りったんの「二百文字小説」集

思いつき編

シンタロウがゆく２

　俺はシンタロウ。

　その名は日本中に知られている。有名人だ。

　そして俺は強烈なキャラの持ち主で周囲に怖がられていた。

　だが、もう封印しようと思う。

　これからはもっと人に好かれるキャラになりたい。

　もう十分我が儘を言ったからそう思う。

　そろそろ後進に道を譲る時だろう。

「俺の時代は終わったのさ」

　ふと横を見ると兄貴がいた。

「行くぞ、シンタロウ。後は若い連中に任せよう」

「そうだな」

　俺達はゆっくりと逝くべき場所に帰った。