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りったんの「二百文字小説」集  作者: りったん
思いつき編
3/210

閻魔様3

 閻魔様はあの世の裁判官です。今日もお裁きをします。

「お前は天国に行けるのに、地獄を希望したそうだが、何故だ?」

 閻魔様は目の前にいる男に尋ねました。

「俺の恋人が待ってるからです」

「地獄は広いから会えぬと思うぞ」

 しかし男はニヤリとして、

「なに、絶対見つけ出しますよ」

「わかった」

 男は願い通り地獄に落とされました。

 しかし、男が恋人を見つけ出す前に、恋人は恩赦で天国に行ってしまいました。


 めでたし、めでたし。

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