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PACE4→I preare a pace,and let's walk...

†序章†

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

舞い降りる白い結晶

天使の代わりに

神の代わりに

悪魔が人の

縁結び

さらさら流れる粉雪に

あなたへの想いをこめましょう

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

「ふざけるな、箪笥め。服でも食ってろ。」

    

朝から師匠の暴言が炸裂してます。この前の任務から師匠は機嫌が悪い。なんか夢見が悪いんだとか。

    

「俺は育休とっただろ?!こき使うな、あと一年残ってるんだからな!あぁ?……はっ飛ばされたいか。」

    

本当にあの暴言はどうにかならないんだろうか。開いていた厚い本をばたんと閉じた師匠は、ポケットから煙草を出した。あぁ煙草なんか吸えるんだ、関心していると、師匠は慣れた手つきで火をつける。

    

「あぁ?いくら出る。…………あと10万だな。わかった、手を打とう、やけに素直だな、どうした。」

    

紫煙があがる、煙を吐き出した師匠はさっきと打って変わって機嫌がよかった。お金が入るのだろうか。師匠はたぶん、お金に目がない。

   

「至急?ふざけるな。……あぁあぁはいはい行きます行きます。あ?また長期任務か?仕方ないな。一時間だ、用意しておけ。いいな。」

    

通話終了、携帯灰皿に煙草を放り込んだ師匠が端末を投げてよこした。

    

「旅行の準備をしろ、一時間で出発だ。いいな…えーと……弥。」

    

久々。師匠が名前を忘れる回数も減ってきた。

はい、と返事をすると、早々に部屋から追い出される。クローゼットを開けしめする音が聞こえたから用意をしてるのだろう。

     

「さて、と。」

     

今回の任務はなんなのか、ちょっと楽しみだ。

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

+*+*+**+

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

あまりのショックに声が出ないらしい。師匠は書類をもったまま固まっている。

     

「………。」

     

「どうした鈴欠、間抜けな顔をして。」

     

その声にはっとしたらしい師匠が、急ににこりと笑った。

ばしんと司令官さんの机を叩くと、ドスのきいた声で呟く。

    

「はめたな貴様…?」

    

「なんのことだ?天才児といわれて19からこの世界に入ったお前に不可能などないだろうに。」

    

「昔の話だろう?誰が天才児だ。誰が。ったく…。」

    

舌打ちした師匠は煙草を取り出す。どうしたんだろう、いつもは吸わないのに。

    

「喫煙は禁止になってるんだが。」

    

「知るか。」

    

「できないならできないでいいんだぞ?お前の仕事が増えるだけだ。」

    

師匠の眉間がさらに険しくなる。再び机を叩いた師匠は今度こそ満面の笑みを浮かべた。

    

「……貴様、いつか殺してやるからな。」

    

「楽しみにしてるよ。さてと、これ、弥君の分だ。」

    

司令官さんがわざわざ書類を渡してくれる。受け取ってから、表情がとまるのがわかる。

白い紙面に、乱れ飛ぶハートマーク。司令官さんは得意気にこう言った。

    

「いかしてるだろ、それ。」

    

僕は苦笑、師匠は嘲笑。紫煙を吐き出した師匠は小さく、馬鹿も休み休みいえ、と呟いていた。確かに、いかしているようには見えない、少なくとも僕には。

    

「予定だと今年中にくっついて、来年に一人子供を産むはずのカップルがどうも不具合でくっつかなくてな。それで鈴欠に愛のキューピッドを……。」

     

「貴様いってて恥ずかしくないか。」

     

師匠はため息をついて、灰皿に煙草を放り込んだ。

     

「キューピッドってのは天使のことをさすんだろ?第一俺は悪魔だ。」

     

「………。まぁそれで、鈴欠はターゲット二人の幼なじみでいってもらうから、頑張ってこい。」

     

司令官さん、がちゃりとクローゼットを開けると優雅にほほえむ。

     

「期限は12月25日までだ、寒い寒い雪国へご案内。」

     

師匠が心底いやそうな顔をしたのは、言うまでもない。

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

降り積もる雪の音

貴方はそんな日に産まれたのよ

降り積もる雪の中

雪色の貴方は

静かに呼吸をはじめたの。

おはよう。

愛すべき貴方へ。

    

    

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

地球支部司令官室から一気に雪国へ放り込まれた僕と師匠は、ちょっと困っていた。任務内容もよく解っていないし、第一今いるところは一面銀世界で、まわりに何もないんだ。

    

「……どうしましょうか。」

    

「とりあえず、寒い。」

    

師匠は空中からマフラーを取り出している最中だった。自分用の紺の長いマフラーを首にかけると、白いマフラーを取出し僕の首にまいてくれる。めずらしく優しい。

    

「……ぁ、ありがとうございます。」

     

「風邪ひかれちゃかなわんからな。」

    

「風邪ひくのはいつだって師匠でしょう?」

    

「寒いのは嫌いなんだよ。」

    

軽口を叩きあって、ため息。現実逃避をしてられれば楽なのだけど、こんなところにつったってたら僕はともかく、師匠はすぐにダウンしちゃうだろう。師匠はあまり体が強くないんだ。

     

「あ、旅人さん?」

     

後ろをみると、赤毛の女の人が立っていた。師匠がすっと目を細める。品定めをしてる目だ。

女の人は師匠の顔をまじまじと見つめ、それから叫ぶ。

    

「…スズカっ?!」

    

あぁなんかまた、面倒なことに……。

おめでとうございます。内輪でしか解らないことを口走ってみました。違う。書き走る、でしょうか。日本語は難しいです。   えぇ、お陰様で第30話まで書きすすめるコトができました。これからも精進して行きますので、感想評価等お気軽にお願いします。ちょっと切実に。では★

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