯が食いたいから呼んだんだ;すごかったし;」


三二はキョトンとした。


三二「え?いいのか?」


飯島たちは笑顔だ。


飯島「もちろんだよブラザー!」


三二『ブラザーて…;』


三二は嬉しかった。他の高校のメンバーから誘いを受けるとは思ってもいなかった。


だがここで、三二はあることに気づく。


三二「あ、でも俺…箸が;」


その時、満月がすっと割り箸を渡した。


三二「えっ?」


満月「俺、箸はいつも余分に持ってるから、使いなよ」


三二「満月…サンキュ!」


満月「もちろんだよフローラル君」


三二「だから誰がフローラルだ!」


満月「君」


三二「;;;」


三二は言い返せない;今までにない返しであったからだ。


とにかく、三二はのえるの作ってくれた弁当を見た。飯島たちはそれに見入った。


飯島「すげえ!めっちゃ美味そうじゃん!」


十五夜「お前、プロの料理人かよ;」


満月「飯島のより100倍もうまそう♪」


飯島「おいこらそれどういうことだ!」


三二『のえる…サンキュ!…この洗濯のこと以外…;』


満月「とりあえず食おうぜ」


十五夜「…だな」


4人「いただきます!」


4人はそれぞれの弁当を食べた。


十五夜「美味い」


飯島「だろ?」


満月「本当だよ」


三二「俺のも美味い…ってえっ?」


3人は三二を見た。


三二「何で飯島が嬉しそうに?」


飯島「俺らは寮生活な上に養護施設の時から一緒なんだ」


三二『養護施設!?』


三二は驚いていた。


十五夜「そう、それで弁当は日替わりで作ることにしてるんだ」


三二「な、なあお前ら、お前ら3人も両親は…」


十五夜「お前らもってことは三二も?」


三二はうなずいた。


飯島「俺の場合は虐待が原因」


十五夜「俺は一家心中での死にぞこない」


満月「俺は育児放棄で捨てられた…三二は?」


三二は一瞬ためらった。そして小さく「育児放棄」とつぶやいた。


満月「三二もか;大変だな;」


三二「でもそっちは今3人でうまく暮らしている。けどこっちは…1人だ;」


三二は一瞬のえるのことを思い浮かべた。だが、女性と一緒に暮らしてると言うと、絶対に殺られかねないと感じたのだ。それにこのことは五竹たちにも話していない。


誰にも内緒でいたかったのだ…


飯島「そうだよな…そだ、このから揚げ…食うか?」


三二「いいのか?」


飯島「おうよ!暗い過去を持つもの同士、仲良くしようぜ!」


三二「ありがとう…」


三二は飯島のから揚げを一つとった。


三二「…美味い!めっちゃ美味い!!!」


飯島「もちろんさ!…あれ?なんでだ?2つ余分に減ってる…オイ仁念!俺のから揚げ食いやがったな!?」


満月「油断しただろw」


十五夜「ダメだろ;自分の分があるじゃないか;」


満月「そういう十五夜こそちゃっかり頂いてたじゃん;」


十五夜「オイそれ言うな;」


飯島「おーまーえーらー?」


飯島から黒いオーラが出ている。


満月&十五夜「わー!」


飯島「ならこっちはこうだ!」


飯島は十五夜の弁当からハンバーグを、そして満月の弁当からコロッケをそれぞれとった。


十五夜と満月は抗議している。


飯島はそれをひと睨みで一蹴した。


三二はそれを見て笑った。


楽しい…野球以外でこんなに楽しいことがあったなんて…


飯島「そういえば、いくらかもう代表校決まったらしいよ?」


満月「聞いたよそれ、確か今は千葉、広島、栃木、福井、島根、兵庫、高知が決まってるね」


十五夜「そうそう。それで今日は長崎の県予選の抽選日だったな…あれ?」


三二「どうしたんだ?」


十五夜は考えている。


十五夜「今日抽選日なら、誰が行っているんだ?抽選会場に?」


3人は「あっ!」と叫んだ。


そこに五竹が入ってきた。


五竹「それなら心配ないみたい;この球場の隣の会館で抽選するらしいよ?」


4人はずっこけた。


飯島「監督;;;」


三二「だから今日試合を;」


そこで十五夜が提案した。


十五夜「それじゃあ見に行くか?」


飯島「いいねえ!」


三二も五竹も賛成だ。


満月「金鯨とは当たりたくないな;」


御影第一高校も数年にわたって金鯨学院に夢をつぶされているのだ。


五竹「満月さんも?」


満月「呼び捨てでいいよ;ちなみに五竹は家族いるの?」


五竹「え?いるけど?」


3人(三二を除く)「いいなあ;」


状況が把握できていない五竹に三二は3人の現状を教えた。


五竹「大変なんだな;」


十五夜「家族いて楽しそうだな;」


五竹「そうでもないさ;家じゃこき使われまくりさ;」


三二「共に大変ってわけか;」


そこに新寺学園の監督がやってきた。


監督「いまから抽選に行くで!今日は御影の三羽ガラスと三五のコンビを借りていく」


5人は小さくハイタッチした。


5人と2校の監督は抽選会場へと足を運んだ。


飯島「そういえばそれぞれの代表校はどうなったんだ?」


十五夜「そうそう。確か千葉は白虎学園、広島は雷鳴轟学園、栃木は渡良瀬高校、福井は赤城高校、島根は御影商業高校、兵庫は明石第一高校、高知は宿毛西高校だった」


飯島「強そうな学校ばかりだな;特に広島の雷鳴轟って他の高校が名前負けしたんじゃないか?」


五竹「かもしれないね;ただ、兵庫は明石第一高校か…意外だったよ;」


三二「へ?意外なの?」


満月「そりゃもう…なにせ明石第一高校はエースが準決勝でケガをしてたからね;」


十五夜「それで背番号『15』のエース、古川秀悟ふるかわしゅうごの好投でボカンと倒していったってわけさ」


三二と飯島はただただこくんと頷くばかりであった。


五竹「ところで、何で島根に御影って名前が?」


十五夜「俺にもわからないけど、よくあるじゃん;」


※実際に同じ名前っぽくても県は違うところありますよね?


満月「ただその高校が面白いのは、名前さ」


三二はキョトンとしている。


十五夜「1人除いて皆名字がいかりだったんだっけ?」


満月「そうそう!面白いよね!」


満月、十五夜、五竹は大笑いだ。


五竹「ただ福井と高知はやっぱりと言ったところだね」


満月「福井の赤城高校は剛腕、倉持和也くらもちかずやがいたし、控えピッチャーの細田佳哉ほそだよしや秋山翼あきやまつばさもかなりの強者だ」


十五夜「さらに言うと4番バッター亀井信二かめいしんじはすごい強打者で地区予選5試合で8本塁打打った怪物らしいから…;」


飯島「こええ!!」


三二も驚いた。自分の他にも強い選手はいるが、桁外れにもほどがあったからだ。


飯島「じゃあ宿毛西は?」


十五夜「まずエースの水口宗太みずぐちそうただね。コントロールの良さはスゴイらしくて、6試合先発で投球して四死球は0なんだ!」


満月「すなわち精密機械並のコントロールが持ち味ってことか」


十五夜「さらには打撃はパワーヒッターの宝庫さ;ホームラン数は地区予選で23本だとよ;」


飯島「怪物じゃねえか!」


三二は震えていた。


もしかしたら恐怖もあったかもしれないが、それとは何か違う震えだった。


監督(新)「着いたで」


そして7人は緊張の面持ちで会場へ入っていった…


次回抽選!

~そのころののえる~


のえる「はぁ~満腹です~♪」←偵察を試みた人にチャンポンをおごってもらった


そしてふときづく


のえる「ハッ!箸!!!ふえーん!どうしましょう!!!…でももうお昼すぎちゃいましたね…仕方ないです;帰りましょう…;」


のえるは帰路についた。


~出場決定校()内は注目選手名~


栃木・渡良瀬高校(東椿『二塁手』)


千葉・白虎学園(熊谷満『投手』)


福井・赤城高校(倉持和也『投手』)


兵庫・明石第一高校(古川秀悟『投手』)


島根・御影商業高校(碇義浩『遊撃手』)


広島・雷鳴轟学園(和泉満『一塁手』)


高知・宿毛西高校(水口宗太『投手』)


※なお、地区予選や甲子園の抽選は実際にこちらで行うので、どのような組み合わせになるかは全くわかりません!

※また、長崎は今回31校参加するという設定にしています。

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