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りったんの「二百文字小説」集  作者: りったん
思いつき編
81/210

マサキがゆく

 私の名前はマサキ。


 天下の大俳優だ。


 最近は霊柩車関連の仕事が多い。


 そんな中で出会いがあった。


 一回り以上年下のリエ。


 あいつの元カノだが気にしない。


 私の方がずっと男前だし、品もある。


 リエの選択は正しいのだと証明してみせるさ。


 彼女との何度目かのデートの時、


「その時計、誰かのプレゼント?」


と訊かれた。


「違うよ」


「なら、替えて」


 リエがそんな事を言うのは初めてだ。


 気になってブランドを見ると「SEIKO」だった。

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