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放課後のポタージュ
律子は妊婦。とうとう産休に入った。
寒い朝になったので、コーンポタージュを作った。
「うまそう!」
夫がスプーンでポタージュをすくう。
「高校の時、よく缶入りのポタージュが好きで放課後に飲んだの」
不意に昔話を始める律子。半分聞いていない夫は、
「ふうん」
空返事だ。
「半分まで飲んだのをさ、石橋君たら、『いただき!』って言って飲んじゃったのよ。酷いでしょ」
アッケラカンとした顔で言われ、夫は自分の嫉妬心を恥じた。
律子は妊婦。とうとう産休に入った。
寒い朝になったので、コーンポタージュを作った。
「うまそう!」
夫がスプーンでポタージュをすくう。
「高校の時、よく缶入りのポタージュが好きで放課後に飲んだの」
不意に昔話を始める律子。半分聞いていない夫は、
「ふうん」
空返事だ。
「半分まで飲んだのをさ、石橋君たら、『いただき!』って言って飲んじゃったのよ。酷いでしょ」
アッケラカンとした顔で言われ、夫は自分の嫉妬心を恥じた。
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