りったんの「二百文字小説」集

沢木先生お題編（神田律子と愉快な仲間達）

朝活

　神田は子会社に出向している。

　今日は早朝活動の日。

　出勤前に子会社の人達との交流会に出席した。

　少しでも打ち解けようという考えからだ。

「あ」

　律子に言っていなかったのでいつものようにモーニングコールがかかってきた。

「神田君、相変わらずラブラブね」

　社長秘書の菜奈が微笑む。神田は嫌な汗が出た。

「今の女の声、誰よ！　やっぱり浮気してるのね！」

　間違ってスピーカにしてしまいそこにいた全員に律子の声が聞こえてしまった。